276
んでも、審理も始まってない段階から真犯人かのように実名報道しまくった報道関係者に関しては、原告の息子さんが自殺した件への責任がガッチリとあると明言しますよ。
本当にああいう「重大事件だし」みたいなトバシの実名報道はもうやめましょうよ。重大な案件ほど慎重になるのが本来でしょうに。
277
なお、「『原審を破棄しないと著しく正義に反する』みたいのは差し戻し審の常套句だから特に意味ないっすよ」みたいのも見えたけど、差し戻し審ばっか見てない私からすると、
「差し戻し審ってのは、そんな強い表現が常套句になるようなシロモノなのね」
というのが正直な感想です。
278
死刑の判決文では「犯行は極めて身勝手かつ残忍であり、情状酌量の余地はない」みたいのもよく見るけど、ああいうのも「常套句であり言葉自体に特に意味はない」って言うのかな。
言えるとしてもあまり言いたくはないな。
279
にしても乳腺外科の先生の件、「被告がわいせつ行為を行ったかどうか」の反対側で「警察の科学捜査で重大な過失もしくは捏造があったかどうか」も問われてるはずなんだけど、こっちはあまり話題になりませんね。
個人的には「ある乳腺外科医のわいせつ疑い」なんかより遥かに重大だと思うんですが。
280
これ、もし「科学捜査の誤りor捏造」という形にならないと、無罪でも「本当はやったのに科捜研の不備で有罪にし損ねた」みたいな扱いになり兼ねないですよね。
そもそも、「科捜研は有罪ではなく真実を追う。無罪に繋がる証拠も隠さず、曖昧な結果を有罪に寄せない」って誰が保証するんだろう。
281
一応書いておくと、私は「医師としての常識」および「同僚証言を一般的病院のワークフローと照らした常識的判断」としては「こんなわいせつ事件ありえねえだろ」って考えていますが、件の唾液の「証拠」を受けて、今は「まず違うが、完全に否定までは出来ない」という考えです。
282
ただ、科捜研の「証拠」に看過できない穴が多かったのに被告側の精査要求を全部蹴り、一般の医学常識から乖離した検察側証人の説を採用し、譫妄で説明がつく被害者証言を鵜呑みにして高裁が有罪判決を出したことで、「とにかく有罪に寄せようとする刑事司法」への不信がすごいことになってるんですよ。
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なので、「もし科捜研の仕事が東京高裁レベルだったら、真っ白以外は全部真っ黒扱いして有罪に寄せるの、普通にやるでしょうなあ」と。
私もかっこいいドラマとか映画の科捜研イメージで生きていきたかったですよ、本当に。
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残念ながら癌治療は最新だろうとなんだろうと「思ったほど効かない患者さん」は必ずいますし、進行癌への治療は多くが「完治しないが生存期間が伸びる」というものなので、最新のPSMA治療を受けた方が前立腺癌で亡くなること自体は、残念ですが転帰としては一般的です。
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西郷輝彦さんが海外で受けていた「最新の前立腺癌治療」は、核医学治療の一種で「Lu-177 PSMA治療」といいます。前立腺癌の表面によく発現してる抗原(PSMA)に付く薬剤に、放射性核種のLu-177を乗せたやつを投与して、前立腺癌にβ線の集中砲火を浴びせる治療。原理は甲状腺癌の内照射とほぼ同じです。
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なお、物理的な切除以外の癌治療は、「あれは効くけどこれは効かない」みたいな個性が非常に強く、またある治療が効かなくなっても他の治療は普通に効いたりするので、有効な治療の選択肢は多ければ多いほど良くて、PSMA治療も進行前立腺癌への治療の1つとしていずれ日本でも認可されると思います。
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と、私自身は核医学治療から離れて15年くらい経つので、新しい治療であるPSMA治療に特に詳しいというわけではないんですが、西郷輝彦さんが変なのに騙されたと思ってる人がチラ見えしてしまったので、昔取った杵柄with付け焼き刃で「そういうのじゃないっすよ」って書いております。
288
PSMA治療は有効性のデータを積み上げてきてるきちんとした治療ですし、西郷さんは決して変なものに騙されたのではなく、「まだ日本では認可されていないが、標準治療の一歩先にあるもの」に可能性を見出して、現時点で可能なギリギリのところまで闘病されたということでご理解いただければと。
289
