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「春の夢」
夢を見ました 春の夢
桜の花の
木の下に
少女の儘で
変わらない
お下げの髪の君が居た
僕に気付いて
駆けて来る
桜の花びら 身に纏い
すでに薄れて いた筈の
里の景色や
お下げまで
昔の儘でよみがえり
帰っておいで と
ささやいた
長閑な春の
夢を見た
可愛い君の 夢を見た
#詩紺碧
31
「お月様」
広い夜空のお月様
独りぽっちで
淋しかろ
泣いたあの子も
今夜から
独りぽっちさ 恋失くし
あの子の家の屋根の上
冬の十五夜
お月様
あの子を明かりを
注いだら
似た者同士と 包みなよ
やがて薄れるお月様
独りのあの子を
思うなら
月の女神や
かぐや姫
合わせて夢を 語りなよ
#詩紺碧
32
「夢を見た」
夢を見ました 君の夢
可愛い笑顔の
夢を見た
くれない春の
陽のような
ほのぼの君の 夢を見た
夢を見ました 旅の夢
優しい君と
旅をして
春の日差しの
長閑さに
君と同じと 知った夢
夢を見ました 嫁ぐ夢
綺麗な君の
嫁ぐ夢
潤ませ
僕を見て
花嫁衣裳で 行った夢
#詩紺碧
33
「雪の子」
鉛色した 大空に
少女の声が
木霊する
冬将軍の
靴音に
合わせて北から 雪景色
昨日も今日も 降る雪と
白い少女が
戯れる
もしや雪ん子
妖精か
将又将軍の 姫さまか
残雪かがやく 峰越えて
将軍少女は
北へ去り
里はほどなく 花便り
#詩紺碧
34
「いい女」
君は素敵ないい女
誰もが慕って
来るでしょう
くれない春の
陽のような
長閑さ想わす 人だから
君は可愛いいい女
誰もが寄って
来るでしょう
黄色い帽子の
菜の花の
温もり感じる 人だから
君は綺麗でいい女
誰もが恋を
するでしょう
爛漫春を
然とする
色彩兼備な 人だから
#詩紺碧
35
「ひ弱じゃない」
僕が歩いた この道を
一人で歩いて
みてごらん
山坂茨も
多いけど
汗と涙の
その先に
苦労の成果が
待っている
光輝き 待っている
君を伴い アルプスの
表銀座の
縦走だ
岩壁ガレ場の
稜線に
臆病風は
吹かすなよ
見事縦走
幾峰で
もうひ弱な 君じゃない
#詩紺碧
36
【桜の花・卒業】
幾年過ぎても 忘すられぬ
白い校舎の
仲間たち
ともに学びし
青春は
桜の花と あった日々
友情きずいた 通学路
桜の蕾
さようなら
君も泣いてた
卒業日
花の開花を 見ぬ儘に
町を見下ろす 駄馬の丘
白い校舎を
眺めては
仲間と語らい
組んだ肩
最後の校歌の 懐かしき
#詩紺碧
37
「縁があったら」
別れとなれば
仕方ない
サヨナラなんて
言わないで
黙って行けば
いいものを
名前も呼ばず
声掛けず
後ろ姿に
手を振ろう
またも何処で
知らぬ間に
ふたたび袖が
触れたなら
手繰り寄せましょう
赤い糸
縁は異なもの
味なもの
何処で泣くやら
笑うやら
#詩紺碧
38
「さすらい」
桜の花は咲いたけど
あの日の君は
もう居ない
ああ やがて散る
儚さに
別れを重さね眺めいる
想い出たどり行く旅は
先の見えない
長い旅
ああ 面影を
忘れ得ず
独りとぼとぼ何十里
続く旅のその途上
水面に浮かぶ
花びらを
ああ 見つめては
涙する
この世のさだめ悲しかな
#詩紺碧
39
「君が育まれた町」
君が育まれたその町に
行ってみたいな
是が非でも
今頃桜も
満開で
君を彷彿させてかな
君の暮らした幾年が
何処にあるのか
その町の
君の歴史の
走馬燈
回って見せて欲しいもの
君がいつか言っていた
鄙びた町が
故郷と
それはそれでも
構わない
君の面影あるのなら
#詩紺碧
40
「春のように」
冷えた心に春が来て
桜の花も
咲きました
ネガティブ何か
もう捨てて
踊って魅せます春の舞
花を揺らしてそよぐ風
