深野 祐也(@Alien_Evolve)さんの人気ツイート(いいね順)

76
昆虫の激減が世界的に報告されてるが、昆虫は非常に多様なので個別の種の保全より保護区の設定が有効。世界の昆虫GBIFデータ(89151種)を使って、既存の保護区の有効性を調べたところ、76%が最低目標レベルに達さず、1900種近くが全く重なっていなかった。One Earth (2023) cell.com/one-earth/full…
77
本研究は、進化心理学に基づいています。生物多様性保全に、進化心理学からアプローチする(おそらく)初めての研究だと思っています。 予算の都合上、この論文はオープンアクセスにできませんでしたが、5/3までは以下のリンクから論文が手に入ります。ぜひゲットしてください authors.elsevier.com/a/1cjrLB8ccqsBj
78
具体的に街に残すべき生き物の種や量(目標)は全然示さない。目標を示してくれたら、それに向けて都市計画者が開発方法を検討できるようになる」 もしかすると、生態学者は生き物の”多様性”を研究しているので、多様性を取りこぼしてしまうシンプルな目標の提示に躊躇してしまうのかもしれません。
79
農業系の講義資料を大量に作る必要がある私にとって、神様みたいな素材サイトを見つけてしまった。その名も『農民イラスト』。 nawmin.com 味のある絵柄で、農業に関連しそうなイラストを公開していただいてる。ありがたい…!
80
結構衝撃。これは生物多様性・気候変動・農業に関心のある人は読むべき論文かも「EUの気候変動対策計画は、バイオエネルギーを推進することで炭素貯蔵と生物多様性を犠牲にする」Nature (2022) nature.com/articles/d4158…  2050年までに農地の20%がエネルギー作物になり、半自然草地の50%は失われる(!)
81
なるほど。GPSの邪魔しちゃうのか。 ただ、今後、農地の生物多様性の重要性が高まったとき、農家さんにとって防風林の価値は高くなると思うのですよね。哺乳類・鳥類がいるので。 防風林管理、悩む農家 十勝のスマート農業に支障 伐採で強風被害増、見直しも:北海道新聞 hokkaido-np.co.jp/article/634374
82
チャールズ皇太子「小規模家族農場は、持続可能な未来の中心であるべき」 theguardian.com/environment/20… 農業に対して炭素排出/生物多様性に配慮する圧力が高まったとき、大資本しか生き残れない未来はダメだろうという意見。日本の参考になるかも。日本の場合、もちろん皇室ではなくJAの発信に注目です。
83
なぜこれが問題になりそうかというと、メガソーラーには国内・海外の”ESG”ファンドが投資していて、今後炭素排出に関わる情報開示が厳しくなると予想されます。この時、メガソーラー設置時に土壌由来の炭素を大量に喪失していることが明らかになると、ファンドに厳しい評価がなされるかもしれません。 twitter.com/Alien_Evolve/s…
84
農業生産者・関係者の方々が、必死にSNS上の有機関連の農業デマを諫めようとするのをみます。今後「みどり戦略」によって、有機農業デマも広がりやすくなるかもしれません。現在、パブコメを募集しているので、有機推進に際して正確な情報発信・普及啓発に努めるよう意見してみてはいかがでしょうか?
