301
興味深いことに能力が高いのに劣等意識もまた高いということがあります。どうしてあれほどに優れているのに卑屈になる必要があるのか。私は魅力を認められなかったが故に、能力の証明によって社会の興味を獲得しようとしたプロセスが影響しているのではないかと考えています。
302
我が国には「世間をお騒がせ罪」が存在します。このお騒がせ罪の背景には同調圧力の強さがあり、そこには三つの特徴があると思います。
・ルールではないマナーの範囲が広い
・マナーを統一しようとする力が強い
・マナーに基準がなく空気で決まる
多様性もイノベーションもこれが阻害しています。
303
この国には社会がないというのは柳田國男の言葉です。
自分の価値観を知ることで軸ができる→違う価値観とのふれあいが必要→違う価値観は空気で抑制される→自分の価値観がわからない→自分の意見がないので世間に合わせる
という順番だと理解しています。我が国が向き合わなければならないことです
304
私自身少しこだわりが強い子供だったので、こだわりが強い人を見るとなんとなく心の中のロジックがわかります。こだわりが強い人は自分を貫いて偉業を成し遂げる可能性がある一方で、妥協ができず他者とぶつかって孤立したり、こだわりすぎて何も成せないということもあります。
305
境目はこだわりの範囲ではないかと思います。中心と周辺の関係を理解し、中心だけに意識を向けられる人はうまく行っているのですが、周辺も含めてこだわってしまうとうまくいかない傾向にあります。全部にこだわると全部をコントロールしなければならなくなるので、本人が疲れますし周りも疲れます
306
こだわりたい人はアートや文章など自分一人で完結し切れる世界を好みます。または集団を介してでも本当に細部にわたってこだわり切る例もあるかと思いますが、それには尋常ではない体力と、支配されてでもいいと思うぐらい他者を惹きつけ切る魅力が必要になります。
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ごく稀な人を除きこだわる人にとって大事なのは、
・中心をかぎ分けてそこにだけ注意を向ける
・相手を絞り、その人の意見はきちんと聞く
・自分はいつか死ぬことを常に意識し、それは本当にこだわる価値があることなのかを問う
ではないかと思います。
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同調性が高い社会では、こだわる人の才能は潰されやすいです。こだわる人はとにかく自分がダメだと思わず、自分を変えないままにうまくやれる場所探しをすることが大事です。こだわってしまうと思っているかもしれませんが、多くの人はそこまでこだわりきれません。こだわりは集中で、集中は才能です
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10年以上前の選手の頃、有名になりたくてマネジメント事務所に所属していました。よく考えたのは、権威を感じたり、好きになったり、人気になったりするのは何が決めているのかということです。すごい人がすごいと認められればいいですが、必ずしもすごい人が認められるとも限らないと思っていました。
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私の理解ではある人の評価を決めるのは
①能力-何ができるか
②印象-どんな印象を与えるか
③来歴-どこからきたか
④推薦者-誰が承認しているか
⑤並び-誰と一緒か
⑥世間-世間はどう評価しているか
の六つだと思いました。上から順に揺らぎにくく確かだが獲得しがたいものです。
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強制されないということは、自分で自分を育ててくださいということでもあります。時代は独学です。
職場がホワイトすぎて辞めたい 若手、成長できず失望:日本経済新聞
nikkei.com/article/DGXZQO…
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いいぞー
給食の「黙食」やめます 千葉知事「子どもだけ過度な制限、非合理」:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASQDQ…
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私たちは小学校のレベルから、あるルールのもとで生活することを経験します。社会全体にもルールがありますからルールを覚えてその範囲で生きていくことは社会生活を営む上で大事なことです。一方で、ルールそのものが時代と合わなくなることもあり、それは変更していく必要があります。
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ルールを守ることは大事ですが、同時にルールを疑うこと、それが本当に必要か議論し変更することも同じぐらい重要です。後者がない社会ではひたすらにルールが増えいずれがんじがらめになり、窮屈になります。ルールを守ることそのものが目的になっていきます。
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いいぞー
不安解消の無料検査 「廃止を」千葉県の熊谷知事 | 2022/12/23 - チバテレ+プラス nordot.app/97898603235265…
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強制とは何でしょうか。最もわかりやすい例では力の強いものが弱いものに対し命令をすることを思い浮かべます。しかし、相手がそれを断れないことを知っていて、明示的ではない形で暗に行動を促すような方法もあります。後者の強制は実際のところより相手の自由を奪う可能性があると考えています。
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小学生の頃、平和の授業がよくありました。私は偏屈でしたので普通は「戦争は良くない」と書くところ「自分たちでいくら努力しても、戦争せざるを得ない状況に追い込まれることもあるのではないか」と答えました。そうすると先生はにっこりと笑いながらこう私を諭しました。
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「為末くんは優しい子だからわかるよね。戦争をするとたくさん人が傷ついて悲しい思いをするの。そんなことになったら悲しいよね」と言われました。暗に行われる強制はこのような優しさや思いやりの形で現れます。そしてこの強制の特徴は「あくまで相手の意思を尊重している形」をとるところです
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「俺の命令だ、やれ」は強権的です。しかし相手の内心の自由には踏み込みません。このやろういつかやってやるという反抗心をもつ自由があります。しかし、「あなたの自由にしていいんだよ」と言いながら行う強制は相手が自分の意思で選ぶ形を取るために、自分の意思で行うという履歴が残ります
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このような強制を行っている時、それに無自覚な人は全く罪の意識がありません。むしろ相手には自由を与え、相手が自らそれを選んでいると本当に思っています。そしてこの形の強制を無意識に行う人は、無意識にそのような環境で育ってきたという背景があることが
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私と同世代の方、またお子さんをお持ちの方は読んだ方が良いです。私はこの世代間による不公平さが日本型分断の火種だと考えています。
過去最高の税収68兆円より社会保険料が多い理由(中嶋 よしふみ) agora-web.jp/archives/22122…
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高齢化社会ではあの頃を思い出す「思い出ビジネス」が盛んになります。
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ここ20年、団塊の世代、団塊ジュニアの世代で人気になったコンテンツや人が繰り返し登場しているように思います。高齢化社会とは未来を見るより過去を振り返る方が喜びが大きい社会なのではないかと思うようになりました。
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孤独は健康に良くないと言われていましたが、思考も蝕むのではないでしょうか。孤独でいることで情報の多様性が失われ、思考を修正する機会が減り、考えに固執しやすくなるように思います。観察するに、それはあらゆる層で起き、つまり社会を動かす力を持ったリーダーですら孤独に影響されると思います
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日本の国民負担率(税+社会保険料)はすでに44.3%になっており、国債の潜在的な国民負担を含めると、国民所得(GDPとは異なる)の56.5%になる。 agora-web.jp/archives/23010…