繊細すぎる人は、他人から圧力を受けたときに、通常よりも強い身体反応が出る。 嫌なことに直面したときに、我慢をしてしまうことも多く、他人に気を使いながら、慎重に振舞おうとする。 人間関係が壊れてしまうことを恐れることの方を気にするために、自分の気持ちを犠牲にしてしまうことがある。
繊細すぎる人は、他者と接する際には、失敗を避けるために、シチュエーションを予測して自分の言動をできる限りコントロールしようとする傾向がある。 しかし、他者の言動が、自分の予測に反して思わぬ方向にいくと、臨機応変に対応しないといけないために、心身ともに過度の疲労を感じることになる。
過度の疲労状態にある人は、日々生きることで精一杯になり、あらゆる欲求が失せてしまうことがある。 恋愛や自分のしたいことや欲しいものなどを欲する気持ちがなくなり、なんのために生きているのかがわからない状態になる。
トラウマは単に心の傷といったものでなく、全身に疾病を及ぼす、複雑な病気です。 自律神経系の調整不全から、過覚醒や低覚醒、過敏さ、鈍感さ、心身症も酷く、疲労や痛みが蓄積されて、自己免疫力も相当ダウンする。 身体症状から始まり、対人関係に問題が現れ、性格や注意・集中など影響が出る。
過酷な環境でサバイバルする子は、早すぎる成長を遂げるため、子供の部分が成長することなく、大人と子供で断片化することがある。 日常生活を送る人格は、自分に大丈夫と言い聞かせて一生懸命に生きるが、自分の子どもの部分を恥ずかしい存在として隠して、自分自身に思いやりを持てないことが多い。
過酷な環境で生き延びた子どもは、一人で生きていく力を育てるため、早すぎる成長をしていく。 弱音を吐けず、甘えられず、完璧主義者で、自分を責めて、引っ込み思案で、周りの世話までしてしまう場合もある。 子どものパーツをどこかに置いて、子どもらしい感情を持たないまま成長していく。
複雑なトラウマがある人は、本来危険でないものにまで、脅威に感じて、凍りつきや過覚醒の反応が出てしまうため、社会の中で生活することが難しくなることがある。 人は脅かされるたびに、神経がいきりたち、感覚の過敏さが増すが、その限界を超えると、感覚が麻痺して、うつや解離症状が出てくる。
崩れ落ちるトラウマがある人は、ショックなことがあると、心臓がバクバクするとか、心臓が落ちるとか、心臓が抜き取られるような感覚に陥り、体がこわばり、戦慄が走る体験になる。 地に足がつかず、不安定な状態にありながらも、他人から見たら、何も起こってないように見えるため、理解されない。
最重度のトラウマがある人は、崩壊への不安を無意識のうちに持ち、体を緩めることを恐れ、固く凍りついた状態にロックされる。 肩は上がり、眉間に力が入り、喉はつまり、胸は締めつけられ、足はすくみ、足元が常に揺れ動くような不安定な状態にあり、ショックなことがあると、体は崩れ落ちる。
トラウマを抱えて繊細な人は、皆の輪に加わって一緒に楽しい時間を過ごしたいと願っているが、人と話すことに緊張し、何を話していいか分からず、辛い思いをするばかりなので、一人で時間を過ごすことになる。 言葉が喉に突っかかり、社交の場で楽しむことができないために生きることが辛いと感じる。
トラウマを経験した人は、現実をありのままに見ているのではなく、被害を受けた体や心を通して日常を把握している。 ちょっとした他人の言動にも、神経は繊細に反応して、筋肉や心臓、脳に影響が出て、深く傷ついたり落ち込んだり、激怒したりすることで痛みや疲労、生きづらさを抱える。
トラウマ症状の自己感の喪失やパニック、狂気などは、完璧な風景の前では立ち現れない。 また、作業していたり、動き回ったり、役割をこなしているときも現れない。 狂気は、立ち止まったときやじっとしているとき、役割を失ったとき、疲労が蓄積されたとき、外の刺激が強すぎるときなどに現れる。
発達早期からトラウマを経験している人は、警戒心が過剰になり、緊張状態が続くため、ネガティブな心理状態になりやすく、手足は冷える。 トラウマの回復には、過緊張状態に気づいて、警戒心を解く必要がある。 体がリラックスできると、手足は温かくなり、心理状態はポジティブに変化する。
