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7/23 宇宙的スパンで見れば風呂のあとまたすぐ風呂の生物だろう(虫武一俊)
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7/24 ぼくの聴く音楽こそが素晴らしいと思いながら歩く夜が好きだよ(岡野大嗣)
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7/25 たーましいー きれいなたましいいらんかねー いまならななじっぱーせんとおふ(加賀田優子)
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7/26 ため息に蛍を混ぜて吐き出せば光まみれになってうれしい(まひろ)
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7/28 水飲んでかくもしづかな青空をからだに満たすそれだけの夏(荻原裕幸)
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7/30 朝顔が貴方に絡み付いて行く様子を自由研究にする(龍翔)
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7/31 人類は影に集まる習性がありと天使の自由研究(やじこ)
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8/1 早起きをすれば空気も海も山も私のものになった気がする(山上秋恵)
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8/3 スイカバーの森にいましたぼくたちは赤いしずくをなめていました(竹林ミ來)
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8/4 もういやだ死にたい そしてほとぼりが冷めたあたりで生き返りたい(岡野大嗣)
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8/5 いちばんいい未来はそうだすこしだけ自分の記憶が混ざる明日だ(柳谷あゆみ)
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8/6 入道雲製造所には胸板の厚い男が勤務している(松村正直)
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8/7 夏休みお昼ごはんに次々と姿を変えて迫り来る麺(竹林ミ來)
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8/8 ひとりでは使い切れないこれからを誰かのあとについてゆきたい(島坂準一)
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8/9 この夏は観測史上君のこと最も好きになる予報です(嶋田さくらこ)
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8/10 生き延びてしまったような顔をしてひまわりを抱くあなたが好きよ(田丸まひる)
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8/11 山を食う話をしたよあまりにも悲しみすぎてついにそこまで(正岡豊)
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8/12 かなしみを遠くはなれて見つめたら意外といける光景だった(岡野大嗣)
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8/13 都合よく胸に開いてる大穴に空から星が落ちてこないか(虫武一俊)
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8/14 幸せは点と点ですいいじゃない水玉模様で駆けていく夏(広央ヒロ)
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8/15 黒いってことは悪ってことじゃなく夜ってことで平和ってこと(谷じゃこ)
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8/16 どうしても泣くならここで 海ほどにひろい帽子をかぶってみせる(土井礼一郎)
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8/17 かなしみの量だけやさしくなれるならいま世界一やさしい私(月夜野みかん)
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8/19 みぞれ、みぞれ、みぞれはぼくの犬の名で祖父が好んだ氷の味だ(岡野大嗣)
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8/20 ドーナツと光るみどりのサイダーで土曜の朝を寝過ごしましょう(稲本友香)