内田樹(@levinassien)さんの人気ツイート(古い順)

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キャンパスでは角付き合わせていた党派でもバイト先では休戦して仲良くお仕事してました。お金があれば親元離れてアパート借りて誰にも監視されない生活ができる。学生に可処分所得があると統制が効かないということに政府が気づいたのはだいぶあとになってからです。
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学生を貧乏にすると過激化を防げることに気づいた政府は学費値上げを政策的に仕掛けました。月額1000円を3000円にするなんてじゃぶじゃぶ国庫に税金が入ってくる時代に全く不要な政策でしたが、学生たちの自由度は下げられました。親が金主になると子どもをうるさく監視するようになる。
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「教育投資」をしているつもりになると親は「ちゃんと大学に行ってるのか」「単位は足りてるのか」「卒業できるのか」と子どもの生活にいちいち干渉するようになる。「苦学」という選択肢が困難になるのと学生運動の退潮はシンクロしてました。
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今の高校生には信じられないでしょうが、国立大の入学金が4000円、半期授業料が6000年の時代だと豚の貯金箱にお年玉を貯めておけば、親の意に逆らって自分の好きな大学、学部に入学できたんです。今高校卒業時点で58万円貯金ある高校3年生なんていないでしょ?
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反共と反ユダヤは構造的に類似しています。なぜか権力側にいる人たちほど「自分たちは巨大な世界的ネットワークによって脅かされている」という物語に偏愛を示す。そういう仮想敵を設定すると自分たちの間の利害の対立を調整するという面倒な仕事がなくなって、status quo が維持されるからでしょう。
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色々な立場の人がいて、その利害の調整にはたいへん手間がかかるけれど、その手間を惜しむと民主主義は成り立たないという考え方がなぜか「抑圧的」と見なされて「みんな同じ考えがいい(反対者は敵だ)」という考え方をする人が「自由」を名乗る。不思議な話です。
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東京地検特捜部、仕事してますね。これまで「政治の圧力」で仕事できなかったフラストレーションを晴らしているのでしょうか。次は国税が「10年間髀肉之嘆を託つてきた恨み」を晴らしてくれるといいなあ。「マルサなめたらあかんど」って。
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だいたい疑獄事件というのは本筋の罪は時効になったり、証拠不十分で不起訴になるのですが、脱税で足がつくんです。アル・カポネ以来そうなんです。五輪醜聞も統一教会事件も真相解明は途中からは国税庁が主導するものと僕は予測しています。
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日頃「苛税は虎より猛なり」などと憎まれ口をきいている人間から「国税庁がんばれ。徹底的にやってくれ」というエールを送られる日が来るとは国税のみなさんも思っていなかったでしょうけれど、がんばってください。
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いよいよ製造拠点の国内回帰が始まりましたね。そのうちアジアの企業が「製造するなら諸式の安い日本で」ということで各地に工場建設ということになるんでしょうか・・・ twitter.com/keizotakao/sta…
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「・・・を代表して」というのはとても重い言葉です。僕が過去にその言葉を使ったのは「僕には・・・を代表する資格はないのですが、関係者がここには僕ひとりしかいないようですので・・・を代表してお詫び申し上げます」という文型においてだけです。 twitter.com/japanpeacecom/…
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支持率が30%を切ったら「危険水域」と見なしてよいでしょう。何もしなければじりじりと支持率は下がり続け、起死回生の政策(統一教会解散命令とか五輪スキャンダルの全容解明とか)を選べば党内支持基盤を失う。進んでも退いてもいいことなし。その場合は「何もしない」を選ぶでしょう。 twitter.com/karyn_nishi/st…
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「アフリカの勢い」を日本はあまりに理解していない。ある日本企業のインドネシア支店がナイジェリア支店を出したそうです。「本社に諮ると『アフリカに支店なんか出せない』と言われるに決まっているから本社に黙って支店を出した」そうです。「本社」の情報収集力が弱すぎる。
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日本にいるアフリカ人の韓国移住が増えているそうです。韓国が外国人に起業し易い法改正をして海外からのイノベーターの受け入れに前向きであることに反応したとのこと。韓国やベトナムやインドネシアの方が世界の動きに敏感です。日本はいつの間にか「周回遅れ」になってしまった。
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神戸新聞の取材だん。国葬について。国葬にこれだけ反対者が多いのは、岸田首相がこの「超法規的措置」について「超法規的であることが容認される根拠」についてほとんど何も語っていないからです。彼は「安倍晋三がなしとげた例外的功績を顕彰する」仕事にまったく真剣に取り組まなかった。
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政治家の功績の検証にはそれなりの歳月が必要です。それをあえて前倒しするためには情理を尽くし、持てる雄弁の限りを以て「安倍晋三の偉大さ」を国民に向かって説く必要がありました。彼の言葉に故人への真率な敬意があれば多くの国民は感動して「国葬賛成」に傾いたはずです。彼はそれを怠った。
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それは岸田首相自身が「安倍晋三は例外的に卓越した政治家だ」と思っていなかったからです。その本音が言葉のはしばしから漏れてしまった。「在職期間が長かった」とか「弔問外交の費用対効果がよい」というような言葉は「真率な敬意」を持つ人間の口からは決して出てきません。
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エリザベス女王の国葬に際して「在位期間が長かった」ことや「弔問外交で活発な意見交換ができる」ことを葬儀費用の支出根拠にあげた人間は英国政府部内にはたぶん一人もいなかったと思います。女王に対して「真率な敬意」を寄せていた人間の口からはそんな言葉は出てこないです。
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これからの政局の見通しについては、保守新党(自民党からの分派者と国民民主党と立憲民主党の一部に連合がくっつく)の立ち上げが焦点になるでしょうと予測しました。おそらく永田町ではもう観測気球が上がっているはずです。
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自民党は党の分裂を防ぐためには「統一教会と癒着している議員もしてない議員も全部シロ」で突っ張るしかない。そのためには全員「統一教会って何ですか?」と空とぼけるしかありません。「バカのふり」以外に「全員シロ」を貫ける手立てがないからです。
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でも、来春には統一地方選があります。地方議員の統一教会との癒着は全国に広がっていますので、地方選では「統一教会系」というスティグマを押されたら接戦ではもう勝ち目はありません。そうなると「私は統一教会と無関係です」という自民党員たちが「ホワイトリスト」の公表を望むようになる。
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「ホワイトリスト」認定はそのまま自民党分裂のトリガーになります(そこに名前がない人間は「ブラック認定」されるからです)。「統一教会系」との一蓮托生を忌避する議員たちは「保守新党」の旗が喉から手が出るほど欲しくなるから。
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こういうふうにじゃんじゃん未来予測をしておくと、朝新聞を開くのが楽しみになります。それに「予言の自己成就」効果というのがあって、僕の書いたものをみんなが拡散して、あちこちで「自民党割れるみたいだね」という話をするようになると、その現実的可能性がある程度計測可能になる。
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というわけで今僕が一番知りたいのは「自民党が分裂して、国民民主・立憲民主の分派者」と保守新党を結成するというシナリオが「絶対にありえない」理由なんです。誰か「それはない」と断言できる人、その根拠を教えてください。これ修辞的疑問じゃなくて、ほんとうに知りたいんです。
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国葬には文化人枠では欠席者が相次ぐでしょうというのも予測しました。欠席してもリスクが低いからです。「招待されたのに欠席したんですか?」と訊かれても「招待されたかどうかを含めてノーコメント」で済ませることができます。