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とある本丸の未成年審神者がいじめを受けるようになったのは中学の頃だ。部活に入るわけでもないのに、特命調査などの兼合いで公欠が多い事が悪目立ちしてしまっての事だった。
私物を隠され、近くを通る度にクスクスとあからさまな笑い声を上げられ、挨拶など返してもらえない。
302
万が一刀剣男士に血液型がある場合、まあそれぞれに様々な理想があるとは思うのだけれど、それはそれとして南海太郎朝尊と宗三左文字だけはAB型であってほしい気持ちが強い。
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なんか、豊前とか笹貫とか巴って、審神者や周囲からの評価をめたくそ素直に受け入れてそう。
「俺、いけめんってやつなんだろ?篭手切がいつもそう言ってくれっからな!」
「主が俺をエロいって言うから、俺多分すごいエロんだと思うよ。」
「俺は主のいつも可愛い巴ちゃんだ。」
304
これは、少しだけ鍛刀運に偏りのある審神者が居る本丸で起きた、小夜左文字を中心に短刀らが奮闘する話である。
その本丸の審神者は、鍛刀運が異様に偏っていた。どれほど偏っているのかと言うと、打刀だけなかなか鍛刀が成功しないのだ。他の刀種は満遍なく出来るのに、打刀の不発率は高い。
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とうらぶ君へ。
多分他のアプリから学ぶことがあったんだよね。十連の加入は良いと思うよ。でもね、天井の設定がちと高過ぎるかな。もうちょい下げよ?吹き抜け超えた所にある天井は最早お空なのよね。
でも刀鍛冶をごちゃっと詰め込んだのは非常に正しい。君はそれでいい。
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審神者の為に頑張って電子機器を覚える刀剣男士達が愛い。
電子レンジの使い方をちゃんとメモしてまで覚える平安刀とか、パソコンの機動の仕方とか付箋で貼っちゃう初期刀。武骨な刀も戦場で使うからと小さな端末の使い方を真剣に聞いて練習してさぁ。
私はそんな事を想像するだけで愛しさに泣く。
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フリルのついた可愛い服を一度で良いから着てみたいと思いつつ、自分の体格を考えて諦めていた村正。その言えない望みを偶然知ってしまった審神者(男、割とマッチョ)が大事な刀剣男士の為ならばと似合わないフリフリのワンピースを着て先陣を切り、村正にも着せて「俺より遥かに可愛い」と言う夢。
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その審神者は、一度本丸を捨てた事がある。
いや、捨てたというのは少々厳しい表現だった。正確には、捨てかけた、だ。
審神者は忙しい人だった。審神者をしつつ、他にも監督や提督、監督生、ポケモントレーナー……とにかくあらゆる仕事をしていた。
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一度で良いからヒールの高い靴を履いてみたいと思っている歌仙。しかし意外にも足が大きく、また横幅も割と広い為にこっそり買ってみた靴はどれも痛くて履けない。そもそもヒール靴の選び方も分からない。詳しそうな審神者なり加州なりに聞けば良いとわかっているが、プライドが邪魔をして聞けない。
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その本丸で、歌仙兼定は差程目立つ刀剣男士ではなかった。初期刀は山姥切国広、初鍛刀は愛染国俊。その後一気に短刀が増えたあと、鍛刀で入れる資材の数を変えることに気付いた審神者によってこれまた一気に顕現された中に、歌仙は居た。青江より後、山伏よりは先。審神者にはその程度の認識だった。
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刀剣男士がバグで女体化したとの方向を受け、凄まじいダッシュで本丸に駆け込んだ同性に飢えた審神者♀。乱か、加州か、脇差のどれかか、メイクの話がしたいしファッションの話もしたいと大広間に転がり込む。
そこには、体格がほぼ変わらぬまま何故か乳とツインテールの生えた脳筋共が……。
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これは、まだ審神者という仕事に名が着いていなかった頃の事。
当時、政府は【歴史が改変されたかもしれない】というあまりにも不確定かつ証明の難しい事実に頭を悩ませていた。何せ、誰も【過去の事実】など知らない。そりゃそうだ、人は皆今を生きているのだから。
