前例があるどころか、新型コロナ流行以前からワクチンの有効性を算出するごく標準的な方法の一つである"Test-negative case control design"ではないかと思われます。 twitter.com/blanc0981/stat…
認めていません。小森谷さんは、有害事象(「副反応疑い」)と副反応の区別がついていないので、そのような誤解をしておられるのでしょう。ついでに言うなら「発生率」と接種者当たりの報告数の区別もついていないようです。「HPVワクチンを打つな、とは言っていない」ことは免罪符にはなりません。 twitter.com/sayakaatyan/st…
ワクチンを接種するという意思決定も、接種しないという意思決定も、どちらも尊重されるべきです。しかし、その判断は正確な情報を提供された上で行われなければなりません。小森谷さやか氏がご意見を訂正し、今後は医学的に正しい情報を提供するようになることを望みます。以上。
小森谷さやか氏は、以前も「ワクチンで感染を防げる人の割合は0.007%、10万人に7人ほど」という誤った主張をしました[ natrom.hatenablog.com/entry/2019/08/… ]。事実は、ワクチンによる子宮頸がん罹患予防は10万人あたり数百人とされています。
小森谷さやか氏は副反応と有害事象の区別がついていません。「1万人あたり約6人」というのは「ワクチンが原因となったものかどうかわからないものをふくめて」の数字、つまり、重篤な「副反応」ではなく重篤な「有害事象」の数字です。twitter.com/sayakaatyan/st…
確かにHPVワクチンだけではワクチンがカバーする高リスク型HPVだけしか予防できません。しかし、子宮頸がん検診も完璧ではありません。進行が早いがんは予防できませんし、前がん病変で発見できても円錐切除術などの侵襲性のある治療を要します。基本はHPVワクチンと子宮頸がん検診の併用です。 twitter.com/sayakaatyan/st…
「がん検診は役に立たない」「検査すればするほどよい」といった単純な主張は間違っており、「がん検診には利益もあれば、害もある」「利益が害を上回る有効ながん検診もあれば、害のほうが大きいがん検診もある」ことが、より多くの人に伝われば幸いです。以上。
「甲状腺がんの過剰診断について言っている連中は近藤誠氏と同類なのでは」といった意見も耳にしますが、「がん検診には害もあれば利益もある」ことを認めず、利益と害を勘案する能力に欠けている点では、むしろ過剰診断の害を認めようとしない人たちの方が近藤誠氏と同類です。
[過剰診断と「がんもどき」の違い natrom.hatenablog.com/entry/20171121… ]。よく混同されていますが、過剰診断の存在は、近藤誠氏が提唱した「がんもどき理論」を正当化しません。むしろ、検診によってはがん死が減ることを示すことで、がん検診の疫学は積極的に「がんもどき理論」を否定します。
二つほど、過去のブログ記事を紹介します。[近藤誠氏による乳がんの生存曲線のインチキを解説してみる  natrom.hatenablog.com/entry/20140716… ]。近藤誠氏は存在しない文献を元に視聴者を誤解させました。「公開討論」がニセ医学を主張する側に有利に働く事例でもあります。
近藤誠氏が亡くなったとのニュースが流れてきました。哀悼の意を表します。検診/健診の害についての啓蒙や乳がん縮小手術の普及には一定の功績があった一方で、がんの放置療法をはじめとした近藤誠氏の主張はきわめて有害でした。
抗がん剤を否定する自称医師のツイートへの注意喚起[ natrom.hatenablog.com/entry/2022/07/… ]。いつものやつではあるし、注意喚起しても根本的な解決にはほど遠いんですが、定期的に注意喚起が必要だと考えます。正しい情報にたどり着ける人が一人でも増えればそれでいいんです。
直接は関係のない話ですが、根拠に乏しい主張を揶揄して「宗教」とか「ポエム」とか呼ぶのは良くないという意見があって、私もその通りだと思ってそれから気をつけています。しかし、海外のデバンキング系の解説には、ネガティブな意味で「myth(神話)」という言葉がよく使われています。
ニセ医学は票になるけどニセ医学批判は票にはならない。
日本では情報統制されているらしいので英語で調べてみました。 twitter.com/totemoiine777/…
プレジデントオンラインにいわゆる「空間除菌」について書かせていただきました。『景表法違反の「クレベリン」も雑貨なら合法…根拠のない「健康に良い商品」の販売を止められない根本原因』[ president.jp/articles/-/587… ]。
女性自身さまから取材を受けました。反ワクチン派で“二酸化塩素水”飲用が流行中…医師は「急性腎不全、不整脈引き起こす」と警鐘(女性自身) #Yahooニュース news.yahoo.co.jp/articles/d1de4…
「癌は化学物質を使用している国だけに発生している!」というツイートを見て、なるほどその通りですねという気持ちになった。
『女性自身』からの取材にコメントしました。絶食と大量飲水を組み合わせると水中毒や低ナトリウム血症の危険があると考えます。 jisin.jp/entertainment/… #女性自身 @jisinjp
思春期に本を読まない、学校で理科の勉強しない、そのまま成人してから、仕事や付き合いで医学の話にかぶれると一瞬でニセ医学に染まる事例もさほど珍しくないと思います。
極端な糖質制限をお勧めできない根拠の一つが糖質が多くても少なくても高い全死亡率と関連するという研究です(PMID: 30122560)。観察研究ですので、厳密には因果関係はわかりません。ただ、そうは言っても、このグラフをみてそれでも極端な糖質制限をやろうってなら相当な根拠が必要だよね。
極端な糖質制限には熱心な支持者がいらっしゃいます。この記事にも「根拠のない糖質制限反対記事」とか「良記事でもなんでもない」とかいうご意見をいただきました[ president.jp/articles/-/577… ]。
つい最近、「国民皆歯科検診」をやろうという話が出ました。特定健診の二の舞になりかねません。私が調べた限りでは、平均的リスクの成人に、歯科検診を行うと、行わない場合と比べて、疾患の発生抑制や医療費抑制の効果があるという明確なエビデンスはないようです。
いったん検診がはじまるとそれを止めるのはすごくたいへんなのです。有効性のない検診でも、検診のおかげで助かったと思っている患者さんはいるし、検診のおかげで助けたと医師も思っている。なんなら過剰診断が多ければ多いほどそういう誤認がたくさん生じる。「ポピュラリティパラドクス」という。
日本が神経芽細胞腫マススクリーニングを拙速に導入したことは結果的には失敗でしたが、速やかに休止したことは、検診の教科書でも「(日本の厚生労働省は)模範的な行動を取ることができた」と評価されています。やればできんじゃん。やろうよ。