26
キム・イファンの短篇集『おふとんの外は危険』の版権を取得したのでいずれ出します。
おふとん含めすべての物の声が聞こえるようになった表題作、マクドナルドで科学者と店長が宇宙について語り合ううちにとんでもないことが起きる「万物の理論」、透明猫が突然家にやってくる「透明猫」などを収録。
27
本を読むきっかけなんてSNSで流行ってたからでもカバーがなんとなく格好良いでもいいし、感想はなんかよくわからないけど面白かったでもいいと思ってる。
28
「なぜ若者は短い動画を見て本を買うのか」、若くない本好きも帯の数十文字だけを見て買ったりするので……（特に単行本の場合）。
29
会社が飯田橋にあった頃、ブックオフ飯田橋店における弊社海外文庫の充実ぶりは凄かった。しかし本社が移転してから行ってみたら、弊社海外文庫はほとんどなかった。簡単な推理だよね、ワトスン君？
30
元旦の深夜、行き交うひとも車もない大通りを歩きながら「私たちが東京をふたり占めしてるみたいだね」と楽しそうに話すカップルのうしろを音も立てずに歩いていたときの気まずさよ。
31
去年ゲラで前時代的な価値観を持つ登場人物が前時代的な発言をする場面で、校正者さんから「差別的です」というエンピツが入ったのには驚いた（いわゆる差別用語は使用していない）。これでは差別と戦う物語で差別的な人間を登場させることすらできなくなる。
32
母親がアメリカの大学に通っていたときに中東の王族の娘が入学。その父親が大学に寄付をしたので全員の学費が下がったことがあったけど、どれだけ莫大な寄付をしたのかいまでもたまに気になる。
33
他愛もない下品な小噺なのだがラスト３行の意味がまったくわからない。ロシアンジョーク……。
34
イラストレーターの榊原一樹さんが亡くなられたとのこと、残念でなりません。榊原さんには横田順彌さんの『幻綺行 完全版』『大聖神』で素晴らしいイラストを描いていただきました。最終作でもぜひお願いしますというやりとりを昨年したばかりでした。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
35
ロシア料理店につまらないいやがらせをするのではなく、「ロシアを喰らう」という意気込みで黙々と店のすべての酒料理を飲み食いし金を払い、その日の営業を停止させるぐらいの粋なことをしてほしい。
38
エイプリルフールなので嘘みたいなホントのやつを。絶賛品切れ中の弊社人気グッズです。だれが着るんだ……。
40
５月31日刊行予定のサラ・ピンスカー『いずれすべては海の中に』表紙（解像度低め）。義手が道路になったり、クジラを運転して旅したりする、素敵な奇想短篇集です。装画はカチナツミさん、装幀は坂野公一さん。
41
サイバーパンクについて話す星新一と筒井康隆（「IN☆POCKET」1989年２月号）。
42
５月31日発売予定のサラ・ピンスカー／市田泉訳『いずれすべては海の中に』、帯付き書影です。
とても良い奇想短篇集なのでよろしくお願いします。
44
赤川次郎の〈杉原爽香〉シリーズは毎巻事件が起こり、それが解決されるミステリシリーズだが、１年に１冊刊行される作品内で主人公がひとつずつ歳を重ねていく。つまり杉原爽香という女性の生涯を描いており、今後商業で同じようなシリーズを刊行することは不可能かもしれない。（続）
45
６月30日刊行予定のデイヴ・ハッチンソン／内田昌之訳『ヨーロッパ・イン・オータム』表紙。ユーモアたっぷりの変なＳＦスパイスリラーで、マイクロ国家が乱立する（作中には出てこないがＵ２ファンやギュンター・グラスファンの国家も）欧州でシェフがスパイとして活躍します。装幀は坂野公一さん。
47
【本日発売】
『ヨーロッパ・イン・オータム』
SFとスパイスリラーをシェイクして、料理小説を一滴垂らし、銃弾の鋳型に流し込み、ヨーロッパに向かって撃ったような分類困難面白小説。ゲラを読んでいて飽きることがなかった。
著：デイヴ・ハッチンソン
訳：内田昌之
装幀：坂野公一（welle design）
49
【重版決定】
サラ・ピンスカー／市田泉訳『いずれすべては海の中に』重版決定しました。
素晴らしい翻訳をしてくださった市田さん、ぴったりのイラストを描いてくださったカチナツミさん、予想を超えた装幀をしてくださった坂野さん、読んでくださったみなさま、ありがとうございます。
50
８月31日刊行予定『ベストSF2022』収録作品一覧を以下にツイートします。
ご協力いただいている作家のみなさま、各出版社のみなさま、ありがとうございます。
半蔵門あたりの出版社で編集をやっています。たまに本を買い、たまにＳＦを出す。ヘンリー・カットナー『ロボットには尻尾がない』、サラ・ピンスカー『いずれすべては海の中に』、デイヴ・ハッチンソン『ヨーロッパ・イン・オータム』、横田順彌『西郷隆盛を救出せよ』、など。つぶやきは仕事とあまり関係ない、と思います。