日本風洞製作所(@japanfudo)さんの人気ツイート(いいね順)

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GRヤリスのこのタイプのゲートスポイラー(屋根の後端のやつではなく、ゲート中央付近のもの)を過去に風洞試験したことがあるのですが、数値としてはごくわずかの変化。基本は左右の車の横から来る気流にさらされている部分しか仕事していない様子だった。(続く) (写真:ガレージベリーさまの製品)
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先日風洞試験させていただいた44GさんのS660。タフト(糸のついた棒)で流れを観察していたのですが、空力設計されたホンダの技術者さん流石!という場面がありました。 ここの窓の切り落とし部は当然低圧部となり、剥離が発生するんですが(続く
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先程ご質問のあった、サイクリングの下りでデブが一番速い問題。 有名なガリレオの実験では、重い・軽い玉も同時に落ちたとありますが、これは大きい玉が多く空気抵抗を受け減速したことによります。 一方のデブライダーは空気抵抗を受ける面積が一般人とほぼ同等かつ質量が重いため、速くなります。
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NACAダクトは元々航空機用に開発されたこともあり、低速時は著しく効果が低くなります。 一方でエアスクープ型は低速時でも安定した性能を発揮します。 そのため、エアスクープ型はWRCのように低速・高負荷や、F1のメインインテークのように常時空気を吸いこまないとまずい箇所に使われています。
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なお、自動車の基本的な特性として高速域ではフロントが浮いてくる(揚力で接地圧が徐々に減っていく)ため、「高速域でハンドルが軽くなる・反応が鈍くなる」は危険なサインです。 まだ空力設計技術が未熟だった頃のスーパーカーに多く、まさかのフロントにウイングをつけるケースまでありました(続く
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一般的にドラッグも少ないため、いわゆる副作用の少ないエアロパーツとしてかなり優秀なものです。かなり単純な原理なので、下手な設計でも割としっかり効果が出る部品です。 尚、離陸するようなスピードは公道で出してはいけませんよ!!!
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近頃製造部が裁量経費で新車のママチャリを買ったと思ったら、何やら真剣に風洞試験を繰り返しています。 何を企んでいるんでしょうか、、、?!
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NACAダクトの原理はダクトの両側で縦渦を発生させることで、出っ張りを作ることなく気流を吸い込むことを可能としています。 特に縦渦によるミキシング効果で表面にまとわりつく境界層の外にある主流を引きずり込むことができるため、高いエネルギーの流体を取り込むことができます。 (続く)
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NACAダクトは必ずしも最適解ではない、というのも、このNACAダクトはドラッグは非常に少ない一方、吸入する空気の量も控えめなため、冷却のために大量の空気が必要な場合は多数のダクトの設置が必要になります。 特にCFDや風洞の技術不足だった1980年代などは大量設置が目立ちます。 (続く)
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こういうの、ウエストスポイラーって言うんですね(少なくともスバル界隈)。 車のエアロパーツは作ってるメーカーやチームごとにも呼び名が違ったりするので混乱中、、、(L)
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主な理由は「法定車高」です。 多くの国で採用されている法定車高では、車の下に入り込む空気が多く、結果として車を持ち上げようとする力が大きくなってしまいます。 対策として、多くの自動車では車高にカウントされないゴム製のエアダムなどで可能な限り空気の流入を防ぐ対策をとっています。(続
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一方で、スバルのエアスクープのようなタイプはドラッグは大きいものの、大量の空気を取り込むことができます。 スクープが境界層より高いこともあり、主流の速い気流をダイレクトに吸い込むことができます。 ではなぜどちらかが淘汰されないのか?(続く) (出典) hmf.enseeiht.fr/travaux/CD0001…
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カルマン渦(特定の条件下で発生する定期的な気流の渦)による共振で完成後間もなく崩落してしまい、流体力学の大切さを世界に轟かせ、現代でもほぼすべての流体の教科書の冒頭を飾るタコマナローズ橋(ワシントン)ですが、Googleのレビューに 「much better than the original」🤣 (L)
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サイコンの取り付け角度について。 この写真を見比べてみてください。間違い探しみたいですが、水平と10degついたものです。 僅かな差ですが、10degつけたほうが1.6Wほど空気抵抗が大きくなります。小さいと思いきや、これはシートチューブにボトルが1本増えるのと同じ程度の空気抵抗アップです。
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実際、レース車両などでも、フロントカナードは付けないか(高速重視)、しこたま多段にするか(コーナリング重視)の2択で、中間はほぼ無いのがトレンドのようです。弊社の風洞試験でも、「少し高速寄りのセッティングにしたいからカナード1段減らそう」というのが効果がほぼないことが出ました。
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たまに弊社Twitterで流れのイメージ図を作るのに使っている便利な簡易CFDアプリ「Wind tunnel free」。 お絵描き感覚でタブレットやスマホで流体と遊べます。こんな形ってエアロどうなんだろう?という気軽な疑問に参考になることも。簡易的に抗力や揚力も出ます。 apps.apple.com/jp/app/wind-tu…
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FAPC(富士エアロパフォーマンスセンター)の開所式ではタクシーを数十台手配したのですが、某アイドル作品の聖地ということもありラッピングされたタクシーが次々到着し、ライバー社員が感動する場面がありました(L)
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見てみると、車の上下左右は非常に綺麗で、リアゲートだけが泥まみれです。後部周りの設計が総合的に優秀なのがわかります。 一昔前の車だと後ろ半分全体がどろんこになります。プリウス乗りなどは車のお尻だけがやけに汚れるなと思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。それは優秀な証拠です。
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この剥離が起きている領域(泥がついている部分)は圧力が低いため、車を後ろに引っ張り、空気抵抗となります。これを圧力抵抗といいます。つまり、泥がついている部分が少ないほど空力設計が優れてるとも言えます。
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摩擦熱ではなく断熱圧縮では?というご指摘が多かったので。 飛翔体の前端など、よどみ点付近では断熱圧縮、境界層内部では粘性摩擦による空力加熱になります。場所によります。また、マッハ数や形状でも支配的になる熱源も変わります。 コンコルドの窓付近、ということで摩擦熱と記載しています。
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すごいのは剥離した気流はこの通り狙い澄ましたように車のお尻の3cmほど手前で車体に最付着(車体から剥離した気流が再度着地すること)しています。 これはリアウインドウ真上のパーツの角度等の絶妙な最適化によるもの。 これが一般ユーザにとってどういうメリットがあるかと言うと(続く
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動画から、S660のテール部3cmほどに十分かつクリーンな気流の供給があるとわかります。 そのため一般的なオープンカーではあまり効果が見込めないダックテールスポイラー(2枚目写真)でも効果が見込めるかと思います。 逆に、1枚目写真のウィングほど位置を高くしなくても十分に効果はありそうです。