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兄がちゅーるをチラつかせてきたから柄にもなく必死になってしまった。さすがにちゅーるは卑怯だ。理性を保つのが困難になる。ただ最後は我にかえって冷静さを取り戻せた。僕以外の者だったらもう冷静を取り戻せずにずっとちゅーるを追っかけていたであろう事は言うまでもない。
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兄にかぷめんあげると言われた。なにやら美味しい食べ物らしい。食べたい。どうやって食べるかわからない。とりあえず噛んだり転がしたりしてみたが食べられない。伸びをしてかぷめんを油断させてからいきなり噛みついてもびくともしない。悔しい。なんとしてでもこのかぷめんは食べようと思う。
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究極のおもちゃを手に入れた。いたる所に穴があいている究極のおもちゃだ。顔をいれても手をいれても楽しいまさに楽しい事しか生み出さない究極のおもちゃだ。しかもこのおもちゃはなんと体を全部入れる事が出来たら服にもなるという優れもの。これを着る事が出来たら僕も究極体になれるかもしれない。
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家の中を闊歩していたら異空間を発見した。入るのはちょっと怖いが異空間には興味しかない。意を決して入ってみたら中は真っ暗だった。この暗闇を抜けた先に何があるのかを考えていたら突然閉じ込められそうになった。間一髪の所で出れたが危なかった。僕の危機管理能力が異空間に勝った瞬間である。
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兄と遊んであげている。どうも兄は僕と遊びたがるから仕方なく相手をしてあげている。今も穴から出してきた兄の手を噛んであげようとしているのだがおかしい。なかなか噛めない。近いようで遠い。顔と手を伸ばしても届かない。噛みたい。遊んであげているのは僕だがここまできたら噛みたくなってきた。
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