東京では、今は方針転換して検査ガンガンやるフェーズ。実際検査は増えてる。が、足りない。間に合うか。
今朝は、神戸大の医学生に、布マスクには飛沫感染を防御する理論的な、帰納法的な役割が皆無なのに米国CDCが推奨に言及したのはなぜか、という質問をしました。医学部レベルの、なかなかいい命題だと思いました。
学校休校については後にコメントしますが日本は前例ないことするのが苦手なのに(がゆえに)一度経験してしまうと「前にもやったから」とズルズル休校延長してしまいがち。休校やめる条件はきちんと決めといたほうがいいですよ。雰囲気とか空気とか「みんなが納得するまで」みたいな理由は駄目だよ。
ディカプリオ12・6億円支援 失業者らに食料を(日刊スポーツ) - Yahoo!ニュース 男前ー headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200406-…
プレプリントですがやっと出ました。日本の小中高学校閉鎖はCOVID減少に寄与した結果を出さず、という解析。結果の解釈は結構難しいので注意御覧ください。Was School Closure Effective in Mitigating Coronavirus Disease 2019 (COVID-19)? Time Series Analysis preprints.org/manuscript/202…
ロックダウン環境下では学校も休みになりますが、小中高というリスクの小さいグループだけ休んでも意味は小さい、という解釈です。
政府、首相、厚労省、専門家会議、専門家有志の会?、クラスターなんとかと、さらに感染研?など意思決定ボディのクラスタ化が著しくて、どこまでが科学の議論で、どこまでが本音で、どこからが行間読めよ的ネタで、どこまでは一致団結で、どこからが面従腹背なのかも分からない。
相当遅かったが、よかったです。  都内の軽症者、中央区のホテルで受け入れへ 約100人:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASN46… #新型コロナウイルス
医療体制を作る時間稼ぎ、というのが本来の「水際作戦」その他の目的だったはずが、「日本うまくやってる」神話にすがった結果、せっかくあったはずの時間を有効に使っていなかった、かつ方針転換もさらに遅れ、、、 headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?…
昨夜の安倍首相のスピーチはとても良いものでした(その後の質疑応答は聞いてません)。スピーチやリスコミのプロとかなり練り上げて原稿を作ったものだと思います。あらゆる方面に配慮の利いた、とてもよいものでした。
これは党派性のもたらすもので、現政権や官僚がやることは全部否定、あるいは肯定、という論理のもとではそうなるのです。が、世界中見渡してみても100%成功しているところも、100%ヘマばかりの国もありません。未曾有の危機の中でどこの国も苦労しながらやりくりしているのです。
昨日もそのスピーチはよかったとツイートしたのですが、そのことが多くの人を怒らせたりがっかりさせたようです。なぜ、怒ったりがっかりするのか理由は分かっています。逆に、ぼくが現行の政治家や官僚の行為を批判するとやはり別の人が怒ります。その理由も分かっています。
苦労してやりくりしてるんだから、文句を言うな、という見解にもぼくは同意しません。「一致団結」はある種の大事な価値ですが、「自分と意見や価値観が合わないやつは排除する」という形で「団結」を形成するのは単なる全体主義者です。
全体主義は右翼にも左翼にも発生しますが、多様性を否定して分断を煽って形成する「団結」ほど気持ち悪いものはありません。それは「団結」の名を語る単なるアンチヒューマニズムです。断固として、こういう悪しき同調圧力とは戦わねばなりません。
正しい「団結」のあり方は他者の存在を全面的に認める形での団結です。つまりは、異論の存在を許す団結です。「意見」の違いを認めても、「人」として否定しない態度です。
安倍首相のポリシーに賛成の人も反対の人も安倍氏という人の存在そのものを否定する形で批判したり、その存在そのものを絶対化する形で絶賛してはいけません。
そういう、一見、善意のようにみえる全体主義や支配主義とは断固として戦わねばなりません。不寛容にだけは不寛容に。その他のことにはすべて寛容に、が真なる「団結」をもたらします。
「批判する」ことは、真なる意味で相手の存在を、存在して良いことを認めるという意味なのです。「批判」が存在否定を意味したり、ほのめかしたりする社会は実は「団結」や「協力」を要請しているようで、単に「支配」しているだけなのです。
が、「お前はどちらの側の人間だ」と問うのはご遠慮願いたく存じます。ぼくはどちらの側にも属さないジェネシャリストたることを願っているのですから。
実は昨夜の記者会見は日本感染症対策史上歴史に残る瞬間でした。史上初めて「8割の移動を減らし、2週間で患者を減らす」というアウトカムに言及したのです。
これまでの日本の感染症政策はすべて「手続き主義」でした。エイズ対策の仕組みはあります患者は増えてるけど。梅毒報告の仕組みはあります患者は増えてるけど。レバ刺し禁止しましたEHEC感染減ってないけど。アウトカムは関係ない、仕組みを作ったからそれで終了、だったのです。もちろんPDCAもない。
Evidence based policy makingはEBM同様必須項目だったのですが、日本の感染症行政は「結果」には無関心だった。もちろん、子宮頸がんにも無関心。HPVワクチンは定期接種だし。新型コロナについても「水際」「ピークをずらして抑える」「クルーズの感染対策はしっかりしてた」と観念的で空虚な言葉だけ
これが初めて数字を伴う形、時期を伴う形でアウトカムが示された。歴史的金字塔と言っても過言ではありません。願わくば望む結果が得られんことを。また万が一結果が得られなくてもそれはそれで大きな前進です。うまくいかない事例と真正面から向き合ってこそ「ベターなプランB」は生まれうるのだから
具体的アウトカムを目標にかかげるということは、「失敗する可能性」を直視するということ。これまでの感染症行政はアウトカムゼロが故に「失敗は絶対しない」という官僚ロジック、いや官僚マジックで貫いていました。これが歴史の転換点になるか。はたまた唯一の例外になるか。注目です。