1001
言葉にするのが慣れている人が、相手にも求める瞬間に心動かされます。毎日「愛してるよ」と繰り返して、毎日「知ってる」と笑われるから、今日だけは少し物足りなく感じてしまって。「君は?」と尋ねたら「それも知ってるでしょ?」と返されるから、きちんと言ってもらうまで甘えてごねてしまえば良い
1002
歳の差があるあまりに、年上が年下を子供扱いしてしまう姿が可愛いです。「子供なんだから」を口癖になにかと面倒を見て、自分がいなければこの子はダメだなと思い込んで笑って。苛立った年下に「本当にガキとしか見てもらえないんですか?」と尋ねられた瞬間に初めて、大人であることを自覚したら良い
1003
歳の差があるあまりに、年下が年上を憧れの対象として仰ぎ見てしまうのが愛しいです。ちょっとした姿を見ても「大人だな」と感じて「凄いですね」と褒めて、「こんな人になりたい」と想像して。我慢の限界を迎えた年上に「君が思ってるような大人じゃないよ」と言われて初めて、未熟さを知ったら良い
1004
普段は言葉を多く交わしている2人が、艶めいた瞬間になった途端に、言葉を失ってしまう姿に魅了されます。切羽詰まった相手を見ればこちらも鼓動が早くなるばかりで言葉はなくて、沈黙を実感するほどに肌が色付いてしまうのが分かって。「なんか喋れよ、バカ」と照れからくる苛立ちをぶつけたら良い
1005
こっそりと目を開けてキスを見守る姿が艶めかしいですね。相手の初々しい姿を見たいから自分からは「目を閉じて」と口にして自分も閉じたフリをするのに、そっと目を開けては様子を見て。息苦しそうに赤い顔をして必死に心地よさを耐えている姿を見て「こんな顔をさせてるんだな」と愉悦を覚えたら良い
1006
ダメな相手だと分かってなお、想いが止められない恋がいじらしいです。良いところより悪いところの方が知っていて、自分達が合うとも思えなくて、きっと上手くいかないと想像はつくのに、それで諦めがつかなくて。「こういう先の見えない恋、したくなかったんだけどな」と小さく笑うしかなければ良い
1007
「一緒に堕ちていきたい」と破滅的な願望を持ってしまう恋が狂おしいです。相手と手に手を取って明るい道を行くよりも、手を繋いだまま沈んでいく関係性に惹かれて、夢が止められなくて。周囲に諭されても「どっちが幸せなんか分からないくせに」と内心では思っていて、相手以外に心閉ざしていれば良い
1008
「香りと記憶は特別に結びついている」と言いますから、刺激的な記憶の引き金が、香りになってしまうのも艶めかしいです。肌を重ねている時に立ち上る香りが脳に染み付いてしまっているから、普段近寄られた瞬間に生々しい記憶が蘇って。反射的に肌が赤くなって「どうしたの?」と尋ねられたなら良い
1009
「香りは記憶と密接に結びついている」との説は有名ですよね。相手のことは綺麗さっぱり忘れたと思っていたのに、街の中でその香りを嗅いだ瞬間に振り返ってしまって、頭の中に忘れたはずの記憶がなだれ込んできて。ただ閉じ込めていただけで本当はずっと縛られていたのだと分かって、自嘲したなら良い
1010
愛が募ったあまりに相手を噛んでしまう人が艶めかしいです。食べてしまいたいぐらい愛しくてそれでも食べることは出来ないから、美味しそうな肩口に歯を当てて、ゆるく力をこめて、刻まれた跡に満足して。呆れた相手に「いつか食われちゃうのかな」と言われたなら、その日がくる想像をしてしまえば良い
1011
「キスマークは独占欲や束縛欲のあらわれ」と言いますよね。普段は素知らぬフリをして内面に、相手を自分だけのものにしたい欲望を押し殺している人が、肌を重ねている時にばかりは本能を感じてしまって。吸い寄せられて美しい肌に歪んだ跡を残して、「この人を独り占めしている」と満たされたなら良い
1012
触れられた瞬間に、閉じ込めていた相手への愛を自覚する人が美しいです。キラキラした目を向けて、「綺麗な人だな」と気付いたら眺めていて、それを好意だと自分で自分に言い聞かせていたのに、触れられた瞬間に痺れるような衝撃が走って。高鳴っていく胸と同時に「好意じゃ終われない」と知ったら良い
1013
