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イブに浮かれた恋人が「サンタさんに欲しいものはあるの?」とからかってくるので苛立って、目の前の無防備な身体を抱き寄せて大人めいたキスをして「夜はサンタさんより君に来てほしいな」と囁いて、赤くなった耳に「ベットでいい子に待っててあげますから」と追い討ちをかける日ですね、12月24日
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目が覚めたら左手薬指に見知らぬ指輪が嵌っていて、頭が真っ白になりながらまじまじと見つめていると「驚いた?」と隣で眠っていた恋人が身を起こしてきて「今年のプレゼントは君がほんとに欲しいものにしたつもりなんだけど……感想は?」と尋ねてくるので、思わず泣いてしまう日ですね、12月25日
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相手を誘う時、どういう言動を取るかは人それぞれなので考えるのが楽しいですね。「ねえ、今日君のベッドで寝てもいい?」と目を合わせずに尋ねたら可愛いですし、キスをして「今夜は予定ないでしょう?」と微笑んだら色っぽいですし、こっそり鍵を渡して「先に帰ってて」と告げたら大人っぽいですよね
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恋愛下手な人は、相手を誘いたいけれど言葉なんて見つからないからただ首筋に顔を埋めて「ねぇ…この後さ。分かるでしょ?」とだけ言って、魂胆が分かって楽しくなってしまった相手に「なーに?言葉にしてくれないと分かんないよ」と振り返られて笑われてしまったら「意地悪」とそっぽ向いて欲しいです
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足へのキスは、背徳感と隣り合わせなところが魅力ですね。震える足首を捕まえて「汚いよ」の声は無視して甲に口付けて、ふくらはぎには舌を滑らせて。「意地悪」と言われても「嘘つき。意地悪されたいくせに」と笑いながら足を自分の肩にのせて膝から太ももからさらに上へと順に唇を落としていけば良い
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手のひらへのキスは”懇願”の意味を持つとの詩がありますから、手のひらにキスをする姿は耽美に見えてしまいます。「好きです」と言葉で追い詰めて視線で退路を塞いで「あなただって僕のことが好きなはずだ」と言いながら手を取って「ね、お願い」と熱いキスを手のひらに落とす、一連の流れが愛おしい
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参拝のために並んでいる内に除夜の鐘が鳴り出してしまったから、隣に並んでいる恋人に「キスさせてよ」とこっそり囁いて「みんなが見るよ」「こんなに混んでたら逆に誰にも見えないよ」と言い争って、根負けした相手が突き出した唇に素早くキスをして「今年もよろしく」とニコリと笑ったら素敵な年明け
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参拝した後に「なにをお願いしたの?」「秘密」「ケチ。恋人にも教えられないようなお願いってなに」「だってお願いごとは口にしたら叶わないって言うじゃない」と言い合う2人が2人して、「この人と今年も…これからも幸せに過ごしていけますように」と希望にすがるように願っていたら愛おしいですね
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恋人と年末のテレビを見ていたら芸能人を見て「この人いいよね。好きなんだ」と言われるので「ふーん」と受け流したつもりが”ああ、この人はこういう人と幸せになる未来もあったのに”と胸に刺さって抜けなくなって「どうしたの?」と驚いたように問いかけられて「なんでもない」と抱きつく姿が寂しい
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結婚なんて考えられない2人にこそ、ペアリングを贈って欲しいですね。「左手薬指を僕に貸してよ」と言って相手の手を取ってうやうやしくはめて、泣き出してしまった相手の涙に口付けて「僕にも指輪をはめて」と頼み、指に輝くお揃いのきらめきだけで相手の未来まで縛れるとその瞬間だけ思ったら悲しい
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世界に許されない恋をしている2人には、夜のベッドで相手が白いシーツにくるまる姿が月明かりのせいでまるでヴェールをかぶっているように見えるから「花嫁みたいだ」と口にして「本当?」と寂しげに笑った相手を手繰り寄せて「誓いのキスをしようよ」と囁いて、自分たちは幸せだと錯覚してほしいです
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相手が「愛してる」と口にしてくれないから不満が募って「どうして”愛してる”と言ってくれないの?」と問い詰めてみたら、目をそらされて「君への大切な感情をそんなちっぽけな言葉で表すのがやなんだ」と返されるので、こちらが恥ずかしくなって「君のそんなとこを愛してるよ」と言ってしまえば素敵