85
論文が出版されました。 身近な動物園が絶滅危惧種の保全の普及啓発に大きく貢献することを、域外繫殖したライチョウの一般公開イベントに注目して、大規模アンケート・web検索・SNS解析・寄付サイトのログの解析で示しました。 イラストが可愛いのでぜひご覧ください! research-er.jp/articles/view/…
86
論文は、オープンアクセスなので、ぜひご覧ください。 Fig.3にフレンズの面々が載っています。
87
保全科学で成功事例は稀、特に広域・群集レベルの事例は多くない。この研究は、数百のため池の新規創出という力技だが単純な方法が、両生類の大半の種でメタ個体群レベルで個体数減少を止め、回復すらできることを20年の調査・解析で解明。@スイス pnas.org/doi/abs/10.107… PNAS (2022)
88
ちょっと変わった論文を執筆しました。皆さんのウェブ検索のデータから、侵略的外来種への関心がどのように変動するかを、日本全体で大規模に定量化した研究です。a.u-tokyo.ac.jp/topics/2019080… ヒアリの侵入に市民はどう反応したか? 大量のウェブ検索データから見る侵略的外来種への関心の時空間的変動
89
保全努力量は、絶滅リスクではなく、種の人気によって決まっている。 royalsocietypublishing.org/doi/10.1098/rs… Proc. B. (2020) 脊椎動物に対する種ごとの投資額は、無脊椎動物に対する投資額の468倍となっている。この事実を踏まえ、偏りのない保全に向けたロードマップを提案している。
90
『オーガニック(有機)給食を全国に実現する議員連盟』に提出するために有機農業と健康が栄養成分に与える影響をレビューしたのですが、研究は膨大にあるのですね。基本的に、有機と慣行の安全リスクは差は大きくない(有機は一貫して残留農薬が少ない一方、大腸菌リスクが指摘)。また栄養成分も、
91
学生さんの「日本の農地の作付け、水稲の次に多いのは耕作放棄地じゃないですか」という言葉にハッとさせられた。確かに調べてみるとそのようだ。よく考えたら凄まじいな・・・。
92
動物園とけものフレンズの論文、なぜか経済紙のForbesに取り上げてもらっていました。forbes.com/sites/evaamsen… しかし、プロの科学ライターっていうのはすごいですね。リリース分と論文だけから、ここまで研究を追体験できるストーリーが書けるなんて。しかも正確に。本当に感服しました。
93
D・モンゴメリーさんの一連の著作を読んでいますが、人間の歴史は土壌の破壊の歴史だと初めて認識しました。メソポタミアから新大陸まであらゆる地域で、耕作から数百年〜数十年で土壌を激しく侵食させる。破壊の再現性がすごい。世代"内"で悪影響が出にくい現象は経験知が蓄積しないんだろうな。
94
太陽光パネルによる周辺生物種へのインパクト。 project.nikkeibp.co.jp/ms/atcl/19/fea… 水面と間違えて高熱の太陽光パネルに寄せられてしまったカエルたちが大量死していると思われる事例が書かれています。 twitter.com/Kasuganoma/sta…
95
写真がすごい。海面上昇に悩むバングラデシュ農家ではイカダ(ヒヤシンスを編み込んだもの?)の上で作物を育てる伝統的な水上農法に戻る農家が増えているよう。 jp.reuters.com/article/climat… 現実が私の貧弱な想像力を超えてて「SFで見たことある!」状態。まるでパオロ・バチガルピの世界。
96
そして作物系の雑誌は複数年度の試験を要求することが多い。なので、1つの圃場試験からは数年に一度しか論文にならない。極めて優秀な人が、複数の圃場実験をうまく回しても1年に1報。一方、ラボの研究だとこのサイクルが早く、季節を選ばない。極めて優秀な人なら1年に>3はざら。この差は、
97
人口減少を主な解決策とする議論は、非倫理的・植民地主義的(人口増加は途上国に偏る)であり、実際の生物多様性の減少要因から目を逸らさせてしまう。主因は(人口の少ない)先進国の消費であり、食生活・サプライチェーン等を構造的に変える必要がある。漁業(海の多様性)で日本も名指しされてる。
98
セイタカアワダチソウは日本で侵略的だけど、同じ侵入地の豪州では侵略的でない。なぜか。豪集団は遺伝的多様性が低く、遺伝的に不和合な交配相手が多いから。New phytol. (2020) nph.onlinelibrary.wiley.com/doi/abs/10.111… 侵入種の複数回侵入や集団間移動を止めるべき明確な理由。応用的に非常に重要な研究だと思う。
99
植物学者は綺麗な種に偏って研究しがちなのかも。Nature Plants (2021) nature.com/articles/s4147… 高山植物を対象にした280の論文と対象の形質の関係を解析すると、生態や希少性よりも、形態や色彩の特性、分布域の広さが有意に大きな影響を与えていた。 好奇心ベースの基礎研究は仕方ない気もする…
100
つまり、圃場研究は、論文の量が少なく一般性も難しい。現在の評価システムでは、こういう性質は予算獲得が難しく、職を得るのも厳しくなる。これがフィールドの農学者が少なくなった理由だと思う。 これが、生態学出身の私が作物学研究室を主宰することになったのか、1つの理由だと思っています。