外れるとやっぱり、心理的にも実際にもリピート率が下がる。1パック500円、1000円出して外すのはイヤだ。日韓のイチゴ消費量を比較すると、その違いは如実にでる。一人当たりの消費量が日本の2倍を超える。「食文化の違い」とか「他にうまいものがない」とか言わずに、現場・現物・現実主義が重要。
その意味で「韓国のイチゴはびっくりするぐらいおいしくてお気に入りでした」というコメントにはとてつもない真実が含まれている。「お気に入りになる」ということは何粒もぐもぐ食べ続けて外れなく全部おいしかったという検証結果だ。これまでそんな経験なかった(憶測)から「びっくりした」したのだ
このコメントを聞いたら、ぼくがイチゴの輸出担当者や農水省の政策担当者だったら、すぐに韓国に飛んで真相をさぐる。彼女の真実の言葉に対して、「選手には日本のおいしいイチゴをぜひ食べていただきたい」という農相の言葉には真実の欠片もない。何の検証もなしに呪術頼みの政治家ポジショントーク。
「種子法廃止」で「日本終了」とか意味不明のRTがいろいろくるから、はじめて真面目に読んでみたら、育種と採種の違いさえわかっていない人たちが発信源だな。これに影響されて、心配性の人は種子法廃止で夜も眠れなくなるぐらい恐怖を感じている模様。これはちゃんと情報整理しとかないといけないなあ
文藝春秋記事で小池氏の学歴詐称疑惑が注目されているが、あと一歩決め手にかける。『カイロ大学』著者として、深層を解き明かす。結論からいえば、小池氏は"超法規的な"カイロ大卒業証書保持者、エジプトの国益から特別待遇の卒業者扱いになったという「見立て」を紹介したいamzn.to/2t2rjya
見立ての裏付けは?鍵となるのは、今回の証言記事で小池氏のカイロ大留学時代の"後ろ盾"として登場するハーテム情報相(当時)。記事ではハーテムの力で、小池はアラビア語ができないのにいきなりカイロ大2年に編入とある。彼が小池の後見人だったのは事情通の間では有名な話だが、その確証を後で示す
小池の後ろ盾・ハーテムは何者か。アラブ世界の「プロパガンダの父」。1952年革命の中心人物で、情報省創設者。長年、独裁メディアを掌握し、ナセル、サダト、ムバラク3代の大統領の側近だった大物。中東戦争の情報戦でも活躍。首相副首相、情報・文化観光大臣、国家評議会議議長、アハラム会長等歴任
裏付け一つ目は「東京初の女性知事、カイロ大学の卒業生…」と題する政府系アハラーム紙記事(2016年8月3日付)。「ハーテム情報大臣の支援を受け、彼女は社会学科を卒業。彼は小池を自分の子供のようにみなしていた」(抜粋)とあり、ハーテム・小池後ろ盾説をエジプト政府(系新聞)が公認した内容。
この記事を疑うことも可能だが、ハーテム氏はアハラーム新聞社の取締役会会長を歴任している。同社記者がわざわざ会長の実名を出して、荒唐無稽な内容を書くことは考えられない。記者はまた、カイロと東京で数回、小池と面談したことも同記事で明かしており、彼女の取材にも基づく内容だとほのめかす。
もう一つの裏付け記事はさらにリアルだ。同じくアハラーム紙記事(2004年6月21日付)。ハーテムの日本関連の功績を2つ列挙。エジプト日本友好協会創設者・会長として、数百億円にのぼる巨額の援助を日本政府から引き出したこと、その文脈に続けて彼が小池百合子を「子飼い」にしたことを挙げている。
小池氏の詐称疑惑についてカイロ大学に問い合わせれば済む話ではとの質問がくるが、そんなヤワでマトモな大学ではない。拙著『カイロ大学』読者はご存じのとおり、大学権力を完全に掌握しているのは軍部・情報部。カイロ大学は1954年、軍部に粛清され革命評議会下に置かれて以来その伝統は続いている
現在、軍事独裁政権トップ(シシ大統領)がカイロ大学長ならびに各学部長の任命権を持っている。学科長は軍部の息のかかった学長の任命。つまり、これまで日本のメディアからの取材に対し、小池氏を卒業生として認めたり、都知事就任を祝福した学長、文学学部長、学科長らは同じ穴のムジナなのだ。
