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通俗道徳が近代にいたって人々を縛る罠と化したことについては、何度も紹介していますが、松沢裕作先生の『生きづらい明治時代』が「通俗道徳のわな」として歴史的な説明をされています。ジュニア新書と侮るなかれ。
amzn.to/3NJE9sl
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[チンドン屋たちの暴走 SNS時代の「オタク」と表現の自由、赤松健氏の出馬について] bokukoui.exblog.jp/32726091/ 参院選赤松氏出馬を機に、これまでツイートしてきた「オタク」と表現の自由についてをまとめた、私なりの総集編です。ネット記事としては長いですが、ご関心のある方のご一読を願います。
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なぜ一部の「オタク」はやたらと「フェミ」による「攻撃」を言上げするのか。なぜ最近のネットでは批評が低調なのか。赤松健方面の「表現の自由」は何がおかしいのか。大塚英志や中島らも、そして『ラブライブ!スーパースター!!』などからの触発を重ねて論じました。
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願わくはこの記事も一つの機会となって、来たる参院選で「表現の自由」の自滅となるような投票行動が一票でも減るよう、コンテンツを通じたより良い自己実現が一人でも多くの人に可能となるよう、という思いで書きました。
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私もそう考えていたのですが、そう書いたら「ちがーう!今は表現の自由の『敵』は『フェミ』!『サヨク』!『リベラル』!」みたいのがうんとこしょ押し寄せてきて、権力と市民との差に鈍感な人が一部界隈では多いことに懸念を感じています。 twitter.com/moriizumii/sta…
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安倍元首相狙撃とのこと。私は、政治家としての安倍は日本の今日の窮状と未来の絶望をもたらした重罪人と思いますが、もちろんテロは許されざることです。事態は究明され、犯人は処罰されねばなりません。医師団のご尽力を祈ります。 www3.nhk.or.jp/news/html/2022…
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心肺停止とは最悪の事態も想定されてしまいますが、だからといって安倍元首相が様々な疑惑に答えないままでいたことが、免罪されるわけではありません。そこははっきり区別するべきことです。
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さらにまた、安倍元首相が亡くなった場合、これを「政治に斃れた偉大な犠牲者」のように祭り上げることにも警戒しなければなりません。それは安倍の取り巻きとしておこぼれを得ていた連中が、そのおこぼれを継続しようとする行為に過ぎません。それこそ死体までしゃぶりつくす行為は、悪いことです。
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安倍晋三のためにこんなに祈る日が来るとは思わなかったよ……
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残念ながら祈りは通じなかった。いかなる理由であれ、現代日本でのテロリズムは全く容認の余地がなく、厳しく糾弾すべきであるという基本原則を改めて確認することで、弔いの言葉としたい。
asahi.com/articles/ASQ78…
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しかし重ねて述べるけれど、安倍元首相の秕政は今も禍根の問題として批判されねばならず、その非業の死をもってすべてが擁護されるようなことはない。それが政治家のような公人の評価としてあるべき姿勢である。これもまた基本原則として確認しておきたい。
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既に基本原則を述べただけで、「人の心がない」など罵倒をする者は、私ごときのアカウントにも雲霞のごとく押し寄せてくる。まさに、それこそが、この悲惨な事件の危険な側面である。「安倍さまを批判するとはテロリストの同類!」のような、死者を利用した危険な雰囲気の醸成には、抗わねばならない。
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繰り返すけれど、テロが憎むべきなのは大原則で、だからといってテロに倒れた政治家の評価がすべて正当化されるわけではないのも大原則だ、ということである。そこを感情的にか、あるいはわざとか、混同するのはとても危険なことである。
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もちろん、故人と個人的交友があったり思い出があったりする人が、感情のままに思いを述べることは、それはそれで受け止めるべきことである。しかし一国民としては、権力者に「寄り添う」ということは圧倒的な権力勾配を度外視した、危なっかしいふるまいの恐れがあることは、留意したい。
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ジャガイモ不作の大飢饉からの回復に170年もかかったのですね。苦難の歴史でした。 twitter.com/IrishEmbJapan/…
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ツイッターのトレンドに「勝共連合」が出ているのを見て、今の時代になあと感慨を持ちつつも、カルトの弊害は共産主義国家が事実上なくなってもなくならない、という恐ろしさを改めて痛感します。
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東側がまだ元気だった時代でも、「勝共連合」はそれなりに鼻つまみ者だったようです。産経新聞の記者だった近藤紘一の書いた本で、ビルマのカレン族へ取材に行ったところ、「あなたの前にも日本人が見えましたよ」と言われて、それが勝共連合だったので口あんぐり、みたいな話がありました。
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カレン族が来訪者のサイン帳を作っていたので、サインしようと開いたら前のページが勝共連合。「こいつらの隣にサインしたくねえなあ」と産経新聞記者の近藤でも思い、数ページ飛ばしてサインした、とありました。産経新聞記者にも敬遠されるような存在だったわけで。
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財政は専門ではないですが、近代日本の経済史を学んでいる者としては、高橋是清の積極財政は一面で「戦争への道」だったことを指摘しなければなりません。高橋による積極財政は軍需が中心でした。景気回復に伴い軍事支出を縮小しようとしたら、軍人に憎まれて2.26で殺されたと言われています。 twitter.com/uikohasegawa/s…
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多くの方同様に私もこのツイートには目を疑いましたが、本当に圧力をかけて安倍晋三と統一教会の関係を揉み消したいなら、それをツイッターで公言するのは馬鹿げています。これは事件にかこつけて、自分のプレゼンスを宣伝しようという意図なんでしょうね。 twitter.com/katayama_s/sta…
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細谷先生のこのツイートにも仰天しました。安倍晋三は全く逆だったと、引用ツイートのほぼすべてが突っ込みを入れているという有様です。そこまでして安倍を賞賛しなければならない、という「空気」の存在することに恐怖を感じますし、学識がそれに抵抗する術となっていないことが悲しいです。 twitter.com/Yuichi_Hosoya/…
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明治や大正の政治家にありがちな逸話に、けしからん奴と思い込んで殺してやろうと刃物を懐に乗り込んできた壮士を、諄々と説いて翻意させ、部下にしてしまった、てのがあります。5.15で青年将校が「問答無用」と犬養を即座に射殺したのは、犬養もそのタイプなので、説得されるのを恐れたからだとも。
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これは一つのステレオタイプですが、しかしそれが政治家に望ましいタイプだという共通認識はあったはずです。立場が違う者でも、ニコポンで呑みこむ器量があるということですね。しかし安倍晋三の特徴は、まるでその逆でした。「敵」を作って国民を分断し、「敵」を攻撃することで「味方」につける。
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これについては長谷川晴生さんの鋭い指摘を再度紹介しておきますが、安倍晋三は自らの無能さ(?)を逆手に取り、自分が批判されると、批判側がまるで「偉そう」で「お高くとまって」いるかのように装うことで、批判を受け止めずに無視し、被害者ぶって支持を集めたのです。
twitter.com/hhasegawa/stat…
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私は安倍晋三への、気持ち悪いとしか言いようのない熱烈な支持(他の政治家に見られない)が何なのか、ずっと不可解で恐怖でした。思うにその一つは、正論や建前を蹴飛ばして「開き直る」ことで、まるで「現実的」であるかのように見せたことなのかと思います。実際には現実逃避でしかないのですが。