いざという時のために、定規だけで曲線を綺麗に引くアニメーター流のやり方です。
日本のアニメの作り方の多くは、次の動きを1枚1枚連続で描くわけではありません。動きの重要な部分である「原画」があって、その中間を「中割り」します。それをせず作るとすごく大変で、ずっと動いているメリハリのないものになりがちです。どこを「原画」にするかがアニメーターの腕の見せ所です。
この画像のワンピース・アニメーションLINEスタンプは、私が描いています。アニメーターはCMのアニメや雑誌のイラストなど実は色々な仕事をやっています。
私の体感ですがアニメーターが過去類を見ないほど足りていません。こんなにアニメーターの需要が高まる時代が来るとは驚きです。
アニメなどのキャラクターを、まばたきなどで半目にする時は、まぶたをそのままかぶせると白目の面積が多くなり変な顔になる場合があります。なのでアニメでは半目の時、瞳の位置を少し下げて白眼が多くならないようにしています。
知り合いのアニメーターさんが「その人の絵柄を見れば、育ってきたときに好きだった漫画家さんや、影響を受けたアニメなどがわかる。それを探るのが楽しい」と言っていました。なるほど確かに面白そうです。アニメーターはわかりにくいですが、オリジナルを描くとルーツみたいな物が出てきそうですね。
アニメーションでスズメなどの小鳥が飛ぶ動きを描く時、私は翼の上下2枚だけ描いて、それを繰り返すことがあります。羽を単純にパタパタと動かすことで小鳥らしさが出ます。このように枚数をあえて増やさないことで効果的に見えるテクニックも結構あります。
アニメ作りの超初心者チュートリアル本作ります。
結構前に作った、5分で描いた原画で手のアニメーションを作る動画です。こちら中割(中間の絵)をPCソフト側でやる実験でした。
若い頃に劇場版で複数の馬の走るシーンをたくさん描いて、ずいぶん鍛えられました。アメリカとの合作のマイリトルポニーも原画と作画監督をやりましたが立っているキャラは関節のない棒のような足なのに、動く時はしっかり馬の動きをします。基本は大事ですね。
アニメ「スラムダンク」84話がYouTubeで公開されました。私が一人原画をした回です。SLAMDUNKの中でも重要な回で、18話に渡る試合の最終話です。なので作画監督・原画としていつもよりこだわりを持ち、影を2段に付けたりタッチを多く入れたりして描いていました。 youtu.be/6cR7YlOnY3Q
昔からアニメの制作に関わってる側からすると、今のテレビシリーズのアニメは昔だと劇場版のクオリティなんですよね。
アニメーターが雑に描いたラフを元に、最近話題の『お絵描きAI』がイラストを描くとどうなるかという実験を個人的にやってみました。傷が消えたりイカした麦わら帽子に変わったりして、まだまだツッコミどころが満載ですが、いつかプロの現場で使えるツールになるかもしれませんね。 #StableDiffusion
正面に手を出す(指を指す)絵を描くとき、立体感を出すため肘などを曲げたり指を斜めに見せたりする方法もありますが、それだとかっこよく描けないことがあります。そこでアニメや漫画では手を気持ち大きく描くことで遠近感を出すことが結構あります。ポイントは肩なども一緒に大きくならないことです。
アニメ「スラムダンク」の60話がYouTubeで公開されました。私が一人原画をした回です。この時代はテレビ画面の比率がまだ横縦4:3で、一人原画をするアニメーターも時々いました。16:9になり更に横長になってからは、より高い密度の画面を求められ30分アニメで一人原画はほぼ見なくなりましたね。
アニメーターがアニメの1話まるまる一人で作画監督・原画をする一人原画というのがあります。一人で原画を描くので「この辺は軽く流して、ここは時間をかけて描こう」という配分ができます。それは全体にメリハリを生み、見せ場が引き立つというメリットにもなります。
あまり目立たないアニメのモブキャラですが、アニメーターは結構頑張って描いてます。キャラ表がないので自分で考えないといけない上に、その作品の世界観に合っている必要があります。頑張って動かしても、完成した画面ではメインの登場人物で隠れていることもあったりします。
アニメの作画で技術がいるのは、戦闘もですが、実は食事のシーンです。一見地味なようですが、箸やフォークを使い咀嚼をさせ、食べたり飲んだりした料理を少しずつ減らしていく。大勢だとさらに難易度が上がり、宴の回などはキャラは楽しそうですが、アニメーターは労力と時間をかけて描いています。
私が一人原画をしたスラムダンクの27話がyoutubeで公開されていました。SLAMDUNKの中でも有名な「バスケがしたいです」の回です。当時は一人原画というとその回の第1原画・第2原画から作画監督までを全てやっていました。
初心者がアニメーションに挑戦する道具。実はこれだけです。全部で5000円前後なので、試しにやってみるならアナログのほうが安いかもしれません。
私は昔『銀河漂流バイファム』というロボットアニメの作画をやっていました。とてもいい作品で、ロボットがアクションをする時の重量感や大きさをだすのに力を入れて描きました。画像は打ち上げでいただいたセル原画です。難波克弘(主人公の声優)さんのサインが入っています。
Youtubeでスラムダンクの8話が公開されたので久々に見ました。私が一人原画をした回です。気の合う演出さんと楽しく作ったのを思い出します。 すっかり忘れていましたがオープニングの原画も半分以上私が描いていました。 youtu.be/Z68NKfYLNBM
STRONG WORLD、スーツで正装した麦わらの一味が銃をぶっ放すシーン、私が絵コンテを描きました。アニメでは銃を撃つことがNGとされていたキャラクターもいましたが、尾田先生の強い意向で実現しました。やはり原作者が絡むとすごいです。 #ONEPIECE #ストロングワールド #ワンピース
昔のアニメのキャラクターのアゴが大きかったのは、セル画だとアゴごと口パクさせるのが面倒な作業だったからです。アゴを大きめに描くことで、別セルに分けて描いた大きく開けた口が顔に収まるように調整した結果、そうなったのではないかと思ってます。
絵のうまい人でも得意な角度があります。しかしアニメーターは絵を動かすために、あらゆる角度のポーズを描くことが求められます。絵の描ける人が増えているのにアニメーターが不足するのは、そういうアニメーター特有の技術が結構あるからかもしれません。