「相談したり助けを求めたりする力が必要」とか子どもや若者に言うけれど、10代の方と話してると「相談したいと思う人がいない」「上から目線の話されるこら相談したくない」など出てくる。相談してよかったなあという経験がなかったらそりゃ相談しようなんて思わない。
障害のない人仕様の社会において、その人にとっての社会的障壁はなにか。その社会的障壁を解消するためになにができるかを合意形成する。勝手に「配慮」するのは合理的配慮ではない。
社会モデルを知らないと合理的配慮は「障害に応じて配慮をする」というざっくりとした理解になってしまう。そもそも合理的配慮が必要な理由は社会が障害のない人を中心に作られているが故に社会的障壁があるから、それを解消するために必要。そのため、合理的配慮を検討するには、
経済的に余裕がある場合は家事をアウトソーシングするのかもしれない。とても安い賃金で。いずれにしても家事というケア職を担う人が土台にいるからこその「生産性」なのに、ケア職の社会的価値はものすごく低く、ケア職の上に乗っかっている人ばかりが評価される。
配偶者がいなくて一人暮らしでも四六時中仕事ばかりだったら、確実にセルフネグレクト状態になる。一時期の私はそうだった。持続可能ではない。でもそうしないと仕事を任せられなかったり評価されなかったりする場合、そうならざるを得ない。
私も本当に気をつけなければならない、と思う。パートナーに全てを任せて自分は仕事だけ、とならないように。気付かぬうちにこの構造に加担してしまう。
仕事のことを四六時中考えることができたり、休みだろうがなんだろうが電話に出られたりするのは、それができるようにケアしてくれる人がいるから。そういう人だけが評価されるから、意思決定層には配偶者のいる男性ばかりなのに、「能力の違い」と言われる。企業でもあるある。
あと、やはり障害者差別解消法ができたことはかなり大きい。差別的取り扱い禁止や合理的配慮の提供義務などの法律があるから、教育が活きる。制度なしではなかなか難しい。LGBTQ差別禁止法もはやくつくるべき。「理解増進」ではなくて「差別禁止」であるべき。
研修で大切にしていることは、構造の問題を提示すること。特に教職員研修はともすれば自分が頑張れば全て解決する、と思わせてしまう研修になりやすいが、個人でできる工夫、学校でできる工夫、自治体や国がやるべきこと、をセットで提示する。個人や学校で難しいことはどんどん声をあげましょう、と。
教育は大切なのだけど、気をつけないと構造の問題を個人化することにつながる。差別禁止の制度を作らずに「差別をやめよう」と教育だけで解決しようとしたり、同性婚ができる制度をつくらずに「性的マイノリティのことを理解しましょう」と教育だけで解決しようとする。
「権利」の話をしているのに、「態度」の話になってしまうのは、権利について知る機会がいかにないか。権利は義務とセット、とか、人権教育で「思いやり」と問題を個人化してきたこと、構造の問題を個人化することが教育、メディア、ありとあらゆるものに浸透してしまっているか。
車椅子ユーザーでない人は事前に確認する必要もなく、態度が悪くても、感謝をしていなくても、当たり前にレストランを利用できる特権があることに気づかせてくれる行動と発信。 twitter.com/yudachan0908/s…
文科省の会議でも意見をしたが、「専門性が足りない」「専門性を身につけるべき」とずーーっと、繰り返されている。一人で全てができるようになるのは無理。必要な専門性を定義して、教師以外の人も含めたチームがどうしたら機能するか、そのための仕組みや条件を検討すべき。
学校で何かしら問題があると「子どもが多様化している」とか「教師の専門性が足りない」と要因分析を細やかにすることなく問題が個人化されて、一人ひとりの能力をつけることが施策として打たれる。その繰り返し。 心理・福祉の専門性持った教員の養成を kyobun.co.jp/news/20230130_…
まじでそういう認識のまま少子化対策とか子育て支援とかの意思決定をしないでくれ。
よく出産の立ち会いをした男性から「女性は痛みに耐えられてすごい」とか「男には耐えられない痛み」とか聞くけど、まじ、普通にめちゃくちゃ痛いし、耐えられないし、もう無理って思いながらだから余計なこと言わないでくれ、と改めて思う。
最低限、こういう環境が整ってからのキャリアアップ支援では???
今のところ必要だと思うのは、 ・最低三ヶ月のパートナーの育休 ・入院中は母子同室ではなく家族同室、家族で赤子のお世話の練習 ・妊婦健診も入院費も無償 ・産後1ヶ月はなにかあったときに駆けつけられる大人が+2人 ・その間の金銭的保障 ・24時間助産師さんに相談できる仕組み 他にあるかな
ワンオペはほんとあり得ない。退院してからもしばらくはパートナーにおんぶにだっこになると思う... 赤子と私のお世話と考えると、本当はせめて産後一ヶ月はパートナーと+二人ぐらい動ける大人がいた方が良いのでは...とか思う。
産後、いろんな人に「キツいよ」と言われてたけどほんとキツい。会陰切開の傷の痛みで少し動くだけで激痛、便秘からの痔疑惑でトイレの度に痛い&恐怖、母乳出すためのマッサージや出ない時のストレス、出たら出たでめっちゃ張って痛い、介護が必要なレベルでは...その中で慣れない赤子のお世話。
育休後のキャリア保障にはリスキリング、職場のハラスメントで鬱になった人には就労支援、子育て負担が高い保護者にセルフケア、不登校状態の子どもや障害のある子は別の場で少しでも適応するための訓練を、など... 問題の要因が環境の側にあるにも関わらず、問題が個人化されている。
このような意思決定をしている人たちがいかに子どもを産む一連のプロセスに関わっていないか、育児をしていないかがよくわかる。関わってたらこんな意思決定できない。
問題の原因は個人にある、という個人モデルの施策ばかり出してくる。どうしても個人を頑張らせたい。個人が頑張れば解決すると思っている。本当に的外れ。
異次元に的外れな施策。 賃金上昇に向け 産休・育休中の“学び直し”を「後押し」岸田総理   news.tv-asahi.co.jp/news_politics/…
アンガーマネジメント、SST、CBT、マインドフルネス、などのアプローチ、気を付けないと社会の構造的な問題を個人化して、自己責任論を強化してしまう。