2022年7月4日の日本標準時16:11 (午後4:11) に地球が遠日点 (えんじつてん) に到達します。遠日点は、惑星の公転軌道上で太陽から最も遠ざかる1点です。本日は曇・雨天ですので、昨年の近日点・遠日点通過日の太陽の大きさ比較を紹介します。太陽の見かけの大きさは、両日でこれくらい変わります。
NASAの太陽探査機Parker Solar Probeが、2021年4月28日に初めて太陽コロナを通り抜けたと発表されました。太陽表面から約1300万 km (18.8太陽半径) のところでシュードストリーマーに遭遇し、磁場が支配的な太陽コロナ中で各種測定を実施したとのことです。 nasa.gov/feature/goddar…
太陽の東の縁近くで活発なフレア発生が見られます。3月22日からこれまでの間に、活動領域12974と12975でB・Cクラスの小規模フレアが連続して発生しています。24日1:45 UT (日本標準時10:45) には、活動領域12975でC8.1フレアが起こりました。[Courtesy of NASA/SDO and the AIA science team]
3月30日17:37 UT (日本標準時31日2:37) に活動領域12975でX1.3の大規模フレアが発生していました。ムービーの終わり頃に北西 (右上) 方向中ほどで光っています。昨年10月28日以来約5カ月ぶり、第25周期で3回目のXクラスフレアです。[Courtesy of NASA/SDO and the AIA science team]
5月10日13:55 UT (日本標準時22:55) にX1.5の大規模フレアが発生しました。場所は活動領域13006で、中心から南 (下) 側で強い発光が見られます。第25周期で8回目、今月2回目のXクラスフレアです。この少し前に、活動領域13007も発光しているのが見えています。[Courtesy of NOAA/SWPC]
三鷹の太陽フレア望遠鏡で観測した4月25日 (日本標準時) の太陽全面Hα線ムービーを紹介します。活動領域12993 (右上方向中ほど) で発生したMクラスフレア2回、Cクラスフレア1回の発光が確認できます。また、南東 (左下) の縁の明るいプロミネンスが活発に動いているのがわかります。
10月28日15:35 UTに活動領域12887で起こったX1.0フレアは、地球向きのコロナ質量放出 (CME) も併発しています。CACTus CME Catalogue (wwwbis.sidc.be/cactus/out/lat…) では、CMEの速さは1,008 km/sと見積もられています。高エネルギー粒子によるノイズも見えています。 (Courtesy of SIDC/CACTus)
7月7日の日本標準時1:00に石垣島天文台で火球が撮影されました。流れる速さが通常の流星より遅く、20秒近く見えています。白色から黄色・オレンジ色と光り方が変化していて、途中で複数の小さな破片に分裂しているのがわかります。 twitter.com/prcnaoj_en/sta…
「気象部が10年に一度の大改訂」となった理科年表2022 (rikanenpyo.jp) ですが、実は太陽に関する諸定数も改訂されています。例えば、太陽の半径は、これまで696,000 kmだったものが695,700 km [天3(78)] になっています。これは、国際天文学連合2015年総会の決議を反映したものです。
この後、日付が変わって日本標準時1月5日1:17に地球は近日点 (きんじつてん) を通過 (= 太陽に最接近) します。地球が太陽の周りを回る軌道は真円ではないため、太陽-地球間の距離は時期 (場所) によって変わります。意外に思うかもしれませんが、地球が太陽に最も近づくのは北半球での冬の時です。
昨日10月26日は、C9.3 (1:04 UT) とM1.3 (2:47 UT) の後にも、C7.8 (6:04 UT)・C5.0 (9:52 UT) ほか多数のCクラスとM1.0 (15:57 UT) のフレアが発生しました。北東 (左上) の縁に、これらのフレアを起こした活発な領域があります。 (Courtesy of NASA/SDO and the AIA science team)
冬至 (夏至) の日は、正午頃の太陽高度が最も低くなる (高くなる) 日でもあります。野辺山強度偏波計 (solar.nro.nao.ac.jp/norp/index-j.h…) のモニターカメラで、正午のアンテナの姿を1年にわたり撮影できましたので動画を紹介します。アンテナ仰角 (=太陽高度) の変化をご覧ください。
