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【あの人の人生:大坂なおみ】
12日、テニスの全米オープンで2度目の優勝を果たした大坂なおみ。世界ランク3位に上り詰めた彼女がコート上で表現するのは、最高のプレーだけでなく、黒人として、そして人間として耐え難い人種差別への抗議と、暴力によって命を落とした人々への連帯と敬意。
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インフルエンサーのダナエは、自分の体を現実よりも美しく見せるのではなく、ありのままに曝け出す決心をした。セルライトも気にせず、何年も着ることがなかったビキニを着て、ビーチで子供たちと遊ぶ自分に誇りが持てれば、その女性は輝いている証拠。
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炎に包まれるオレンジ色の空と真夏の雪。カリフォルニア州で燃え続ける森林火災は西海岸の空をオレンジ色に染め、内陸のワイオミング州では季節外れの雪が降った。コロラド州では40度以上の気温差が観測された。地球温暖化と異常気象により、これから人間の理解を超えた光景が日常化するかもしれない。
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「ブルシット・ジョブ - クソどうでもいい仕事の理論」の著者で人類学者のデヴィッド・グレーバーが、9月2日イタリアで亡くなった。彼にとって、全世界を襲ったコロナ禍は、必要不可欠な仕事と、そうではない職業のギャップを浮き彫りにした。(2020年5月1日配信)
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「なぜこの時代の、この地球に生まれたのか。全うすべき使命によってわたしたちの存在に意味が与えられる」と、俳優チャドウィック・ボーズマンは生前語っていた。俳優として、そして黒人として、今日も米社会を分断する人種差別と闘い続けたボーズマンの一生。
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【豪華客船がもたらす環境汚染】
「豪華客船は環境と気候に与える影響面で最悪の渡航手段」。新型コロナのクラスターにもなった豪華客船は、大気と海洋を汚染し、さらに大量の廃棄物を発生させる移動手段。豪華客船一隻で、欧州全域を走る自動車の10倍以上の二酸化硫黄を排出するという。
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【「剃るに自由を」剃刀広告に込められたメッセージ】
「ムダかどうかは、自分で決める」。今年の夏、渋谷に現れた女性モデルが脇毛を堂々と見せる広告。ムダ毛処理をしない女性は不快なイメージを与えると私たちは信じ込んでいる。この広告を企画した本人に話を聞いてみた。
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【元CIA女性スパイが語る虚構と現実】
「情報を得るために誰かと寝たことはない」。米CIAに27年間勤務したジョナ・メンデスにとって、映画に登場する美人女性スパイは一般男性が期待する理想像に過ぎない。変装用の小道具を開発していた彼女が語る女性スパイの現実と虚構。
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アフリカの島国カーボベルデで五輪大使を務めるのは、若き日本人夫婦。新型コロナの感染拡大により、新婚旅行先から出国できなくなった片岡力也さん(@rikiya_trip)とあゆみさん。現地メディアが2人を取り上げたことで、国内で知らない人はいないほど、一躍人気者になった。
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【83歳の現役サーファー】
目標は95歳までサーフィンを続けること。現在83歳のジョエル・ド・ロズネイさんは、1960年代フランスに初めてサーフィンを紹介した人物。「妻から2メートル以上の波にはもう乗るなと言われている」と優しく話すジョエルさんにとって、まさにサーフィンは人生哲学だ。
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【実験に使われる動物たちに里親を】
「4年から8年、中には実験室の檻の中で一生を終える犬もいる」。動物実験に使われた動物を保護し、里親を探す活動がフランスで行われている。実験犬だった子犬ビアンカと、里親になった家族とのふれ合いをリポート。
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【遺伝子組み換え蚊:米・フロリダで始まる実験】
遺伝子組み換えされた75億匹の蚊を自然界に放す。その目的は、感染症を媒介する蚊を絶滅させること。2021年から米・フロリダ州で予定されている実験に、環境保護団体は「ジュラシックバークまがいの実験」と非難の声を上げている。
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「アマゾン熱帯雨林が燃えているなど嘘です」。ボルソナロ大統領の主張とは裏腹に、ブラジル国内のアマゾン熱帯雨林では今年も森林火災が多発している。さらに、グリーンピースなどの環境保護団体は、人々の関心が低下していることに警鐘を鳴らしている。
