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これはすごい。仕事上、アパレルブランドが気候変動対策や環境保全にどう取り組み、それをどうマーケティングで活用しているかを私はそれなりに知っているが、今回のパタゴニア創業者の決断は本当に全く類を見ない。緑の資本主義ここにきわまれりというか。
businessinsider.jp/post-259344
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不明点がたくさんあるが、私が思うに、家父長制と結託した優生思想は、2人がそれぞれ15歳と22歳で施設に入れられた1941年当時、敵対者ナチスドイツだけではなくイギリスにも同じように強く作用していて、戦後も長く影響したのだろう。日本でも優生保護法が'48年から'96年まで存在したように。
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エリザベス2世(1926-2022)の従姉妹ネリッサ(1919-1986)とキャサリン(1926-2014)は1941年、王立アールズウッド知的障害者施設(のちの同病院)に入所。'63年版の英貴族名簿ではそれぞれ'40年と'61年に死去とされたが実際には生存。'87年に初めて存在が公に知られることになった。
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だってトランス女性を男呼ばわりすることはミスジェンダリング以外の何ものでもないのに、それで通報しても「Twitterのセキュリティポリシーに違反していないと判断しました」という通知がかえってくるなんて、審査基準そのものが差別的だということが明らかになって、差別が増長するばかりでしょ?
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Twitterの通報機能は米国のペースで更新されていくのに、審査は日本語を母語とする人の中でも最も遅れた価値観に沿って行われ続けているので、通報しても適切に対応されないという事例が多発することになり、結果として差別は増長し、@TwitterJP における言論空間の安全性は悪化しているようにみえます
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現在イシヅカユウさんのこのツイートに対する引用リツイートで、トランス女性に対するヘイトスピーチが多数発生しています。通報にご協力ください。
彼女を擁護しているのではなく攻撃している引用リツイートを選択し、右上の垂直三点アイコンをクリックしてください。以後の具体的手順は返信にて。 twitter.com/ishizukayu/sta…
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一部の翻訳会社やクライアントが、#産業翻訳 者たちが納品してきた訳文を原文に紐つけたデータベース=翻訳メモリを、当人たちに十分知らせず機械翻訳エンジンの学習に使っている問題について、翻訳者たちが集まって話題が機械翻訳に及ぶたびに私は問題提起してきたんだけど、これまで反応が薄かった。
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どうしてあんなに音楽と人生の楽しみを私に教えてくれ、確かに自民党員の子ではあれどもあんなにひとりの政治家を礼賛することなど決してなかった彼が、意見の違う相手を即座に共産党に結びつけて激しく攻撃するようになったのか? 今日、答えが分かってきた気がする。
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教室の経営は少子化のせいでかつてより深刻な困難に直面していた。そもそも文化や教養を重んじる中流家庭の子どもの習い事といえばピアノという時代はとっくに過ぎ去っていた。師は火の車をなんとかするために奔走していた。たぶん、そんな中でいつか、本当に自民党に助けられた経験があったのだろう。
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あのとき師は熱烈に安倍晋三を礼賛し、日本とよきクラシック音楽文化と自分の音楽教室を滅びから救ってくれると何度も私に説いたのだった。私にはもはや彼は狂信者にしか見えなかったのだが、どうすることもできなかった。
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破壊的カルト集団に家族のひとりが入信すると、抵抗する残りの家族との間に決定的な亀裂が生じ、多くの場合その関係は二度と修復できないため、残された人びとは家族を死によって失った場合に匹敵する喪失感を抱くことがあるといわれる。
今から思えば、師と決別した私が抱いたのはその喪失感に近い。
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そしてついにあるとき「きみは共産党にだまされている」という発言を聞くことになった。私はとても悲しい気持ちで静かに別れを告げた。
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私は帰国後、毎年恒例となる彼の音楽教室の発表会に顔を出しては会場設営や進行を手伝い、教室から出た唯一の藝大合格者として生徒の親に紹介される看板役を進んでつとめていた。が、師と政治について話すと強い違和感しか抱かなくなった。以前の師はどこへ行ってしまったのかと思うようになった。