なんか「かつてスカートめくりは男子の青春の1ページだった」的な主張が見えたけど、「漫画等における扱いが軽かった」というのは事実として、リアルのスカートめくりが軽く扱われてた時期ってあったんです?私が過ごした30年前の田舎町でも、まず発生自体がほぼなく、類似の事案は重罪扱いでしたよ。
290
ここまで色々な情報が寄せられて、おおまかな傾向が見えてきました。正直、バラバラに寄せられた情報なのに大筋ではかなり合致しててビックリです。
以下、情報からの推定
(確定的事実ではないです)
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・1970年代〜80年代前半くらいまでは結構あったが、その後急速に減少
・1990年頃には既にアホらしいと見られていたが、漫画には(恐らく作者の世代的に)残ってた
・比較的近年でもやる異常者はいて、そいつが多くの被害者を生んでる(痴漢の構図)
・女子同士はわりと近年でもやる
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ということで、とりあえず私が思ってたよりもさらに前の世代になりますが、スカートめくりが「ヤンチャ」程度の扱いだった時期はあるようです。
あと、近年に関しては、「痴漢のように少数の異常者が多数の被害を生んでおり、社会的扱いはさておき被害は過去のものではない」という可能性も。
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あと、横行してた時期でも「悪いこと」として認識されてはいたように見受けられるんですが、いまだ多い万引きでも「万引きは青春の1ページ」というのはかなり特殊な意見だと思うので、スカートめくりが「青春の1ぺージ」たりえたかどうかは、今のところ答えが出ないですね。戦後間もなくとかの話?
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とりあえず、「妙に順調すぎる」&「一足飛びに商品化している」&「確認が難しい効果を主張している」ので、警戒しつつ様子見しています。「メーカー検証」でなく、ちゃんとした論文は出てるんだろうか。
AIM活性化物質入りフードが商品化 ネコの腎臓病予防に期待
jiji.com/jc/article?k=2…
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前も書いたけど、「医師や専門家が無名なトンデモを叩いても、却って無名な輩の名を広げてしまうので有害」論の欠点は、
「医者や専門家が批判しなけりゃそんなトンデモは拡散せず死んでいく」と無邪気に考えてること
ですよ。医者や専門家にそこまで拡散力があったら、今頃トンデモ論は絶滅してる。
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もちろん、「元々トンデモとの親和性が強すぎる人は、否定的文脈の中で初見しても食いついてしまう」というのは恐らく事実。でもそんなのは例外中の例外だし、そういう人は遅かれ早かれ接して食いつきますよ。だってあの手のトンデモって、そういう人を狙ってマーケティングしてるんだから。
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一方、そういうトンデモは、批判者の目に入る時点で「無名」と言っても数千〜数万単位のフォロワーを得てることが多いわけで、その中には「トンデモだと分からずに信じてる人」だって相当数いると思われるわけですよ。
そういう人は放っておいていいんです?
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「チェルノブイリで奇形の動植物が」は長年真実と信じられてきましたけど、2011年の原発事故で出た同じ言説は「それ帯化」「奇形発生率は上がってない」といった否定の声を受けて、最終的に「カルト的少数派による珍説」まで縮小したでしょう?
この2つの大きな違いは「否定的言説の有無」ですよ。
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やり方に関して個人がどう思っていようと自由ですけど、自分の信じる正しい方法があるなら、それに合致しない人たちに「かわいそう」とか嫌味を投げてないで、その信じるやり方で結果を出しててほしいところです。
まだ「勉強熱心な人たちにばかり情報が届く問題」は打破できてないでしょう?
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念のため付記しておきますが、「正しい医療・健康情報を優しく伝える」という情報伝達の手法は、極めて有効性が高いと考えていますし、それを否定する気は全くないです。むしろ全肯定に近い。
「正しい医療・健康情報を優しく伝えれば、正しくない情報への批判や否定は不要」と思っていないだけ。