心の傷を
撫でながら
長閑な温もり
呉れたから
私なります春のよう
桜はやがて散るけれど
私の心は
散らないで
爛漫春に
輝いて
咲いていますよいつの日も
#詞紺碧
41
「昔に戻れたら」
もしも昔に戻れたら
逢ってみたいな
お下げの子
僕の姿を
見掛けたら
初な顔して照れるかな
幼なじみの二人にも
仄かな恋も
あったやら
あれから何年
お下げの子
駆けて来るかな僕の側
共に語るも遊ぶのも
それも有りだが
春の夢
桜の花の
一枝を
飾って上げたいお下げ髪
#詩紺碧
42
「春の花・君」
旅の途上で見た 彩は
萌える山野の
花の彩
思えば君は
春生まれ
故郷で花と 咲いてやら
うららか春の 花の園
桜も桃も
菜の花も
まるで絵画の
春の中
花をいだきた 君も見ゆ
愛しき君の 情熱は
真っ赤に映える
薔薇の花
ひたすら燃えて
尽きぬ恋
事なき春を 謳うてや
#紺碧
43
「晩春」
あれから随分過ぎたから
もう覚えては
いないだろ
広げた僕の
腕の中
駆けて来た頃深い春
長閑に春は行くけれど
僕は行けない
君おいて
そんな昔の
一言に
皐月の花も燃えていた
春を名残りて又惜しみ
あの日の君は
煌めいて
呼び名は はつな
漢字では
初夏 と書くのと急ぎ足
#詩紺碧
44
「山吹」
時は流れてしまったが
忘れはしない
君のこと
陰で支えて
居てくれた
優しい気遣い忘れない
僕は遠くに旅立つと
告げたあの日の
昼下がり
シトシト雨の
降る中で
傘に隠れて泣いていた
別れの径で振り向けば
棚田の脇で
手を振った
山吹の花が
咲いていた
僕は忘れない別れさえ
#詩紺碧
45
「空想妄想の恋」
逢えない恋と知りながら
何でするのか
お二人は
空想妄想
飛び出さず
成せばその恋有りなのか
空想妄想の恋ならば
霞の中の
結びつき
僅かな文字に
込める愛
波動が脈うつ恋なるや
愛だ恋だはいつの世も
順風満帆
もの成らず
空想妄想
また然り
右往左往はするなかれ
#詞紺碧
46
「春から夏へ」
季節は常に 移ろいて
春から夏も
駆け足で
端午の節句
過ぎたなら
暦で立夏 最早初夏
五月の空に 風薫り
青葉若葉の
芽吹く頃
木立を撫でる
涼風に
木の葉が揺れて ソヨソヨと
清々しきは 野も山も
川も海もが
キラキラと
春の日名残る
五月雨は
降りつ止みつを 繰り返し
#詩紺碧
47
「常夏の人」
僕の知らない遠い島
ブーゲンビリアが
咲くという
寒さ知らない
常夏の
遥か南に在るという
君が生まれて今も住む
風光明媚な
青い島
珊瑚の海の
人魚姫
もしや君かと思いきや
白い砂浜海見つめ
ハイビスカスも
咲くという
リボン代わりに
付けたなら
お似合いだろう君の髪
#詩紺碧
48
「恋の行方」
いつか誰かが言っていた
恋は魔物で
厄介と
楽しさなんて
脆いもの
時に苦しみあるんだと
現を抜かした恋ならば
何も言うまい
語るまい
どうせ聞く耳
持たぬだろ
蚊帳の外から眺めよう
もしも失恋したとても
愚痴を溢して
嘆くなよ
切れた縁だと
諦めて
笑顔で消しなその炎
#詩紺碧
49
「君よ」
遠くの君に逢えたなら
抱いて上げよう
この胸に
きっと君の
ことだから
瞳潤ませ泣くだろう
忘れはしない君のこと
指切り拳万の
細い指
胸寄せ合った
時めきを
何で忘すれるこの僕が
二人に翼があったなら
一緒に空を
翔びながら
僕の住んでる
都会まで
来てはみないか今直ぐに
#詩紺碧
50
@yukika112233 「アジサイの花」
君は可愛いアジサイの花
そぼ降る雨に
濡れながら
傘を差し出す
人もなく
泪隠して咲いている
空を見上げりゃ虹の橋
花の雫を
輝かせ
まるで乙女の
謙虚さか
神秘に咲いて七変化
夏の日差しが注ごうと
辛抱強く
咲いている
命の限り
ただ一途
恋も夢見るアジサイの花
#返詩紺碧