『ROCK'N'ROLL SUICIDE』のメッセージは、「君はひとりじゃない」ということだ。おめでたかった60年代に比べ、70~80年代初頭は、若者を疎外し孤立させる要素が多かった。実は当時、自分自身を社会のアウトサイダーだと感じていて、この言葉を誰かから言って欲しかったんだ。
僕がここからどこへ行くかは知らないけれど、退屈させないことは約束するよ。 #BowieForever
(96年ジェフ・ベックについて) 今でも僕は、彼のことを「最も過小評価されているギタリスト」の1人だと思っている。彼は本当に人並み外れているし、彼とは本当に一緒に仕事がしたい。 ✳︎動画:73年ボウイのライヴに客演したベック。曲は『ジーン・ジニー』
ジェフ・ベックの最近のアルバムも本当に素晴らしかった。より色んな人が彼の音楽を聴ける様にもっと記事が出ないのは犯罪だと思うくらいだ。過去3作も最高だし、最新作「Jeff」は本当に素晴らしい。彼と同世代のギタリストで彼ほど飛び抜けて冒険したり、有意義な事をしてる人はいないよ。(03年)
人は他人が失敗するのを見るのが好きだけれど、失敗にめげない人間を見るほうがもっといいに決まってる。人生において失敗し、それを乗り切ることこそ、最高のスリルなんだ。
(『アッシュズ・トゥ・アッシュズ』のビデオについて) 途中で取り巻きみたいな連中が現れて、前にピエロみたいな格好をして歩いてくるボウイがいて。その背後からブルドーザーが迫ってくる。そのシーンがすごい好きで。 ──高橋幸宏 ✳︎写真左:テレビ番組で握手を交わすボウイと高橋氏
(13年アルバム『ザ・ネクスト・デイ』について) まるで、若かりし頃の彼が蘇ったような、でも、やはりこれが今のデヴィッド・ボウイなんだと強烈に感じさせる空気感でいっぱいの世界。タイトルも意味深で好き。 ──高橋幸宏
音楽のお陰で人生の苦難が弱まり、悲劇が薄まったとまでは言えない。それでも音楽は、孤独な時に誰かと関わりを持つ機会をくれたし、さまざまな人と触れ合う為の崇高な手段にもなってくれた。音楽は知覚の扉であり、僕の住む家でもあるんだ。 ✳︎Photo by Masayoshi Sukita
『戦場のメリークリスマス』の撮影中に、一度ホテルのレストランでボウイとセッションをしたんです。僕がドラムで、彼はギターを弾きながら歌ってね。プレスリーとか、ああいう古いロックンロールが次々に出てくるんですよ。物凄く上手いの。ビックリしましたね。 ──坂本龍一
寒い朝、目を覚ますと、ここが京都あたりで、禅の修行場だったらいいのになと思うことがちょくちょくある。ベッドを出て煙草に火をつけて、近所をひと回りして、ようやくその感覚が振り払えるんだよ。
デヴィッド・ボウイやイギー・ポップみたいに新しい試みをしよる音楽からもたくさん影響を受けたけど、ギター1本のフレーズからロックは始まっとるというのは、長くブルースバンドをやって来たから分かるところなんやろなって思う。─ロックのギターは、歌の為に弾くんやから。 ──鮎川誠
ウィリアム・バロウズの「カットアップ」は、僕に大きな影響を与えた。自分が意図的に書いた物より、遥かに意味が有って面白いんだ。 ✳︎カットアップ:文章をランダムに切り刻んで新しいテキストに組み合わせる偶発的文学技法 ✳︎動画:カットアップを行うボウイ
ジギー時代の衣装は全て山本寛斎によるもので-そのころの衣装は今でもちゃんと持ってるんだけど-とにかく、あの当時2人でコラボレーションをしたら、絶対に誰も観たことが無いようなものを作れるって確信してたんだ。
僕の衣装はほぼ全て日本製なんだ。歌舞伎みたいな服が大好きなんだよ。(74年) ✳︎山本寛斎氏による有名な『出火吐暴威』の衣装は、歌舞伎の早変わり技『引き抜き』を参考にしている
僕には世界全体の事なんて考えられない。考えられるのは、こうやって手が伸ばせる範囲の事ぐらいさ。今の世界は考えなければならない事が多過ぎるね。でも、小さな範囲を正しく捉える事が出来れば、結局大きな範囲も正しく捉えられるんじゃないかな。
(ニルヴァーナによる『世界を売った男』のカバーについて) カートが僕の曲を気に入ってくれてたという事実に、単純にぶっ飛ばされたね。いつも彼にこの曲を選んだ理由を聞いてみたいと思ってたんだ。彼のカバーは真っ直ぐで、とても誠実だったよ。
リスナーが聴く時にあまりへヴィにならないように、圧迫感が無いようにしたいんだ。はっきりと「人生の意味ってなんだろう?」とは歌いたくなくて(笑)、音楽を聴くときは楽しめるようにしたいんだよ。 #猫の日
もし僕が人々の内面に有る未知の可能性を引き出す事に寄与しているのなら喜ばしい事だと思う。「自分はこういう人間なんだ」と思い込んでいても、それが全てでは無く、別の可能性も有る。人格とは多面的なものなんだ。それを見つけ出すのは難しいけど、何かのきっかけですぐに見つかったりするんだよ。
(ボウイと共演したベルベッツの曲について) デヴィッドの野郎はコードやらメロディやら、全部変えちまうんだからな。自分の曲を練習するハメになったよ。ヒドいだろ。でもそれも悪くない。リハは毎回未知の世界に踏み込むようだったね。 ─ルー・リード ✳︎動画:上記のライヴ。ルーの視線に注目
ボウイの歌は、10代の孤独で無口な青年を宇宙の果てへと連れていってくれました。 ──櫻井敦司(BUCK-TICK) ✳︎動画:櫻井氏によるボウイ『スペース・オディティ』のカバー
(90年若者へのメッセージ) 完全な満足なんて無いんだ。夢は果たせないからこそ意味がある。逆に言うと、日々の充実感を大切にするべきだ。不満を抱いているならその原因を探すんだ。他の夢に逃げ込んだりしてはいけない。
(73年初来日を振り返って) コンサートの合間に訪れた京都。その日本の古都で見た満開の桜は見事だった。そんな風にして僕は日本と恋に落ちたんだ。
楽屋でゼーゼーしていると、コンコンとドアがノックされ、そこには満面に笑みを浮かべたデヴィッド・ボウイが立っておりました。ー気が付けばヒラサワはギターの裏側にサインして貰うという、まるで、おまえ達の様なアサマシイ要求をしていたのであります。 ──平沢進 ✳︎画像に全文掲載
今回日本でP-MODELというバンドを観ましたが、とても楽しませてもらいました(笑)。(80年)
坂本龍一はメインストリーム、アヴァンギャルドと映画とを最も上手く乗りこなす。しかし一瞬たりとも器用貧乏に陥ることがない。その業はもはや匠の域に達しているように思う。 ✳︎動画:映画『戦場のメリークリスマス』で共演した坂本氏とボウイ