草木のこと(@herecomethewar1)さんの人気ツイート(古い順)

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bonsai 盆栽、年寄りの枯れた趣味みたいに思う人もいるだろうがとんでもない。生命と時間と格闘して、ある意味傲慢なくらいに自分の好みと美意識を主張して鉢の上に何処にも存在しない自然を作り上げ維持しようってんだから。神の領域を侵す畏れ多いような趣味だと思うね、まったく。
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その根茎が人の姿にも見えるため引き抜くと悲鳴をあげその声を耳にすると気が狂うと言われたマンドラゴラ。イタリアで冷凍ほうれん草にどうやらマンドラゴラが混入したようで、その毒にあたり記憶が飛んでしまったり幻覚症状が起こる騒ぎがあったらしい。畑のまわりに普通に自生してるってことです。
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ヒイラギ と言えば触ると痛そうな葉と赤い実のクリスマス・ケーキの飾りくらいしか思い浮かばないかも知れないけど、白く小さな花も中々良い。ヒイラギ はヒリヒリと痛むといった意味の古語「疼く(ひいらぐ)」から来ている。また、ヘロデ王の追っ手からマリアとキリストが隠れたのが柊の茂み。
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厚い氷に覆われ植物など存在しないと思いがちな南極大陸だが、湖底に茂る苔の存在が確認されているし、およそ2億8千年前には森が存在したと推測される化石が見つかっている。グロッソプテリス属の植物が主に森を構成していたようだ。グロッソプテリスの想像図と南極の森のイメージCG。
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1952年、サンフランシスコ講和条約が発効された翌月というタイミングで制定された種子法が来年4月1日に廃止される。戦争により国民を飢えさせたことに対し「国民に食料を供給する責任を負う」という国の明確な意思の表れだったこの法律。kokocara.pal-system.co.jp/2017/05/29/see…この記事を読んで欲しい。
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Star of Bethlehem ベツレヘムの星と呼ばれるOrnithogalum umbellatum、園芸店などではオーニソガラムの名前で流通している事が多いかも知れない。イエスが生まれた12月のベツレヘムの夜空に三賢人はこんな星を見たのだろうか?ポインセチアよりも聖なる夜には似合いそうな花だと思うけどどうですか?
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snowdrop 聖燭祭、イエス・キリストが聖母マリアと養父ヨセフによりエルサレム神殿に連れて来られたことを祝う日。欧州の地方ではこの日にクリスマスツリーを燃やすという。この日スノードロップの花をボウルに集め家に持ち帰ると家が浄化されるという言い伝えがイギリスの地方に残されている。
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英国のアニックという街に存在する the poison garden、毒草の庭。人に幻覚を見せたり死に導く植物ばかりを集めた庭。草花に癒しを求めるのも結構なこと、けれども人だって決して善良なだけの存在じゃない。植物のダークな部分もひとつの魅力であるはず。そうじゃなければ年間60万もの来場はない。
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Ficus carica L. イチジク、無花果などと漢字で書かれるけれど、花はちゃんとある。果実だと思って食べている部分は「花嚢」であり、その中に数え切れないほどの白い小花を咲かせている。すべての花が「咲き誇る」なんて思うのは大間違いでひっそりと隠れて咲く花だってあるんだ。
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毒キノコを見分けるアプリがカナダのブリティッシュ・コロンビア大学で開発されているそうだ。子どもの頃、父親に教えてもらった簡単な毒キノコの見分け方、怪しげなキノコは蹴飛ばしてみると毒キノコはバラバラになるが、毒のないものは繊維に沿って割れる。父親は素人なので信じない方が良いと思う。
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Viscum album ヤドリギ、漢字で書くと宿り木もしくは寄生木。光合成は出来るので半寄生植物に分類される。ケルト信仰では神聖な植物とされ、特にオークに寄生したヤドリギは殊の外珍重されたという。そのためクリスマスにヤドリギを飾ったりした。冬の木立ちにヤドリギを見つけると何となく気分イイ。
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英国のキュー・ガーデンでは、その名前を冠したジンやウォッカといった酒類の製造に関わり販売も行う。酒もまた植物からの恵みのひとつ、日本でもワインでもビールでもいいから植物園としてしっかりと監修したものを作ってみれば良いのに。そうすれば僕らのようなアルコホリックな奴らも集まってくる。