複雑なトラウマがある人は、比較的安全な場所にいても、警戒心が過剰で、防衛的な姿勢を取り、心拍数が高いです。 交感神経を優位にして、アクセルを踏んだ状態でいるので、自分の体を理解して、その状態を修正していかないと、体調が悪くなり、人間関係もうまくいかず、生きづらくなることが多い。
複雑なトラウマを負っている子のなかには、権威のシステムや集団の同調圧力に神経が繊細に反応して、抵抗を示す場合が結構ある。 彼らは、学校や家庭、社会に疑問を抱き、それらに抗いながら、アウトサイダー( 社会常識の枠にはまらない)になったり、芸術家になったり、正義を貫いたりしていく。
重度のトラウマを負った人は、危険を感じる神経が繊細になりすぎて、過度な緊張と警戒で、慢性的な心身の疲労を抱えている場合が多い。 そのような人は、身体の症状や感情のあり方が急変することもあるため、事前に予定を立てて物事や仕事に取り組んだり、人に会ったりすることが難しいことがある。
家庭や学校などでいじめられてきた子どもは、他人に言われたりされたりしたことが心身に刻まれる経験をしている。 人は脅かされることが繰り返されると、体の中の塊が大きくなり、その塊に支配されて、身動きが取れずに、生きていく楽しさや夢や目標をもつ気力すら奪われてしまっていく。
重度のトラウマを経験した人は、その出来事が心身に塊となって刻まれており、考えや感じ方に影響を及ぼす。 些細なことも危険に感じて、心拍数の増加、喉や胸の圧迫、息苦しさ、めまい、思考停止、吃音など出る。 さらに、鬱、過緊張、パニック、不眠、胃腸障害など、人によって様々な症状が起こる。
トラウマが複雑にあり、凍りつく人は、吸う酸素量が少なく貧血気味で、出すエネルギーも、取り入れるエネルギーも最小限に抑えた生活です。 植物のように環境に依存して生き方になり、自分を取り巻く環境が劣悪でままならない場合は心身が枯れ始めます。 自分にあった環境に身を置くことが重要です。
家庭の中で居場所がない子は、いつも安心できず、その場しのぎをしながら過ごしている。 家族が笑ったり楽しんだりしていても、仲間に入れず遠くから見ているよう感覚で過ごす。 本当の自分は、家族に馴染めず、笑えない、何をしてても楽しいと思えない毎日で、いつも不安や場違いな気持ちを感じる。
複雑なトラウマを抱えている人は、外界の刺激に対して神経が繊細になる。 神経が繊細な人は、自意識過剰になるとナルシズムに陥る。 人一倍敏感になるとHSPに当てはまる。 原因不明の身体症状が続くと解離症状が出てくる。 フラッシュバックを繰り返すとPTSDになるなどトラウマ症状は多彩である。
毒親のもとに育った子どもは、わからなさや虚しさ、不条理な気持ちを長く抱えすぎて、それらが心身に染みついてしまう。 自分の人生を思ったようには生きれず、人生の方向性が変わってしまい、暗い影のように悲しみを背負って生きていく。
複雑なトラウマを持つ人は、子供の頃を振り返ると、アトピー、喘息、気管支炎、鼻炎、過敏性腸症候群、ムズムズ症候群、自家中毒など既に体の症状を持っていることが多い。 日常生活が辛く、体調が悪いなかで、人間関係に疲弊していき、何かに依存したり、自分を無くしたり、思考に囚われたりする。
複雑なトラウマを経験している人は、些細なことでも生命の危機や危険を感じてしまい、交感神経や背側迷走神経が過活動になっていることが多い。 トラウマからの回復には、安心・安全な環境作りから、長い時間をかけて自分で安心・安全な感覚を味わい、育てていけるようにする必要がある。
繊細すぎる人は、些細なことであっても、想定外のことが生じると、そのことが頭から離れなくなり、すぐに解決しないと落ち着かないことが多い。 通常とは異なる状態をそのままにしておくことに耐えられず、問題解決のために、頭で思考し、原因を分析し、そのことに囚われ、過緊張に陥りやすくなる。