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「キオスク」のフランツの台詞。「新聞各紙はこれぞ真実とでもいうように大きな太字で見出しにしたことを、つぎの号では小さく扱ったり、なかったことにしたりする。朝刊で真実と謳ったものがタ刊では嘘偽りになる。一々覚えてもなんの意味もなさない。(続く)
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柿澤加藤ペアでフランケンシュタイン。
初演はアッキーとのペアだったので、配役の違いで感じるものの違いに驚いた。
それにしても、俳優ってなんて豪胆で繊細なんだ。物語が少しくらい強引でも力業でも、役として生きることにどこまでも真摯だ。感動する。満天の星空の下に佇む孤独の美しさたるや!
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「キオスク」終演。息をひそめて物語に寄り添ってくださった、すべてのお客さまに感謝します。
今までで最もシンプルな演出、でも、役を生きる出演者の魅力で、自分でも驚くほど豊かな時間が生まれました。
いつかまたこの形で。いつかまた別の形で。
青春の歓び痛みと平和の希求の物語を、再び。
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広島大学で国語教育に力を注がれている難波先生が観てくださり、掛け値なしに感動したと力強い賛辞を頂いた。
物語の力、言葉の力、俳優の力、信じたものが伝わるのはとってもうれしい。 twitter.com/hirotakanamba/…
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「キオスク」兵庫公演初日。
末澤フランツ、東京と全く違う劇場の空間に、最初こそ少し気圧されたものの、ウィーンで出会う愛と時代の膿にしっかり向き合い、物語を生きた。たくさんの若いお客様に、きっと何か伝わったはず。年末からずっと忙しかったはずなのに、しっかり合わせてきた彼が誇らしい。
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新国立劇場にて「阿呆浪士」
笑った後、ちょっと苦い。
終盤、戸塚祥太演じる魚屋の台詞を聞きながら「名もなき市民(劇中では町民)になってはダメ!」と心の中で叫び、無名戦士に依ってきた国情を思い起こしたり。
再演されて然り、の台本だった。
とっつーの仕事はこれからもできる限り観たい。
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今年の一曲を選ぶなら、
"Johnny B Goode"だ。
ジョンとスチュの出会いの曲。
Rock'n'roll、Be-Bop-A-Lula、目と耳に残る絵と大音声。
この曲は、ゴールデンレコードに刻まれて、
今でもボイジャー探査機と宇宙を旅している。
それはジョンとスチュの背中につながる、
この世界の、時を超えた美しさ。
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「キオスク」東京公演、明日1回を残すのみ。
末澤誠也フランツは、毎回毎回違う形で顕れる自分の現在と闘いながら、着実に成長を続けている。
ずっと一人で立ち向かってきたから、今日仲間に観てもらえたのは本当にうれしかっただろう。
何もかもを明日の栄養にして、伸び続けてほしい。
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一路さん、山路さん、岸さんとご一緒できる私、果報者。誠也と星来は大先輩たちの前で大躍進してるし、高いハードルでも楽しそう。
先輩たちは、優しくて真摯で、それでいて抜け感たっぷり。若い二人を見る目が温かい。稽古中も、稽古場の日常でも、それとなく支えてくれる。私も学ぼう。
#キオスク
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ぐいぐい成長していく俳優に伴走するのは幸せだ。
久しぶりに会うと、どれほど一人で立ち向かってきたかがわかる。
何でも吸収したいという目に応え、台本の読み解きも役の心情も、複雑で深いところまで言葉を尽くして伝える。
伝わった時には、表現がまだ追いつかなくても心が動いている。
#キオスク
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ファントム、素晴らしかった。演出も俳優もスタッフワークも。不幸と幸福の振り幅が本当に大きくて、揺さぶられた。物語にしっかり寄り添う演出とケレン味のバランスがよく、たつぷり酔わせてくれる。
城田さん、加藤さん、愛希さん、岡田さんに、興奮して感動をお伝えした。
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情報公開されました。