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貨物船WAKASHIOの座礁事故が発生したモーリシャス沖の海岸沿いでは、8月26日以降、少なくとも27体の死骸が発見された。モーリシャス海洋経済省は現時点で座礁事故との関連性は確認できないと発表。島民からの猛抗議を受け、地元当局はNGO団体に対し、イルカの死骸解剖に立ち会うことを許可した。
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「銃を使って戦う者は臆病者です」。2019年3月15日、ニュージーランド・クライストチャーチで、2つのモスクを銃で乱射し51人を殺害した被告が、仮釈放の無い終身刑を言い渡された。公判では、モスク参拝者を狙った白人至上主義テロリストに対し、父を殺害されたサラ・ガーセムが悲痛な思いを訴えた。
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「あなたが届け出るべきは辞意です」。今年11月の米大統領選では、COVID-19の影響で、有権者による郵便投票が増えると予想されるが、米郵便公社は、郵便ポストの撤去などを進めており、投票妨害ではないかという声も上がっている。さらに公社職員の感染リスクが高いことから、その待遇も批判されている
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「人々の食生活は二分されている」。現代の先進国において、経済的余裕の無い人々は、健康的な食生活を送ることが難しく、肥満や糖尿病のリスクが富裕層に比べて高い。東仏の自治体サン=フォンスでは、経済的余裕の無い人たちのため、「共同社会の供給網」が有機製品を元値で販売している。
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米・ウィスコンシン州で、無抵抗の黒人男性が、警官に背後から7回発砲され重傷を負った。警察署は家庭内トラブルの通報を受けたと発表し、地元住民は銃撃されたジェイコブ・ブレーク氏は、口論していた女性2人の仲裁に入っていたと証言した。
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「工夫するだけでなんでもできるようになる」。現在26歳のシャルレーヌは7年前、医療過誤によって腹部に人工肛門を造設することを余儀なくされた。1日15時間点滴で栄養分と水分を摂取する過酷な生活にもめげず、SNS上では「カンガルー・ガール」を名乗り、前向きに生きる自身の姿を発信している。
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「初めの数秒間、身体が震えたよ」。インド南部のカビニ森で、ヒョウとブラックパンサーの珍しいカップルが隣り合わせに立つ瞬間を、動物写真家のMithun H.が捉えた。Mithunは4年間「永遠のカップル」を追い続け、2頭を1枚の写真に収めるため、森の中で6日間シャッター・チャンスを待ち続けた。
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「あまりに多くの人が、現状に対して声を上げずにいる」。自身が監督する映画を通して、米国で黒人が直面する人種差別を取り上げつづけてきたスパイク・リー監督。映画界における人種多様性の重要さを訴え、2016年には、受賞候補者が多様性に欠けるとアカデミー賞を批判し、授賞式をボイコットした。
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洪水により2ヶ月間で国土の1/4が浸水したバングラデシュ。気候変動によりモンスーンの突風が激化し、河川が国土を網目のように走るバングラデシュでは、約540万人の人々が洪水被害に遭っている。専門家によれば、温暖化が進み、国際的な協力・支援がなされない限り、洪水被害は今後より一層酷くなる。
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【ミシェル・オバマ : 「この国の現状は間違っている」】
「これは私たちが在るべき姿ではないのです」。新型コロナ危機でもマスク着用を拒む人々や、平和的なデモ参加者を暴力で抑制する警官たち。現在のアメリカにおける社会問題は、おもいやりの欠如から発生しているとミシェル・オバマは訴える。
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【コロナ禍における目の不自由な人々の苦悩】
「助けることを躊躇しないで」。10歳で視力を完全に失ったイヴァンは、パンデミック発生以降、道中で困っている時に、助けてもらえないことが多くなった。手を差し伸べるか迷う人々に対し、躊躇せず声をかけてほしいと言う。
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モーリシャス沖で座礁し重油流出事故を起こした日本の貨物船わかしおは、真っ二つに割れ、流出燃料の処理が難航している。沖合に広がる重油流出の被害をできる限り抑え、愛するラグーンを守ろうと立ち上がったのは、島内外から駆けつけたボランティアたちだった。