TRPGに参加する発達障害の子たちの話を聞くと、学校の勉強や友人関係に疲れている子が多い。ただ「TRPGでの仲間との冒険が楽しい」「TRPGが楽しいから明日からまた頑張れる」と言う子もいて、TRPGが仲間との居場所&心のエネルギー充電の場になっているようだ。疲れたらいつでも冒険をしに来て欲しい。
以前NHKのある番組で、児童精神科医の吉川先生が『発達障害の子には「できる」と「できない」の間に「できるけど疲れる」がある』とコメントしていたが、確かに学校で頑張り続けて疲れている子は多いと思う。それが「やればできるじゃん」と周囲に評価される場合があるので、なお大変なのではと思う。 twitter.com/comgame2014/st…
過去にも教室内の喧噪や友人関係に疲れて別室登校してたASDの生徒が、TRPGなどの活動を通じて段々と元気を取り戻していたのを「それだけ元気なら大丈夫」と、先生がいきなり通常級に復帰させてしまい、今度は不登校になった…というケースを見てます。子どもに限らず大人にもいえることと思いますが。
子どもたち(主に小学校高学年)とのTRPGでは、ゲームバランスが崩れるような逸脱がない限り、どんなキャラクター設定でも一応許容しています。 過去には、ポケモン2匹にカービィ、あと幽霊と魔法王国のお姫様…という編成による冒険というほとんどスマッシュブラザーズなセッションもありました😅
この前の小学校高学年グループとのTRPG。正体不明のボスとの最終バトルで、こちらが「貴様ラ何者ダ?名ヲ名乗レ!」と声色使って言ったら、PLの小5女子(戦士)に「人に名前を聞く時は、まず自分から名乗りなさい!」と返され、思わず「あ、すみません。ゴブリンキングです」と、即座に正体がばれた。
発達障害は、子ども本人の努力不足が原因ではないし、親のしつけの問題が原因でもない・・・と何度言っても、分かって貰えない&こちらを批判してくる先生や支援者は多い。 私はひねくれ者で、かつ子どもたちと関わり続けている人間です。 だから、喉が潰れるまで言い続けたいと思う。
ASDやASCの子にとって、学校で必要なのは「友だち100人できるかな」よりも「1人で過ごせる場所あるかな」だと思う。 最近、休み時間にクラスメイトと一緒に遊ぶスキルを発達障害の子に教えるプログラムも出てきていて、少し懸念している。 (そういうスキルを学びたいASDの子もいるかもしれないけど)
以前TRPGで関わったASDの小学生。判定に失敗するとダイスを放り捨てたり癇癪を起したり泣いたりしていた。それでも何度かの活動を経たあるとき、判定に失敗した彼は、暫く黙ったのち「ダイスが良くない、他のに代えたい」と言って別のダイスに代えた。その後は最後まで癇癪を起さずにプレイできた。
発達障害のある子へのコミュニケーション支援は、「いったい誰がそれを求めて支援を行っているのか、ニーズはどこにあるのか」を常に考えて進める必要があると思っている。気づいたら教師や支援者側のニーズから出てきた(子どものニーズを無視した)集団適応のための一方的な指導だったりもする訳で。
10年以上前、よく発達障害のある子たちの支援をしている施設やNPOから「サンタ役」をお願いされることがあった。つまらなそうにそっぽ向いてる男子がいたので、傍に寄り、ドスの効いた声色で「よう少年、ナマのサンタは初めてか?」と超近距離で言ったら、その子は椅子から転げ落ちて爆笑していた。
その後は、他の子たちも混ざってサンタが鬼になって鬼ごっこのようなことをしていた。こっちも調子に乗って「ウラー!」などと叫んで追いかけたので、子どもの中には笑い転げて走れない(もともと室内余興なので走っていなかったけど)子もいた。ふてくされていた子も「サンタこえー!」と笑っていた。
単にプレゼントを渡すだけでは間がもたないと思ったし(一応「次の出し物の準備があるので10分位何かやって下さい」と丸投げされてた)、暗い顔の子には笑顔になって欲しくて少し頑張った。 子どもには好評だったが、支援者の方には「あれじゃサンタじゃなくてナマハゲです」と辛い評価を頂いた。