「触れたい」と思ってしまう心を、自ら封じ込めてしまう人が狂おしいです。自分の中の愛は認められるのに、ふとした時に、無防備な横顔や美しい首筋に目が吸い寄せられてしまって、「触れたい」と感情に言葉がついたなら言い逃れが出来なくて。「仰ぎ見ている愛だったら良かったのに」と葛藤すれば良い
1014
相手が自分に甘すぎることを十二分に自覚している人が罪深いです。どんなことをしても言っても本気では怒られないことが分かってはいて、分かった上でちょっと甘えてみて。「そうやったらすぐ許されると思ってるよね?」と尋ねられたなら、柔らかく微笑んで「うん、思ってる」と返してしまったら良い
1015
相手が大切すぎるためにどうしても怒ることが出来ない人が可愛らしいです。怒りを覚えて、怒ろうとして、カッとなった言葉が口から飛び出しかけたのに、顔を見た瞬間に言葉は消え失せてしまって。「今度から気をつけて」しか言えずに、自分がいかに甘いかをいかに骨抜きにされているかを思い知れば良い
1016
相手のことを信じていいのか分からずに惑う人が愛おしい。まともな恋をしたことがなかったから、いまの相手が優しく接してくれようとも心から信じることが出来なくて。「好きだよ」と言われたなら「嘘でも嬉しい」と返す以上は不可能で。「ゆっくり信じていってよね」と撫でてくる手に胸が痛めば良い
1017
辛くても苦しくても、笑うことしか出来ない相手が狂おしい。悲しい話をしているのに淡々と言葉を紡いで、泣きごとも愚痴も言わずにただ笑って。相手が顔を歪めて「悲しい話をする時ぐらい悲しそうな顔をしろ」と怒ってくるから、「無理だよ」とまた笑って。代わりに泣く身体をそっと抱きしめたら良い
1018
体調が悪いことを隠そうとする人を、気が付いた相手が甘やかしてあげる姿が愛おしい。本当は身体が重くて頭も働かなくて、つらいのにつらいと言えないでいつも通りに笑ってしまうから、不機嫌な相手に引っ張られてベッドに放り込まれて。「どうして君はいつも甘やかそうとするのかな」とこぼしたら良い
1019
「特別なあだ名で呼んでくる人間は独占欲が強い」との説があるそうですね。いつも注目を浴びる相手に惹かれて、自分だけのものにしたいと思った人が、作ったあだ名で呼んで。最初は嫌がってまともに返事もしなかったのに、次第に「はいはい」と受け入れて応えるようになったことに愉悦を覚えたら良い
1020
「名前を呼ばれるほどに相手への好意が増していく」との説があるそうですね。最初は馴れ馴れしいやつだと思っていた相手に、毎日名前を呼ばれるうち、固まった心が解けて次第に響きに愛おしさを覚えるようになって。「どうして名前を言われるだけでこんな気分になるんだ」と高鳴る胸を押さえたなら良い
1021
相手が好きなあまりに、相手の色に染まりたいと強く欲してしまう人が艶めかしいです。趣味や癖や話し方や服装を見つめて少しずつ身体に取り入れて馴染ませて、自らと相手が似通ってくることに一体感を覚えて、「このまま全部自分のものになったなら良いのに」と歪んだ考えにひそかに浸っていたなら良い
1022
刺激的な言葉で躾けるのでなく、柔らかな言葉で躾けていく調教が魅惑的。遠回しな言い方で言動を決めて、相手が自然と従うようになってきたなら褒め言葉で逃れられなくして。粗相をした場合は怒るのでなく「分かってるでしょ?」の一言だけを放って。ゆっくりと自分好みに作り替えてしまったなら良い
1023
素直になることが出来ない人が、アルコールのせいにして甘えてしまう姿が魅惑的です。普段はお堅いのに、お酒を飲んだならしなだれかかって、正直に愛の言葉を口にして、「いつもこれぐらい甘えてくれたら可愛いのに」と笑われながら甘やかされて。本当は理由にしただけで、全く酔っていなければ良い
1024
酔った時にだけ本音を口に出来る人が愛おしいです。普段は決して言葉にすることはないのに、アルコールが入った瞬間、「すき、だいすき」と舌足らずに言って。「本当に?」と尋ねられたなら「疑う気なの?」と蕩けた目を向けて。いつも隠している甘ったるい本音を、洗いざらいぶつけてしまったら良い
1025
相手の顔が好きなあまりに、いつまでも美しさに慣れない人がいじらしい。もう長くともにいるのにふとした時に見惚れてしまって、間近で眺めれば息を飲むばかりで。「いつになったら慣れてくれるの?」とからかわれたら「いつになっても慣れないよ。これからもずっと狂わされる」と返すしかなければ良い