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御手杵って、戦う気力を失くした刀剣男士に対して一瞬で興味を失いそう。悪く言うこともせず、説得もせず、ただそうかと受け入れた後、まるで自分達とは違う存在だと認識してそれ以降声すらかけなくなりそう。なんか、あの槍はそういう純粋に怖い部分がある。
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刀剣男士高校あるある。
①瞬足の生徒指導長谷部
校門に竹刀を持って内番姿で立たせたら成立する。大体加州辺りがアクセとかで捕まってる。足が早くて一部のDKが長谷部チャレンジと称して昼飯を賭けて日々彼から逃げ切れないか挑むが、今の所長谷部の圧勝。社会の担当で採点は地味に優しい。
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顕現したての刀剣男士には、眠る事を恐れるものがいる。例えば短刀のような、人の生活に比較的触れてきたものは眠ることを営みの一つとして見てきているので問題は無いが、槍や太刀などの刀の中には、倒れて動かない者は死んでいるとしか認識出来ない。だから、恐れる。
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こんのすけを大切になさい。
それは、ベテランの審神者がよく口にする言葉である。
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これは、とある本丸の、とある一振りのなんて事ない独り言だ。
もし暇なら、聞いていくといい。
どうせ、独り言なのだから。
「主、覚えていますか。」
ただし、声はかけてくれるな。
彼は今、真剣なのだから。
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まだ幼い審神者を、担当官と共に大切に大切に育てながら本丸運営をしている、とある本丸。ある日、ほんの数秒目を離した隙に幼い審神者が本丸へ侵入してきた敵脇差に攫われてしまう。怒り狂う刀剣男士、怒り狂う担当官。
「舐めたマネしてくれるよね……お前ら、いくよ。」
怒り狂う、初期刀。
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最近、秋田や五虎退、前田が何やら秘密の会議をしているらしい。一体何をしているのやらと様子を見ていたが、一向に分からない。声をかけても良かったが、どうやら審神者である私には隠しておきたい事のようだ。
「主君。」
二ヶ月ほど経った頃、秋田が声を掛けてきた。後ろには、他の二振りも居る。
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私、バナナが苦手なんです。小学生の頃、給食に出たバナナを食べようとしたら同級生の男子から「ゴリラ!」とからかわれたんですよ。今思えば私がゴリラというよりそいつらがハム太郎だったんですけどね。でも当時の私はそれだけでバナナが大嫌いになったんですよ。
罪深いよね。
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今、うちの職場は私がふざけて
「ヤングなアベック」
「ナウいね」
「あたり前田のクラッカー」
「おいくら万円?」
などの発言を繰り返した結果、若い子達がこの言葉を使うようになり、時代が交錯している。でも昭和生まれの上司たちは楽しそうだからこれもひとつのℋ𝒶𝓅𝓅𝓎 ℰ𝓃𝒹
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ストレスが高いなと思ったら、心に滝夜叉丸を。
何があっても「私が美しいばかりに」で片付く。滝夜叉丸は他人をあんまり下げないので良い。
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あっし、物をよく捨てるんですよ。部屋に物があるのが嫌なので。で、その時の判断基準が
【もし火事になって燃えちゃっても仕方ないと割り切れるか否か】
なんですよ。そしたらね、大抵の物はまじで仕方ないと割り切れます。楽器とかパソコンくらいです、本気で割り切れないの。
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少なくとも結合男子における水素はキレたら爆発するんだろうし、酸素と一緒になればところ構わず濡れ始めるし二酸化炭素は白濁する。
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超絶ビビりで中傷の手当てすら腰を抜かす若い審神者が、手入れ中敵の襲撃にあって咄嗟に手入れ途中の本体を握り締めて必死に逃げ回る話。