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お水が出ているから飲もうと思ったら攻められた。いつも潤いをくれるから味方かと思っていたら攻められた。攻められたからには僕も相手をしなきゃいけない。しかしパンチをしても噛もうとしても実体が無い。それどころかすごい水まみれにされる。かなりの強敵と見た。
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母がすごいコロコロしてくる。普段からコロコロしてくれるが今日は長いことコロコロしてくる。最近あつくなっているからコロコロしてくれると毛が抜けて涼しい。このコロコロはすぐれものだと思う。なんのために作られた物なのか分からないが夏は頻繁にコロコロして欲しいと思う。
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おそらく悪魔の実であろう謎の実がまたしても出現した。食べてみたい。とりあえずこの葉っぱだけ食べてみて様子をみようと思う。特に味はないがちょっとでも特殊能力を手に入れることが出来れば勇気を出して全部食べたい。今ちょっと食べたが少し体が伸びたような気がするが気のせいであろうか。
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水への対処法を思いついた。もう全部飲んでしまえば良いと悟った。これなら水から攻撃されないと思い全部飲もうと思ったらうまく飲めない。それどころかすごいかかる。全然飲めないしすごいかかる。手に付けて飲もうとしてもすごいかかる。何をやってもすごいかかる。こいつは無敵なのかもしれない。
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何か背中の方で気配がするが構わず手を舐めていた。ふと舐めるのをやめて後ろをチラ見してみたら何か見えた。なんだあれ。何事も無かったかのようにまた手を舐めようかと思ったがやっぱり何か変だ。軽く思考停止。勇気を出して見てみたらすごいいっぱいいる。とりあえず噛んでみようと思う。
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兄がすごい撫でてくる。これは新手の攻撃か。僕を気持ちよくさせて乱れさせるという作戦に違いない。そしてその新手の作戦に見事にかかってしまう自分が不甲斐ない。途中少し耐えたが兄のスピードアップにはさすがの僕も我を忘れてしまった。どうしよう。完全に撫でのスパイラルにはまってしまった。
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ダラダラしていたら兄が小さいこいつを飛ばしてきた。突然の事にびっくりしたが完璧なるキャッチ。口も使ってキャッチ。完璧にキャッチしたと思いちょっと油断したら手を滑らせ落としてしまった。やってしまった。小さいこいつが下でひっくり返ってしまった。ピクリともしない。僕は今動揺している。
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これは僕がまだ小さい頃だ。この頃僕はまだ兄が危険な存在だと分かっておらず無防備に近づいている。しかし不思議だ。聞いてもらえれば分かるようにこの頃からすでに兄に文句を言っている。おそらく本能で分かっていたのだろう。ふと懐かしさに浸ってみる。
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先ほど僕は初めての体験をした。そして凄まじい衝撃を受けた。今まで僕が食べてきたごはんとは別格の美味しいごはんを兄からもらった。あまりの美味しさに止まらなくなってしまった。兄から直接もらうものだから最初は警戒していたが途中からもうどうでも良くなった。それほどまでに美味しかった。
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