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chrysanthemum キク、子どもの頃はどうしても供花のイメージが強く好きになれなかった。菊人形も不気味で嫌いだった。菊の花の香りはお線香の香りと相性が良く、自律神経を整える効果があると言われる。大切な人を喪い不安定になっている気持ちを少し落ち着かせるために供えられているのかと思う。
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Viola odorata ニオイスミレ、香水の原料として古くから栽培されるスミレ科スミレ属の多年草。部屋にこの小さな花が一輪あるだけでその香りに満たされる。種子や根茎には神経毒のビオリンが含まれる。また花には鎮静作用があるということで古代ギリシャでは精神を安定させるためにつかわれた。
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Psilotum nudum マツバラン、茎だけで葉も根も持たない古代シダ植物。江戸時代には園芸植物として奇妙な形態を競って好き者の間で人気を博したという。当時は変り種の植物を「蘭」と呼んだそうで、松葉のような変り種植物というような意味合いでこの名前。
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蘭は植物の中ではかなり後発組であり、登場した頃には育ちやすい環境は既に他の植物に占拠されていた。過酷な環境下、受粉確率を高めようと花の形、色、香り、凡ゆる進化を試し、今でもその途上だという。極端な進化は種を滅ぼすが、蘭の中にもやがてそんな種が出てくるかもしれない。
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Utricularia sandersonii ウサギゴケ、可愛い姿からこの花が多年性食虫植物だと思う人は少ないのではないだろうか。南アフリカ固有の湿地に生える岩生植物。根に捕虫袋を持ち、地中の微小生物を捉え消化する。まさに可愛い顔してエグい事するヤツ。
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eranthis hyemalis エランティス・ヒエマリス、キバナセツブンソウ。セツブンソウ属に含まれるエランティスの1つ。アジアからヨーロッパにかけて広く分布するエランティスだが日本に自生するセツブンソウは今や絶滅危惧II類(VU)に指定されるほどの希少植物。花言葉が「人間嫌い」というのが良い。
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Ranunculus asiaticus ラナンキュラスの名前で親しまれている園芸植物。ラナンキュラスとは蛙の意味。湿地帯にラナンキュラス属の多くが生息するため。但し、この園芸種は水捌けの良い土地を好む。種に含まれるラヌンキュリンという成分は分解されると有毒物質に変化するので食べてはいけない。
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かつてイギリスはインドで栽培したケシから阿片を精製し中国に売った。その利益で茶葉を買い、中国は茶葉を売った利益でまた阿片を買った。イギリスに持ち込まれた茶葉は輸入税と販売税になり、英国に富をもたらした。その財力によって産業革命が推進された。2つの植物によって作られた人類の歴史。
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Salix gracilistyla ネコヤナギ、猫に黒や白や三毛がいるようにこちらもいろいろ。花穂が猫の尻尾を思わせるということからこの名前。花言葉が「自由」ってのも猫っぽい。猫も柳も、そしてヒトも自由でいたい。そして春の陽だまりでウトウトしたい。そろそろネコヤナギの花が咲くころ。
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Camellia sinensis チャノキ、19世紀イギリスでは紅茶と緑茶が夫々違った種のお茶の木が存在するのではないかと議論されていた。もちろん同じ茶葉の発酵度合によって緑茶になったり紅茶になったりする訳だが、当時の中国にとってお茶の製法は外に漏れることを恐れるほどの国家機密だった。
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アイスクリームなどでお馴染みのヴァニラが蘭の一種だと知っている人は、それ程多くないと思うけれどどうだろうか?その種子鞘にキュアリングと呼ばれる醱酵と乾燥を繰り返すことによって、あの甘い香りをもたらす。収穫したばかりの種子鞘にはあの香りはないのだから誰があの香りを見つけたのか?
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neoregelia carolinae ネオレゲリア・カロリナエ、ブラジル原産。開花時期になると真ん中の葉が赤く色付く。中心に水を溜めその中に小さな紫色の花を咲かせる。時にはその水の中でオタマジャクシが育つこともあるという。南アフリカと並びブラジルには日本にいては想像も出来ないような植物が育つ。
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花煙館 ファ・イエン・グアン、男たちが詩と女と阿片を楽しむ快楽の館。papaver somniferum 微睡みの芥子を意味する学名持つこの植物によって人びとは過酷な日々を忘れ快楽に耽った。寝椅子に横になって阿片を吸引する男たちはいつしか骸骨のように痩せ細り、経済を破綻させ、国は破滅に向かった。