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重要なのは、ワクチン後遺症と決めつけて適当な治療をする医者も問題だし、「心因性」として突き放すいわゆる標準治療側の医者も問題だということ。
ワクチンが直接的な原因ではなくても、それをきっかけに発症する機能性障害、というのも存在する。
病気ではなく病に向き合うという医療の基本が大事。
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また、これもドラマ上の演出なので仕方ないかもしれませんが、少なくとも緩和ケアの現場において、親族を担当医につけることは避けるべきですし、実際そうしています。
心理的に二重関係が生じ、それは患者も医師も傷つけます。
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新型コロナウイルスワクチン接種の副反応の件で、各方面からご心配の声を頂いています。
その中で「これであなたも遺伝子組み換え人間ですね」というコメントがありましたが、それを見た瞬間
「えっ、仮面ライダーみたいでカッコいい・・・」
と感じてしまったくらいには元気です。
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先ほどの急変の場面、本来指導医がかけるべき言葉は、
「この方は、何を望んでいた?」
でしょう。
モルヒネで苦痛を取るのも、利尿剤で原因治療をするのも、あくまでも手段にしか過ぎません。
あの場面、舞台の主役は明らかに「医師」でしたが、緩和ケアの現場で医師が主役になってはいけないのです。
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極端なことを言えば
「この患者はかわいそうだから死なせてあげた方がいい」
「未練がありそうだから生かしてあげよう」
という、医師側での「選別」を始める恐れがあります。
だからこそ、緩和ケア医にはある程度のストイックさが必要。
親族を診るのは、その行動の根本を壊すリスクがあります。