本日12月4日は南極で皆既日食が見られます。私たちは南極には行けませんが、NASAがUnion Glacier Campからライブ配信を行います。食の開始は6:53 UT (日本標準時15:53)、中心食 (皆既) は7:44-7:45 UT (日本標準時16:44-16:45) です。 twitter.com/NASA/status/14…
11月2日に活動領域12891で発生した地球向きのコロナ質量放出 (CME) について太陽風シミュレーションが行われています。引用tweetでNASAの結果が紹介されていて、11月4日の0:00 UT (日本標準時9:00) 頃にCMEが地球に到来するとの予想です。 twitter.com/TamithaSkov/st…
CMEsの地球到来により地磁気活動が活発になり、G1レベル磁気嵐が発生しました。カナダのマニトバ州では、素晴らしいオーロラが見えたようです (引用tweet参照)。 twitter.com/Vincent_Ledvin…
CMEの到来で10月30-31日に磁気嵐の発生が予想されています。実際の規模は、CME磁場の南向き成分の大きさと継続時間、太陽風の速さに依存するので嵐の終了まで確定しませんが、G3になれば極地方で明るいオーロラ、北海道での低緯度オーロラも期待できるかもしれません。 twitter.com/NWSSWPC/status…
12月8日に太陽の南西 (右下) の縁で見られたプロミネンス噴出は、GOES-16衛星の極端紫外線観測でもとらえられています。目を引くプロミネンスが、8時間近くかけて南西方向に噴き出しています。これ以外に、北西 (右上) 側と東 (左) 側の縁でも噴出が見られます。 [Credit: NOAA/SWPC]
チリ共和国のセロ・トロロ汎米天文台にあるGONG Hα望遠鏡が10月28日15:35 UTのX1.0フレアをとらえていました。フレア発光と併せてフィラメント噴出が起こっているのがわかります。 twitter.com/NatSolarObs/st…
10月28日発生のhalo CMEに関して、NASAの太陽風シミュレーションの結果が出ているようです。引用tweetのムービーによると、CMEは10月30日18:00 UT (日本標準時31日3:00) 頃に地球に到来すると予想されています。 twitter.com/erikapal/statu…
10月末のXクラスフレア・CME発生と磁気嵐発生予想に接すると、太陽地球系物理学で有名な2003年10月下旬~11月初めに起こった2003年ハロウィーンストームを思い起こさせます。今回のイベントは、2021年ハロウィーンストームと呼ばれるでしょうか? twitter.com/MissionSoho/st…
【2021年9月の太陽活動】X線強度Bクラス以上の太陽フレアが249回発生しました。このうちMクラス2回を含む90回のフレアは、活動領域NOAA 12871で発生しています。この活動領域は、連続光では中型の黒点群でしたが、N極 (白) とS極 (黒) が入り乱れた複雑な磁場配置を見せています。
太陽の北東 (左上) の縁にあって盛んにフレアを起こしている領域は、活動領域12891と番号が付きました。26日に三鷹で行ったHα線観測でも、北東の縁で活発に動くプロミネンスが見られました。ところどころ映像が乱れるのは、雲が通過したためです。
【本日の太陽】2021年10月28日の太陽のHα線全面画像です。 solarwww.mtk.nao.ac.jp/mitaka_solar1/… 活動領域12886の黒点、活動領域12887・12891のプラージュ (明るい領域) と黒点、活動領域12888・12889・12890のプラージュが見えています。太陽面にフィラメント、縁にプロミネンスが複数あります。
【本日の太陽】2021年10月28日の黒点数。北半球 g:1, f:3, R:13, 南半球 g:5, f:22, R:72, 全面 g:6, f:25, R:85 (以上、暫定値)。gは黒点群、fは黒点数、Rは黒点相対数を表します。活動領域12886~12891の黒点群6群を検出しました。 solarwww.mtk.nao.ac.jp/mitaka_solar1/…
【2021年9月の太陽活動】活動領域NOAA 12871では、フィラメントの活動も見られました。28日6:00 UT頃にフィラメント噴出とこれに伴うC1.6フレアが発生し、三鷹のHα線観測でフィラメントの消失とフレアのツーリボン (two ribbon) 発光 (図の右パネルの拡大画像6枚) をとらえました。