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ベースにボカロ文化があって、丸の内進行という強力なコードパターンがそこに存在し、aikoや椎名林檎・東京事変に衝撃を受けた世代が「送る側」に回ってきてるんだから、そりゃそうなりますよね、と。Apple Musicのランク上位を席巻して紅白まで出たんだから、十二分にこれが「今の音楽」でしょう。
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『マッドマックス 怒りのデス・ロード』はあんなに狂気と勢いがモリモリの映画なのに、戦闘シーンでは何が起こってどういう位置関係なのか驚異的に分かりやすいし、起承転結がほぼ30分刻みで綺麗に展開して上映時間120分で締まるのが最高に美しいし、こういう「狂気の裏にある理知」が的確なのが好き。
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チェンソーマンもBLEACHも、「漫画作品がアニメになってる」というより、「作家性がそっくりそのまま映像化してる」に達してるクオリティで頭おかしくなる............
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『ゼンカイジャー』制作会見でスーツのキカイノイドたちにもちゃんと飛沫防止のパーテーションが準備されてたの、「これがゼンカイジャーです!!!」の名刺としてこの上なく “”完成”” されていて狂おしいほど好き。 oricon.co.jp/news/2181863/f…
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あと、「仕事を客観視できない」人も多い。自分だけの判断で(タイミングもクオリティも)ゴールさせちゃうから、結局は周りがそのケツを拭いていく。これも元は一緒で、とにかく速く着手して、途中で何度も上司や同僚の意見を取り入れながらゴールを微修正すれば改善されるのだけど......。
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あわまり好まない表現なんだけど、「時代がボカロ文化に追いついた」と言ってしまうのが、最も分かりやすいかもしれない......。YOASOBIの楽曲は、サブスク文化に順応した作りで、前奏や間奏が極端に少なく出だしでグッと掴んで最後まで逃さない構成になってるのが多い。そういうのもすこぶる今ドキ。
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もう20年以上も井上敏樹脚本の特撮ヒーローを観続けていて、「面白い」や「クオリティが高い」は中々決められないが、「井上敏樹の底力を感じる」という点ではドンブラザーズが断トツだと思う。こんなにやりたい放題めちゃくちゃなのにびっくりするほどバランスが取れていて、ただただ感服する。
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「仮面ライダーカブトってどんな作品?」
「全話の中で最もかっこいい複数同時変身のシーンが実はめっちゃ姑息な奴にそろいもそろって騙されて1人をリンチしてたりする番組」
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リバイス、これは兄弟喧嘩だと意を決した兄のドラマも、息子のために戦う姿を見せた父親のドラマも、後輩のために全身全霊をかけたヒロミのドラマも、その瞬間の盛り上がりのためだけに機能してほとんど接続されることなくカゲロウのおかげで全部丸く収まった大ニの顛末、なんなんだ、これ............
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ゼンカイジャー、マジーヌがアルバムから良さげな写真を選んでガオーンがそれをコンビニで拡大コピーしてブルーンがホームセンターで板の素材を買ってきてジュランがのりで丁寧に貼り付けたんだろうな、といった「描かれていない余白」をほぼ正確に脳内再生できる時点でこの番組の勝ちなんだよなぁ...
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ゼンカイジャーの「多様性」は、「みんな違ってみんないい!多様性バンザイ!」ではなく、「こんな凸凹な奴らでも本当に楽しく生きてるんだよな...... あ、これがつまりいわゆる多様性って ...コト!?」のパターン。
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「自分のせいで彼女に不幸が?」「そもそも自分がなぜ不幸を背負わないといけない?」「漫画家としての自分を諦める必要が?」等々の理屈をこねくり回した結果、「今がなんか嫌だから変える!私がやる!その方が納得のある生き方だから!」で踏ん切る鬼頭はるか、本当に好感度が高い。
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キングオージャー、ギラが初回から仰々しくやっていた「ロールプレイとしてあえて小難しい口上を述べる王様」を他の4人が満を持して披露し、それが全く安っぽく陳腐に見えず、まるで歌舞伎を観ているような「待ってましたッ!」感がバチバチに高まったあの瞬間、この作品の勝ちを確信したよね......!
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ゼンカイジャー、おふざけばかりでイカレタ作品なんだけど、そんじょそこらの凡百の「頭おかしい作品」とは一線を画する。ただ馬鹿やってりゃいいって訳じゃない。「ちゃんとふざける」のには技術が必要なんだ。劇団四季やシルク・ドゥ・ソレイユが真剣に吉本新喜劇してくれてるような安心感なんだよ。
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カラフルのセットを使い回すというあからさまな予算節約なのにそこに介人がいるだけで運命的な「意味」が成立するの、ズルがすぎるぞ.........
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「BLACK SUN、面白かった?」
俺「はい」
「BLACK SUN、ハマった?」
俺「それはもう、かなり」
「BLACK SUN、よく出来てる?」
俺「んな訳ねぇだろ」
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いわゆる「夜好性」でくくられる3ユニット(YOASOBI、ヨルシカ、ずっと真夜中でいいのに。)が、まさにこの「今ドキの音楽」をすごい勢いとパッションで送り出していて、ユーロビート・バンド・レゲエ・EDMのような、米津玄師を筆頭としたここからの一時代になっていくんだろうな、と。わくわくする。
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「誰とも話さずスマホも弄らず、同じ物語を鑑賞するためだけにそこに座る人達と肩を並べながら、スマホの画面とは桁違いのサイズのスクリーンを前に、サラウンドで響くスピーカーからの音を浴びつつ、物語を脳に流し込まれる」という、プリミティブな映画体験を、今、全国の子供達が味わっているんだ。
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「遂にアンク復活を完結編として制作するのか!!」という興奮と「アンク関連は『いつか復活するかも』で希望を残す状態のままだから良いのではないか」という思いがせめぎ合っている。
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ゼロワンの終盤が「使役する人間の悪意」にフォーカスしていて、それはつまり旧来の「銃は悪くない。銃を使う人間が悪い」の範疇に過ぎないという感覚があったのだけど、最終的に「進化したAIは人間に学び、AIも悪意を取得→乗り越えられる」という「銃の進化」に触れていて、とても良かったと感じた。
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特撮ヒーロー畑には「死体が確認されていない・あるいは霧散した人物は死んでいない」という不文律があるので、本物の若林司令官は生存しており、なんなら新たな仮面ライダーとして登場する確率すら高まった。
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部下が100点だと信じてゴールさせた仕事を報告してきて、「これは○○という可能性は考えました?」と聞くと、「考えてません。自分はこれで十分だと思ったので」と返される。なぜ途中でこちらの意見を聞きにきてくれなかったのか。十分だと判断するのは君か私か。そんなトークが幕を開けてしまう。
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俺「雉野をソノイに斬らせるってことは、つまり雉野とタロウの二者択一を迫るシナリオってこと? ウワーーーッ!」
井上敏樹「違うぞ」
白倉伸一郎「違うらしいです」