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昔話を一つ「となりのトトロ」の時、美術とは同じフロアだったので美術監督の男鹿さんに不遜にも木の書き方を聞いてみたのです(自分はLOで木がうまく書けなかったのですが美術設定のあまりのうまさに感激して聞いてみたのでした)男鹿さんは快く教えてくれました。
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今日もらくがきGIFアニメ、以前nhkの深夜番組で「モンゴルの競馬」をやっていてその時の馬の走りが速く走る爽快感が前面に出ていてすごくよかった、なので記憶とニュアンスでチャレンジ、こんな感じかな?因みに一コマ8枚のリピート作画です。
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このシーンは初めてナルトで書いた原画です、この後10年以上付き合うことになるとは思ってもみませんでした。 twitter.com/NarutoSakuga/s…
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そう言えば、宮崎さんによく言われたのは「アニメーターは24時間アニメーターなんだ訓練を怠るな」だった、説明するまでもないですが、常に周りに興味を持って観察するという事と自分の体験が表現につながるのでそれを大切にするようにと言うことだと僕は理解しています。
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うまく絵が描けないと困っている人、その一番の理由は「知らないもの」を書こうとしているから、人間などいつも見ている物は「知っている」と勘違いしてしまうのです、なので自分は書こうとしているものよく知らないという視点に立つ事が大切なのだと思います。
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と、いう訳でその時から自分は爆発や崩壊シーンを書く時はそこに自分がいたら何が見えているかを想像して書くようになった、そして空気を書くことを心掛けている。伝わるかどうかはわからないがそれがないとウソになると思う次第です。
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ちなみに機銃掃射の曳光弾は「火」の色だった、記録映像だと露出の関係で白っぽく見えるが実物は濃いオレンジ色、まさに燃えているのだ。(火力演習に連れて行ってくれたのはプロダクションI・Gの制作さん、欠員が出てその補充要員で誘ってもらえた、感謝してます)
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目の前(といっても100m以上離れていたと思う)でヘリが対戦車ミサイルを発射した時少し遅れて熱波がやってきて顔に当たった、ものすごく熱かった、武器=エネルギーなのだ、そして戦車による敵兵のせん滅というアナウンスで機銃掃射が始まった、
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空気が引き裂かれるのを肌で感じられ、もし標的のところに自分がいたら2,3発で僕は肉片と化しているのが想像できた。7.62ミリの機関銃でもこの威力、「ポークチョッパー」の異名をとる12.7ミリブローニング機銃だとどんなになるんだろうか?恐ろしいものだ、
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アニメの話をします、自分は爆発が好きで最初から爆発を書きたいなどと言ってアニメーターになったのだが、ある時から書き方が変わった。それは自衛隊の総合火力演習を見た時からだ、本物を見た時にびっくりした、もっと正直な感想は「怖かった」だ。
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で、教訓。「間違いに気が付いたら自分の物か人の物かに関わらず必ず確認すること」当たり前のようだが意外とこれをやらない人は多い、自分のはともかく人のものとなると忙しかったり疲れていてめんどくさがってそのままにする、
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今日は自分の痛恨の失敗談です、ラピュタの製作が終わりジブリでは高畑さんの「柳川掘割物語」が製作されることになった。自分は次の仕事が終わったところで制作から声をかけられた、仕事がなければ高畑さんの作品のアニメーションパートの動画を手伝ってくれないかと誘われた。
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さて、久しぶりに技術の話でも少し、今回は教える側の話です。あるスタジオで仕事をしていた時、新人さんがレイアウトの書き方を教えてほしいと言ってきたので「自分から聞きに来るなんて最近では珍しいな」と思いよし!できるだけ期待に応えてあげようと結構教えた、
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そういえば、初めて老眼鏡をかけたときは感動でした、ずっと抵抗感があり避けていたのですがいよいよ困ったとなって眼鏡屋で作ってもらった、見える見える!😃今までの苦労がうその様で、「やったー!これでまだしばらくは仕事ができる」と思ったほどです。
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そんな訳で絵を描く技術の一つ、「はっきりと絵が見える状態にしておきましょう。」当たり前すぎる基本ですね・・・
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なので最近見えずらかったりしている人はすぐにメガネの度を合わせましょう、老眼も一緒、実は僕も最近思ったところに線が引きずらくて「年齢による衰えか」と思っていたのですが、なんのことはない老眼が進んで絵がぼけていただけでした。
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検査をしたら本当に片方だけ悪くなっていた、早速メガネを作り変えてスタジオに戻って「本当でした!」と報告「やっぱりそうか。」と宮崎さん、その後歪みは解消されて問題はなくなった、目は重要で些細な事で絵に影響が出るのです。
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トトロに参加していた時のこと、原画を提出してしばらくしてから宮崎さんに呼ばれた、「絵がゆがんでいるぞ、眼鏡の度があって無いんじゃないか?」自覚症状はなく「そんなことはないと思います。」と答えると「とにかく調べてもらえ」とのこと、半信半疑で眼鏡屋に行ってみた。
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ジブリのころ新人養成を頼まれたときに河口さんと話し合ってみた、上手くなる最大の秘訣は書く対象物にどれだけ愛があるか、もしくは持てるかなのではないかということになった、今でもこれは間違いないと思っています
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自分がやっていることは「ラフを書くときはキャラ表を見ない」です、見ないというよりも動きを書くことに専念すると言う事です、ラフの時からキャラを意識すると目的がぼやける、キャラ表は説明書なので動きのない絵で書かれています、それに引っ張られると言う感じでしょうか。