ナチスドイツへの併合直前で混乱するウィーン市民の中に一人の少年。田舎から出てきて、傷痍軍人の営むキオスクではじめての労働。初恋に身を焼き、ユダヤ人心理学者フロイトを友人として。その成長の中に、時代の痛みがひりひりと伝わる名作。
心をこめてお届けします。 twitter.com/stage_natalie/…
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深夜にBACKBEATを回顧する加藤君のブログを発見。
いい男だなあ、ほんとに。愛がでっかくて、他者に対して品があって。
彼が座組のみんなを想った時間を感じ言葉を読みながら、
それぞれが過ぎた時間を大事に抱えて今日を歩く、その足音はきっと力強いだろうと想像する。
わたしも、その先を築こう。
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演出家は作品で語るもので、終演後に想いを語る必要はない。大体、簡単な言葉で語れるほどの想いではない。
それでもこうして語ってしまうのは、BACKBEATが我が未完の青春を補完するような作品だったから。今、抜け殻だから。もう少し残り香の中にいたいから。
そしてまた、自分を更新していきたい。
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夏子との稽古は、千穐楽まで続いた。
本番中は、稽古というより、アストリッドになるための、懸命な準備。
初舞台云々関係なく、舞台上で見せられるものがすべて。
そこに乗る資格を得るための格闘の日々。
彼女は闘い抜いた。
一生に一度の初舞台がBACKBEATという幸福から、さらに輝いていくはず。
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ほんのわずかの時間だったが、工藤広夢君の踊る力で、長時間演奏にくたくたになったビートルズを元気づけてもらった。幾つもの人生が響き合っていく瞬間。
そして工藤君は大きな可能性を抱えた俳優だ。稽古場でスチュの代役を、台詞を全部覚えてやってくれた。その魅力は、関係者全員が知っている。
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台本上にはない風景を、BACKBEATにはたくさん織り込んだ。
そのひとつ。田村良太さん演じる店員ペーターが、ビートルズに憧れ、苦手なMCをこなすようになり、ポールにギターを教わる。あの路地裏の絵と音に、彼が今まで音楽に賭けてきた時間と愛がいっぱい詰まっている。彼が中心の物語を見たい。
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クラウス・フォアマンの絵がなかったら、アーリービートルズをこんなに身近に感じることはなかった。彼の生き方、愛と芸術の自由さは、まさにBe-Bop-A-Lula。
それを様々な才能を持つ西川大貴が演じることに、大きな意味があった。
そして、リンゴ。音楽センス、身体能力の全てで、実現してくれた。
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鍛治直人さんとは長いつきあい、だからこそ、今の充実が眩しい。
着替えては演じ着替えては演じで、チャーミングな瞬間をたくさん生んでくれた。船乗りも、Top Ten Clubでの用心棒も、ビートルズにとって最高に大切なジョージ・マーチンも。わたしの蜷川時代からの戦友に感謝。本当に支えてもらった。
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鈴木壮麻さんが、稽古場でビートルズたちを見守る視線がどれほど優しく愛情に満ちていたか、お伝えしたい。そして、アーリービートルズを語る上で欠かせない人物たちを鮮やかに軽妙に重厚に描き分けてくださった。ピートの回顧シーンの横顔は忘れ得ない。その選択と裁断が歴史を動かしたのだ。
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ビートルズバンドリハ中に、尾藤イサオさんが武道館でビートルズの前座として歌う映像を、みんなで見た。あまりにもイカしてた。そしてハウンドドッグをはじめて生で聴いた時、稽古場が丸ごと興奮して感動した。
世代を超えてRock'n'rollな稽古場でありえたのは、尾藤さんのおかげだった。
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ポール=レフティーの絵は、ビートルズを描く限り外せない。
それに応えてギターを持ち替え、何があっても音楽とメンバーの未来を考え続けるポールを演じてくれたJUON。陽気で真っ直ぐでロックな魂に感謝。
ジョンとポールの歌声が、どんどん寄り添い絡みあっていく過程は、官能的でさえあった。