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付き合った当初は「愛してるよ」と言われると真っ赤になって俯いていた人が、時間が経つにつれて慣れ「愛してるよ」と言われても「はいはい。そうだね」と粗雑に扱うようになる流れが好きです。「反応が冷たい!愛してないの?」と尋ねられたらフッと口元緩めて「聞きたい?」と返す余裕を見せて欲しい
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眼鏡をしている恋人達は、キスを始める合図が相手の眼鏡のつるを撫でることだったら甘美ですね。ついと相手の眼鏡のつるを撫でて「自分で外したい?俺に外されたい?」と笑顔で尋ねて、苛立ちを見せた顔でせっかちに眼鏡を外した相手に「そんなにしたかったの?」と言うなり唇を重ねてしまえば素敵です
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眼鏡をしている恋人たちが外さずにキスをして、繰り返していく内にカシャンとレンズのぶつかる硬質な音を熱い耳で拾って「これ…邪魔」と吐息の合間に呟いて相手の眼鏡を外して自分の眼鏡は相手に外させて、ぼやけた視界の中で「いまあいつがどんな顔してるか分からないの損だな」と考えるのが好きです
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”相手の前でしか泣けない”という特別さは美しいですね。人前では感情をあらわにしてはいけないと思い込んでいた人が、相手に頰を撫でられて「素直になってもいいんですよ」と囁かれて。その手を払いのけようとしたのに動けず、気がついたら泣いてしまって「……見ないで」と顔を覆うのが切なくて素敵
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苦しくても泣けない人の悲しさに惹かれます。つらいことがあっても泣かないどころか笑顔を深めるばかりだから、恋人が「苦しい時には泣いてよ」と言う内に自分こそボロボロ涙をこぼしてしまい、泣けない人はその涙に口付けて「ごめんね。ありがとう」と優しく言って、さらに泣かせてしまったら良いです
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本日は成人の日です。成人式を終えた人が、年齢のために自分を拒み続けてきた相手のもとにむかって「今日成人式だったんです。もう大人になったんですよ。今までみたいに子供扱いしたらダメですからね」と伝えて、震える相手の手を取って「あなたを愛してます」ときちんと告白する姿に夢見てしまいます
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1月9日は風邪の日です。風邪ひいて寝込んでいたら相手が細々面倒を見てくれるから「一緒にいなくていい。君まで風邪ひいたらどうするの」とかすれ声で言うと「風邪は人にうつしたら治るって言うよ」と笑われて、手で目元を覆われて「大体そんな気遣いするのは治ってからにしなさい」と返されて欲しい
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相手が隣にいなくなってからようやく、存在の大切さを知る姿が狂おしいです。今までは当たり前のようにあった”好きだよ”と言う優しい声や甘やかしてくる手や冷たい肌をあたためる熱が消えたことに呆然として、1人でバカみたいに泣いて、謝る対象はもういないのに無性に謝りたくなったら寂しくて良い
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人間が一番最初に忘れてしまう人の特徴は”声”だと言いますね。相手を失った人が「声はすぐに忘れてしまうんだよ」と教えられて、「”愛してるよ”と言ってくれたあの声も忘れてしまうんだろうか」と思ったら胸が詰まって「嫌だ、忘れたくない」と強く思って耳の中でその愛しい声を反芻させたら悲しい
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笑うのが苦手な人は可愛らしいです。いつも無表情で笑おうとしても口が引きつるばかり、そんな人が笑顔が眩しい人に頰をムニと押されて「無理に笑おうとしなくていいよ。君は君のままで可愛いんだから」と言われて内心嬉しくて、もし自分が笑うのが下手じゃなければいま笑って見せるのにと思うのが素敵
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いつも食えない笑みを浮かべているという歪みは魅力的ですね。どんな瞬間でも笑っている人が、無表情の人に「楽しい時にだけ笑えよ」と気遣うように怒られて、ああこの人は優しいんだと思いながらも笑顔は崩せず「いつも楽しいから笑ってるんだよ」とけむに巻いて相手の眉をひそめさせる瞬間が好きです
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相手の体を抱きしめて眠る姿にロマンチックさを感じてしまいます。硬直する身体を抱きしめて首筋に鼻を寄せて「君はいい匂いがする…落ち着く匂いだ」と囁いて。そのままスウスウと眠りに落ち、相手は抱き締められた腕の中で「あなたがいるからこっちは落ち着かないよ」と困ったように呟けば可愛らしい
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目が覚めたら相手に抱き締められていて抜け出せず「手を離してよ。起きたいんだから」と言ってみてもぼんやりした答えが返ってくるばかりで、「どうしたの」と尋ねると「どこにも行かない?」と甘えた声が降ってきて愛しさがつのって「どこにも行かないよ。安心して」とその腕に自分の手を重ねたら良い