去る2021年11月22日深夜、実はひっそりと、けれど大きな転換点がありました。舞台は尾久駅。列車が夜の間に眠るため帰ってくる場所「車両センター」の頭脳ともいうべき鉄道システムの老朽取替(切換工事)を実施しました(経年50年)。終電後に行われた切換工事の様子を時系列順に皆様にお伝えします。
そもそも電車線設備とは何ぞや?と思われる方が多いと思います。電車線設備とは、電車に電気を供給しているトロリ線をはじめとする電線類やトロリ線を吊っている金具類や電化柱などの設備の総称で、電車が走るためには必要不可欠の設備です!
あんなに大きかった制御盤が、電子化によってPC1台で連動装置を制御できるようになりました!自動で進路を設定する機能がふえ、保守がしやすくなると共に、てこやボタンを人が直接扱うことはなくなりましたが、過去の技術は着実に蓄積されてより安全な設備へと進化を遂げています。
実は2022年11月20日深夜、多くの特急列車などが泊まる東大宮操車場の連動装置(鉄道信号 システムの頭脳・経年54年)の電子化切換を実施しました。この日のために黙々と取り組んだ成果を報告します。
1月7日(土)~8日(日)、渋谷駅線路切換工事を行いました。工事中、お客さまにはご迷惑をおかけしましたが、 みなさまのご理解ご協力のもと完遂することができました。電気SIO電車線チームの作業風景を紹介します。 線路移動に合わせて短時間で電車線を移動するため、工事用車両を多数投入しました。
例えば、青信号(G)であれば最高速度、黄信号(Y)であれば45km/hなどです。そのほかに黄信号二つ(YY)であれば25km/h、黄・青信号(YG)であれば65km/hなど細かく示していて、それに合わせて列車は速度を調整しています。これらの色を信号機の「現示」といいます。
連動装置に指示を出す連動制御盤を使って、列車が東大宮操車場内を移動する際に、どこを通るかの”進路”を確保します。通常の駅は、てこ(スイッチ)と着点ボタンを扱って進路を決定しますが、東大宮操車場の古い制御盤はさらに発点ボタンも扱う非常に珍しいものでした。
以前お知らせしたATS-PとATS-P(N)の違いについて、これから3日間投稿を行います!まず、ATS-Pの機能を説明する上で、鉄道の信号機について紹介します。鉄道の信号機は、赤信号(R)は「ここで止まれ」ということを示しており、それ以外の黄色や青色は走行できる速度を現わしています。#電気SIO #ATS
整備を進めていく路線は羽田空港アクセス線構想のうち、「東山手ルート」と「アクセス新線」をあわせた延長約12.4kmの区間を羽田空港アクセス線(仮称)として整備します。
列車を他のレール上に分岐させるための装置を「分岐器」、分岐器を転換させる装置を転てつ機といい、特に電気で動かしているものを「電気転てつ機」と呼んでいます。そして、分岐器を含めてレールの方向を切り替える装置全体のことを「転てつ器(ポイント)」と呼びます。
現在、電気SIOと東京建設PMO共同でプロジェクトを推進している羽田空港アクセス線構想についてご紹介します!羽田空港は首都圏空港の1つである、首都圏の国際競争力の強化等の観点から機能強化が不可欠とされ、JR東日本では「シームレスな移動」の実現を目指して利便性の向上を図ります。
寒さの厳しい2月5日深夜、ひっそりと静まりかえった田町駅でひとつの切換工事が行われました。今回の工事は、山手線の内回り⇔外回りの折り返し運転時に使用する「亘り(わたり)線」を新設するというもの。総員で力を合わせた今回の切換について、皆様にご紹介いたします。
高崎駅で1975.12〜2021.6まで使用していた継電連動装置(電車同士の衝突を防ぐ鉄道システムの頭脳)は電源が落とされ、あとは撤去を待つのみでした。〜が! 高崎支社主催の体験型鉄道イベントのため、電気SIOと高崎支社の関係者で協力して時限復活させてきました!(資料G該当) jreast.co.jp/press/2023/tak…
ATSの種類によっても地上子の見た目が異なりますが、皆さんはどの地上子がどのATSのものかお判りでしょうか。是非、コメント欄で解答をお寄せください!※④の写真はATS用の地上子ではありません。
尾久駅切換の様子をお伝えしてみましたが、いかがでしたか? 渋谷駅の工事のように景色は変わらないし、電車の乗り心地も変わらないけれど。今日も変わらず電車を動かして、お客さまの日常を守るため、私たちは日夜働いています。(写真は明け方の尾久駅構内の様子です)
一般的なTASCは運転士が一切ブレーキ操作を行わなくても定位置に停まるものが主流ですが、この場合運転士のブレーキ技量低下等の課題が生じる可能性があります。そのため、山手線に導入されているTASCは「マニュアルブレーキを主体としてTASCブレーキを補助」と位置付ける改良型TASCを採用しています。
前述の高減速列車の話と通じるところがありますが、車両性能により減速信号や注意信号に対して運転速度を向上して走行してよい区間を定めており、例えば東海道本線の東京-来宮間を走行する電車列車及び気動車列車は、減速信号は75km/h、注意信号は55km/hで走行してよいとしています。
そのため、通常の指示速度よりも同じ区間をより高速に通過しても問題ない場合があります。それらの列車に対しては、現示を一段上げて、より高速で通過できるようにします。例えば、YGを現示している区間でGを現示してあげるというような感じです。これを信号機の「現示アップ」といいます。
ちなみに、一般的なNS形の転換時間は6秒程度ですが、頻繁に列車が入線・出線する中央本線東京駅に設置されているHCW形は転換時間が約半分の3.5秒程度と、環境やニーズにあわせた電気転てつ機も導入されています。
本工事ではATS-SNからATS-P(N)への切換を行いました。ATS装置には、ATS-SやATS-Pといったいくつかの種類があります。参考に、地方線区に用いられているATS-SNと、首都圏・高密度線区によく用いられているATS-Pについて添付画像で概要を紹介します。
そもそも、なぜ鉄道会社が送電線を持っているかというと、列車の安定輸送のために自営電力供給設備を維持管理しているからです。発電所で発電された電気が送電線でき電用変電所に送られ、き電用変電所から電車線路に供給され、レールを経てき電用変電所に戻るという仕組みになっています。
この日のために切換日の工程・体制の検討を重ね、リハーサルを行い、万全の体制で切換工事に臨みました。新しい信号設備となった後は、始発列車に添乗して信号機動作を確認、さらに試運転列車にて自動放送や発車標の動作確認を行いました。3月18日の幕張豊砂駅開業が楽しみです!
福島駅は東北新幹線と山形新幹線が分岐する駅です。現在、福島駅は、下り2番線の1線のみで「やまびこ・つばさ」の併結編成を分離・併結しているため、上り「やまびこ・つばさ」と東北新幹線下り列車との平面交差が発生し、ダイヤ設定への制限や輸送障害発生時のダイヤ平復に時間を要しています。
TS形電気転てつ機は、転換力が強いためにサイズの大きな新幹線分岐器を転換することができます。また、新幹線は分岐器を高速で通過するため、ノーズ部分(図中赤色部)を可動させて車輪をスムーズに通過させるようにしており、このノーズ部分にも転てつ機を設置しています。
今回、アプローチ線を上下別線とすることで2度の平面交差を解消し、更に輸送品質を高めて利便性・快適性の向上を図ります。電気SIOでは、本プロジェクトの鉄道電気システムに関する調査、プロジェクト管理、設計施工監理を担っており、引き続き2026年度末の使用開始に向けて工事を推進してまいります。