沢山のいいねとリツイートを有難うございます。 私の専門はサンタの営業ではなく😅平素は研究員として発達障害や発達凸凹のある子たちを対象に、TRPGを用いたコミュニケーション支援&余暇活動支援の研究・実践をしてます。 ※詳細は以下サイトをご覧いただけると幸いです。 sunpro8.wixsite.com/sunpro
以前、TRPGに参加したADHD+ASDの中学生。母親からは「すみません、15分と座ってられないと思います…」と先に謝られたが、結果として2時間座ってTRPGを楽しんでいた。後日「座ったままで辛くなかった?」と聞いたら「全然!面白い映画なら2,3時間座ってられるでしょ?それと同じです!」と言われた。
不登校の原因を子どもにだけ押し付ける風潮を変えたい。以前取材した不登校研究者の某大学教授は「不登校児を学校に"適応させる"」と疑いもなく仰っていた。適応しなければならないのは子どもの側だけだろうか。学校というシステムを変えていく視点が研究の側にも不足しているように思う時がある。 twitter.com/yukichildpsy/s…
以前取材した小学校で、ある通常学級の担任の先生が「うちのクラスには多動の子やASDの子がいて、協調性がなくて本当に困ってます。何でみんなと一緒にできないんでしょう!?」と仰っていたのだが、その先生の背後の教室の黒板の上には「みんなちがって、みんないい」と書かれた紙が貼られていた。
思わず「志村ー、後ろ後ろ!」と言いたくなった案件ではあるのですが、その当時(5年以上前か)から、現場の先生たちは多忙で疲弊していて、その矛盾に気づけない程に余裕がなかったのかも…とも思ったりする。 「みんなちがって、たいへんだ」というほうが現場の先生たちの本音に近いかもしれない。
昨年某所でお会いした、長年自閉症に関わる心理の先生の言葉。「子どものアセスメントにおいては、その子に障害があるか、または診断が付くかよりも、その子の『特性』が障害となる要因とは何かを見定めることのほうが重要である」。自閉症のある子の支援における根幹的な心得ではないかと思っている。
以前「みんなゲーム好きな子ばかりです!」と先生に言われて出前TRPGに行った中高生グループが「ネトゲ大好き男子」「ツムツム以外のゲーム知らない女子」「将棋大好き&RPG興味ない男子」だった。 最初は「どうしたもんだが」と弱ったが、実際には役割分担がうまくはまり予想以上に皆楽しんでいた。
最初「何で私たち集められたんだ?」と居心地悪さ100%の空気の中で始まったが、ネトゲ男子は眠そうだけど積極的で、将棋男子は戦闘の時に戦略を練り、ツムツム女子は自分のキャラの魔法で仲間を助けられる&結構自分のアイデアが採用されることで楽しくなり、最終的には凄く良いチームになっていた。
今月、『発達障害のある子の余暇支援:TRPGで楽しくコミュニケーション』というDVDを出すことになりました。 余暇支援の研究・実践について解説のほか、通常のTRPGと、多人数TRPGの両方の実践を動画で紹介しています。 今月24日まで【予約受付中】です(拡散希望…)。 japanlaim.co.jp/fs/jplm/gr2336…
先日の講演会で「喋らない子をTRPGで喋らせるにはどうしたらいいですか?」という質問がありました。無理に参加させる&喋らせる必要はないと思いますが、その子がTRPGに参加したいけど喋るのが苦手という場合、過去に画像のようなシート用意し、その子には指さしで行動宣言して貰ったことがあります。
以前見学した特別支援学級で、男子児童とじゃれ合いになり、その子が肩を揉もうとしたら、ガチガチに硬かった。本人は「痛くないよ」とキョトンとした顔。 その子に限らず、肩が板のように硬直してたり、常に身体が強張っているASDの子は結構多い。昔に比べれば知られるようになってきてはいるが…。
コロナによる一斉休校で、子ども達の状況が気になり親御さんたちに連絡したところ、大半の子が、好きな絵を描いたり、創作活動をしたり、マンガを読んだりと、かえってのびのび過ごしてる、と聞き安心している。中には受験を控えていて「学校行事に邪魔されず勉強が捗る」と言ってる…という子もいた。