えば、カイロ大学卒業生・講師として、小池氏を絶賛し、都知事就任を祝福したナサール元学長は現在、県知事の有力候補で、大統領からの任命待ち(無選挙)。学長(学者)は権力のトップには就けないが、大学の自治・民主化運動弾圧などでうまく立ち回れば、知事や軍閥企業社長などに天下りできる。
ナサール学長(当時):カイロ大学卒業生として小池都知事を絶賛する現地エジプトTV局インタビュー⇒goo.gl/cEdn8Q、FB公式コメント⇒goo.gl/ArQQKJ。わざわざ知事就任日の前日に祝福を書き込む小池氏への気の遣いようだ。学長コメントを報じる新聞記事⇒goo.gl/ee7mY2
そもそもカイロ大学を軍部管理下の置いた大元の一人が小池氏の後ろ盾、革命評議会の情報・文化・メディア担当のハーテム氏だった。現シシ大統領は、ハーテムからみれば、軍部時代の弟分タンターウィー(元国軍総司令官、11年革命後の国家元首代行)の部下、つまり孫弟子にあたる人物だ。
小池氏の学歴偽証については長年、疑惑が出てきては、日本からのメディアの取材に対して、カイロ大学が卒業を認めることを繰り返しては、収束してきたが、その背後には、こうした小池のハーテム人脈を頂点するエジプトの軍部・情報部と大学の権力階層構造があることも、念頭に置いておきたい。
ただ、エジプト上層部・カイロ大学側にしても、何のメリットがなければ、いくらハーテム人脈といっても長年、わざわざ小池氏を擁護する理由はない。小池氏は(正規の学業を修めていないが)カイロ大卒業(証書取得)がハーテムの権限による特別待遇だとすれば、その見返りは何かということが問題だ。
これは、日本の国益にとってより本質的な問題である。小池氏の学歴詐称問題より、エジプトの軍部情報部に借りがあり、弱みを握られた日本人が仮に現職の東京都知事だったり、長年国会議員、防衛大臣まで務めていたとしたら。1970年代から、小池氏と日エジプト利害関係を公開文書から振り返ってみる。
2004年アハラーム記事(抜粋1):エジプト日本友好協会会長として、ハーテムが日本政府から引き出した無償資金・技術協力の内訳=オペラハウスの再建、エジプト小児病院建設、スエズ運河拡張工事(3億6000万ドル)など円借款=4億ドル等。(現在まで、1兆円近くに上る対エジプトODAの初期案件である)
2004年アハラーム記事(抜粋2):エジプト日本友好協会会長としてハーテムは1970年、小池百合子を養女にし、カイロ大学を76年卒業。一時、国営ラジオ局(注:ハーテムが創設者)で働いた。彼女は今では環境大臣になっている。その小池から(2004年)電話が受けたことをハーテムは喜んでいる、と結ぶ
同2004年アハラーム記事(抜粋3)小池はハーテムに対して、日本の内閣でイスラムの寛容さについて説いている、と語ったとある。
このアハラーム記事から言えるのは、少なくともカイロ大入学前から(特別枠の?)卒業まで面倒をみたこと、また、その後の両者の関係は何十年も続いていたことだ。また、実際、少なくともエジプト(の宗教)の代弁者の役割を演じていることは明らかになっている。
ちなみに1954年の粛清後、70年代までカイロ大学には特殊な外人留学枠が存在した。一つはアラブ諸国で反政府活動をする若者を亡命させ、ナセルの「アラブの大義」を洗脳しエージェントにする枠。もう一つは表向き文化的だが、エジプトの国策に沿った友好国をつくるため、アラブ外留学生を待遇する枠。
小池氏のカイロ大学学歴検証、文春、今度は卒業証書「偽造」の観点から攻めているなぁ。あまり関心ないが、後方支援に参考情報を提供しておく。大学や官庁の書類偽造は昔からよく聞く話だが、エジプト内務省の調べによると、「現在、大学の卒業証書偽造ブローカーは確認されているだけで20以上ある」。
恵方巻の廃棄問題などほっとけ。農水省は需要に合った販売要請をしたが百害あって一利なし。ロス削減の美名の下、米も牛乳も果物も減産の指令が下り、応じた業界は衰退の一途。産業革命以降、食の過剰問題の解決法は存在しない。真相は過剰に直面してもなお、増産する供給者からのみ知恵が出るのだ。