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大学には「人間関係力で単位を取れている」学生が一定数いるのでそういう学生がオンライン授業で苦労していた。自分で調べないと誰も課題のテーマや締切や試験日を教えてくれない。コロナ以前は学食や部室でそういうコミュニケーションが行われていた。
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それよりなにより昔の奨学金は「教員などの免除職につけば返さなくてよかった」んですよ。それはほんとに大きかったよ。
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「自分が気持ち悪いと思うもの」への耐性がこんなにみんな低いとは思わなかった。世間が清潔になりすぎたのではないラジか。
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「社会に出ればもっと厳しい」というけど,自分の人生でもいちばん厳しかったのは中学生時代だったと思う。
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自分も中学生の時に教師に髪を切られた。自分は教育心理学の授業でよくこれを「教師は学校の外の世界では犯罪になることを生徒にしばしば行うことの例」として取り上げる。
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飲まないと死ぬ薬を飲んで生きている人にとって戦争やさまざまな災害、経済的混乱などはすべて「薬がなくなって死ぬ恐怖」につながる。
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きわめて安い値段で質の良いサービスを享受していることがめぐりめぐって自分自身の長時間労働や無給労働につながっているのだと思うラジね。
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大学の心理学科に人気があるのは「高校で習ってない教科だからまだ嫌いになっていない」というのがすごく大きいと思う。
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老害というのは本人の意識とは関係なく歳をとったらみんな老害になっちゃうからこそ残酷なのだと思う。歳をとって老害にならない方法は「引っ込む」こと以外ないラジよ。
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「いい夫いい妻にならないと許さない」「いい親にならないと許さない」「子どもをちゃんと育てないと許さない」と言われたら「じゃあ私はいいです」という人は増えるラジよね。
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大学入試では「学力」だけででなく面接で社会経験などを評価しろと言ったら親が裕福な子どもほど有利になるのは目に見えているラジよね。
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自動車学校で偶然一緒になった学生が、学科試験に落ちて泣いてる若者を見て「あの人たちぜんぜん勉強しないで落ちて泣いてるのおかしいですよ、なんで勉強しないんだろう」と不思議そうにしていたけど、世の中の半分くらいはそんな感じなのラジよね。
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ハードルをどんどん上げるとむしろ「まともな人」「賢い人」ほど結婚も子育てもしなくなるのが問題だ、という話なんですが。
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サザエさんの磯野家とかクレヨンしんちゃんの野原家とかが「裕福な家」だと言われるようになったものね。30年前には(実際には微妙ではあれ)それらが「庶民」という設定で疑問を持つ人は少なかった。
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「ベストヒットUSA」が毎週放送されていた頃の高校生や大学生の「みんなが洋楽を聴いている」という感じ,「若者の興味のトップにくるのが音楽,それも洋楽」という感じというのは今はもう想像もできないだろうと思う。
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部活に限らず町内会がまさにそうだけど「任意なんだから拒否できる」ということになると存続できなくなるものが世の中にたくさんあって,そろそろそういうものが「いまの形態ではもう存続できない」ということを直視する時が来ているのだと思う。
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普通の人間は投資などしなくても食い扶持を稼げるのが真っ当な世の中だと思うよ。
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いまの試験監督体制が「ずさん」だと言われたらもう「大学で共通テストの実施は不可能です,プロの監督者を養成して実施してください」としか言いようがないラジよねえ。
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これほんとにそうで、私立進学校に人権や差別の問題で講演に行っていい質問がバンバン出て盛り上がったから「今の若者の人権意識は高い」なんて言ってるのを見るとケッと思う。
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「ある人の自由は他の人の自由や権利や財産やときには生命を侵害することがある」のが「常態」だから、われわれは永久に「自由と自由のぶつかり合い」を調整していかなければならない、というのをどうしても認めたくない人は多いように感じる。
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しかしこれまで「学問として」さんざん社会や他人の営みを「相対化」してきた人たちが自分の態度についてはまったく相対化しようとしない、相対化できないことにはほんとに驚いた。
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ネットに記録が残るようになって発言の妥当性より一貫性のほうが重視された結果「もとはおかしかったのがまともになった人」より「ずっとおかしいままの人」のほうが信頼されるようになった。
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自分はSNSは「ラジオ」だと思ってますね。勝手に放送して届いたハガキから気に入ったのを読む。
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戦争体験者が減って戦争の怖さにリアリティがなくなるのと同様に大学紛争経験者が引退するにつれて「政治の怖さ」にリアリティがなくなってる感じはするラジね。
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昔は「組織」から派遣されて大学に入学してくる学生がいた。そういう学生は18歳よりも年上で、数年在学しながら自治会のない大学に自治会を作ったり、弱体化した自治会をテコ入れしたりしていた。そういう「仕事」の合間に興味のある授業を聴講して楽しんでいる人もいた。