1ヶ月でこの量の紙を使い切ります。原画と修正を合わせると、私は月に1000枚以上の絵を描いてるのでは・・・。
アニメーションでスズメなどの小鳥が飛ぶ動きを描く時、私は翼の上下2枚だけ描いて、それを繰り返すことがあります。羽を単純にパタパタと動かすことで小鳥らしさが出ます。このように枚数をあえて増やさないことで効果的に見えるテクニックも結構あります。
アニメワンピースのスタッフパーカーとスタジャンが届きました。演出助手さんと仲間ポーズ!のつもりでしたが肩が上がりませんでした・・・
あまり目立たないアニメのモブキャラですが、アニメーターは結構頑張って描いてます。キャラ表がないので自分で考えないといけない上に、その作品の世界観に合っている必要があります。頑張って動かしても、完成した画面ではメインの登場人物で隠れていることもあったりします。
この画像のワンピース・アニメーションLINEスタンプは、私が描いています。アニメーターはCMのアニメや雑誌のイラストなど実は色々な仕事をやっています。
私の体感ですがアニメーターが過去類を見ないほど足りていません。こんなにアニメーターの需要が高まる時代が来るとは驚きです。
アニメのエンディングなどのスタッフロールに『動画』という仕事があります。あれアニメーターだと中割りの仕事だとわかるのですが、一般の人の中にはわからない方もいるみたいです。動画は原画や作画監督の下絵を元に清書します。最終的に画面に映るのは動画の絵なんです。
アニメーターがアニメの1話まるまる一人で作画監督・原画をする一人原画というのがあります。一人で原画を描くので「この辺は軽く流して、ここは時間をかけて描こう」という配分ができます。それは全体にメリハリを生み、見せ場が引き立つというメリットにもなります。
絵のうまい人でも得意な角度があります。しかしアニメーターは絵を動かすために、あらゆる角度のポーズを描くことが求められます。絵の描ける人が増えているのにアニメーターが不足するのは、そういうアニメーター特有の技術が結構あるからかもしれません。
アニメ「スラムダンク」の60話がYouTubeで公開されました。私が一人原画をした回です。この時代はテレビ画面の比率がまだ横縦4:3で、一人原画をするアニメーターも時々いました。16:9になり更に横長になってからは、より高い密度の画面を求められ30分アニメで一人原画はほぼ見なくなりましたね。
若い頃に劇場版で複数の馬の走るシーンをたくさん描いて、ずいぶん鍛えられました。アメリカとの合作のマイリトルポニーも原画と作画監督をやりましたが立っているキャラは関節のない棒のような足なのに、動く時はしっかり馬の動きをします。基本は大事ですね。
知り合いのアニメーターさんが「その人の絵柄を見れば、育ってきたときに好きだった漫画家さんや、影響を受けたアニメなどがわかる。それを探るのが楽しい」と言っていました。なるほど確かに面白そうです。アニメーターはわかりにくいですが、オリジナルを描くとルーツみたいな物が出てきそうですね。
アニメーター以外の業種では役に立たない豆知識。腱鞘炎対策は、柔らかい鉛筆を使うこと。利き手でペットボトルの蓋を開けないこと。
Youtubeでスラムダンクの8話が公開されたので久々に見ました。私が一人原画をした回です。気の合う演出さんと楽しく作ったのを思い出します。 すっかり忘れていましたがオープニングの原画も半分以上私が描いていました。 youtu.be/Z68NKfYLNBM