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船外活動(EVA)を行う飛行士はEVクルー、船内に残って支援を行う飛行士はIVクルーと言います。
船外作業中に手順書を読むことはできないので、代わりに地上の専門官が作業の指示をします。この専門官はグランドIVと呼ばれ、多くの場合、星出飛行士のようにEVA経験のあるベテランが担当してくれます。
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今週は、船外活動に向けての準備が盛りだくさん。宇宙服や道具の用意もそうですが、宇宙ステーションの外で行う作業手順について、地上の担当官と打ち合わせで意識合わせをするのも、大切な準備です。
今回、地上からサポートしてくれるのは、自身がスペースウォーカーでもある星出飛行士です!
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#金井に質問
軌道上でも、この企画をすることになりました!
2月9日(金)~2月16日(金)までの間に、上記ハッシュタグをつけて質問をお寄せください。
リアルタイムでお答えはできませんが、2月17日以降に、少しずつ回答していきたいと思います。
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水再生装置は、NASAのものしかないので、ロシア側で回収された水分はタンクに集めておいて、クルーの作業によって水再生装置に移し変えます。
再生された水は、飲料水となるだけでなく、電気分解によってキャビン内の酸素を作り出すことにも使われます。
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アメリカのトイレは、配管が水再生装置につながっていて、自動で水が再生されます。
回収した水分を100%再利用できるわけではありませんが、生活用水をすべてロケットで打ち上げるコストを考えると、相当な経費の削減です。
今日飲んだコーヒーが、水再生により、明日のコーヒーとなるのです!
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顕微鏡をのぞいているのは、骨の細胞培養を行ったNASAの実験です。
毎週、順調に増えていく細胞を観察して写真を撮っていく作業は楽しいものでした。
骨折の治療や人工関節の手術で使えるような、医療用の骨の接着剤を開発するための研究です。近い将来、病院で使われるようになるかもしれません。
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宇宙ステーションは、高度400kmという低軌道を飛行しているので、目まぐるしく移り変わる地球の表情を見ていて飽きることがありません。
一方、地球低軌道を越えて有人宇宙探査をするとなると、陸地の沿岸から外海にでたときのように、遠くに光る星々を見続けることになるのでしょう。
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せっかくの皆既月食でしたが、宇宙ステーションからは観察できませんでした。
無念です。
周りを見渡すと、船内の窓は下面(地球側)にあるものばかり。天頂に向いているものはありません。
将来の宇宙探査のための宇宙船をデザインする際には、必ず全方位に窓をつけるべきと思った一日でした。
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月曜日の船外活動は延期になってしまいましたが、金曜日にはロシアの船外活動が予定されています。
宇宙ステーションに滞在しているロシア人宇宙飛行士が2人とも船外に出てしまうので、宇宙服への着替えの介助やハッチの気密チェックなどの支援業務は、わたしが担当します。
責任重大です!