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そんなピアノの師が「きみは共産党にだまされている」と言い出した。
その数年前、私がイタリア留学中、安倍晋三率いる自民党が衆院選に大勝したころ彼とメールでやりとりしたときから、おかしかった。
彼は自民党の市議会議員の子だったが、政治家を熱狂的に褒め称えたことはなかったのに、豹変した。
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私のピアノの師は音楽教育者としては疑いなく良心の塊だった。16歳から音楽教育を受けはじめた私に、彼は、信じられないほど安い月謝で、熱心にピアノと楽典とソルフェージュを教えてくれて、D.スカルラッティの素晴らしさを説いた。彼がいたから私は藝大に現役合格し、イタリア音楽への関心もめばえた
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批評家の使命とは言うまでもなく批判することにあり、批判の批判性は事実の中のいかなる解釈によっても変更不可能な部分それ自体からもたらされるからには、批評家は(たとえ脱構築的手法を用いるとしても)そこを忘れてはならないのではないだろうか
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東浩紀さんはこうしてある特定のテーマについては単に積極的に判断をやめることで右派ポピュリストや宗教右派を敵に回さないという選択をし続け、他方で左派の言動はときに妄想ともいえるレベルに踏み込んで判断と批判を続けてきた。そこにイデオロギー的偏向を見出さない読者はどうかしている。
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政治的強者が歴史的事実に反して自らに都合のいい解釈を採用し、SNSを含むメディアを丸め込んでそれを広めていくとき、もしも批評家が力の差を無視して単に「解釈の多様性」を唱えるだけにとどまるのなら、それは政治的弱者の解釈を擁護するよりもむしろ政治的強者の解釈とふるまいを是認してしまう。
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死や他殺の定義については常識があり知見が積み重ねられている。破壊的カルト集団の定義はそれほどではないがやはり知見の積み重ねがあり知識人には常識として広まっている部分もある。なのに彼は伝聞に基づいて安倍晋三が殺された事実は疑わないが統一教会がカルトである事実は解釈問題まで引き戻す
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また東浩紀さんの論理的一貫性を擁護していた一部の人びとは、彼が何を言っているかだけを考え、その発言により何をしているかを見ない。彼は安倍晋三が殺されたことを疑わないが、統一教会がカルトであるかどうかは判断しない。同じ伝聞情報に基づくにもかかわらず判断中止の対象を明白に選択している
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このあいだ東浩紀さんの問題について投稿したら一部から「オワコンなのに今更」という声をいただいた。影響力を過小評価している。2010年代半ばあるメディアで文系アラフォー以下の記者がだいたい読んでて読者に勧めてもいた。おかしさに気づいていた人がおかしいと言ってこなかったからでは。
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首をかしげるところしかない。バブル期に隆盛したのは個人至上主義ではなく都市型消費では? 自己責任論の隆盛は90sではなく00sでは? その台頭と引き換えに衰退したのは共助でなく公助では? そして「00s以降のジェンダーロールの混乱により家庭幻想も剥がされて」という表現はバックラッシュ的。 twitter.com/rivereastbambo…
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南京大虐殺にも統一教会にも明らかに現実に被害に遭った人がおり、しかもその全貌には不明確な部分があるにせよ部分的な証言や証拠は信頼に足るものがあるというのに、応答のため判断を要する場面で東浩紀さんは積極的に「解釈の多様性」というスローガンを持ち出し判断を中止している。
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東浩紀さんはかつてこの姿勢について「なぜ歴史の問題すら解釈次第という立場なのかと言われたら、それはぼくがポストモダニストだからです」(前掲書)と述べたが、そもそも彼はある特定のテーマについては現在の問題すら解釈次第と見なしており、ある特定のテーマについては積極的に判断を中止する
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つまりは統一教会がカルトであるということが大学人の間で常識として共有されており、かつその根拠となる基本的な情報や証言を調べて読むのに必要な能力も大学人には備わっているにもかかわらず、応答のために判断を要する場面でかつて大学人だった東浩紀さんは南京大虐殺と同様に判断を中止してしまう