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「彼氏が出来た」「好きな人が出来た」と報告したときのリアクション。そこに本質が見える。第1声に「何をしてる人なの?」と聞いてくる人はマウント取りたがり。少なくとも私とは価値観が合わない。昔からそう思っていた。
芸人だから好きになったんじゃない。好きになった相手が芸人だっただけ。
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あれは12年前。我が家に天使がやってきた。華奢なスタイルに美しい黒髪。弾ける笑顔で「よろしくお願いします!」と挨拶してくれて全員メロメロ。スプーンが足りず離乳食用の物しかないと困っていると「私それ使いたいです♡」と受け取ってくれた。自宅ロケに訪れたその天使の名は『石原さとみ』さん。
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漫画家になる夢がある長女。「それなら勉強する意味ないじゃん」と言うので「じゃああなたが大好きなONE PIECEや鬼滅の刃は絵の練習だけしていた人が書ける様なストーリーだと思う?」と返したら納得してくれた。勉強することは選択肢を広げること。人間としての幅を広げること。辛いけど頑張ろうね。
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「ピカピカにしたの気付かへん?」オフロを磨いてくれていた夫が不思議そうに聞いてきた。「家事は誰からも褒められないし気付かれないものだよ」と口から出かかる。だめだめ。グッと飲み込み笑顔でこう返す。「わぁキレイ!ありがとう♡」やって当然なんて態度は✕。お互いに感謝が1番いいもんね。
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安田大サーカスのイベントを彼女として初めて観にいった日。今も忘れない。1時間前に着いたらすでに満員。鳥肌が立った。「すごい数だよ!」声をうわずらせ母に電話。人を楽しませる仕事って素敵だなぁ。感動で目を潤ませていた私に、団長の衝撃の一言がステージから響き渡る。「彼女募集中でーす!」
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激しい雨が降っていた日。家族で車に乗っていたら目の前で事故が起きた。バイクの男性が倒れている。車を停めて駆け寄る団長。警察や救急車が到着するまで、傘もささず交通整理をし続けた。とっさに判断して行動にうつす姿。普段パパに「ウザい」「キモい」ばかりの娘たちもただまっすぐ見つめていた。
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「洗濯物がたまってるなぁ」と夫。「ちゃんとやれよ」と続くかなと思って怒られる覚悟。でも続いた言葉は「もっと大きい洗濯機にするしかないかー」だった。私の辞書にはなかった発想にホッとさせられる。
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「クロちゃんって本当にあんな人なの?」団長と結婚して1番よく聞かれる。少なくとも私がお会いする時はあのまま。「さっちゃーん♡かわいい子紹介して♡」が挨拶代わり。カメラが回っていなくてもサービス精神の塊。冒頭の質問を20年過ごしている団長にしてみた。「俺もいまだに分からへん」だって。
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娘から「くさい」「キモい」言われ放題のパパさんへ。好かれる秘策がある。それは甘やかすことでも威厳を見せることでもない。1番効果的なのは“ママを大切にすること”。子供は夫婦の空気を思っている以上に見ています。ママをいつも笑顔でいさせてあげて。それだけでヒーローになれるから。ね、団長。
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タクシーの運転手さんが嬉しそうに話してくれた。「この辺にお笑い芸人が住んでるの知ってる?ほら、名前なんていったっけな。クロちゃんの仲間のあの人!」運転手さん、簡単に個人情報を教えちゃダメだぞ。話題にするならせめて名前は覚えてあげて。
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「若いって素晴らしい」と思うけど戻りたくはない。10代の私は見える世界が狭くて、その中でもがいて、背伸びして疲れたり小さな事で傷付いたり誰かと比べたり。自分らしさを見つける余裕もなかった。40代のいま心も体もまぁるくなった私、嫌いじゃないよ。アイコンは本日限定で高校の卒アル写真です。
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正直にいうと団長は家事をほとんどしない。育児も充分やっているとは言えない。新婚の頃はもう少しやってよーと思っていたけど、今はちがう。やらなくていい。その代わり文句は言わせない。←ここ重要。そんな関係が心地よいのです。夫婦の数だけ夫婦の形はある。「〜するべき」をお互い捨ててみよう。
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ひとの悪口を言うのが良くないことなのはもちろん分かる。でも「◯◯ちゃんがあなたのこと悪く言っていたよ」と伝えてくる人もなかなかだと思う。
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おひとりさまで食事していてもしっかり手を合わせ「いただきます」と言う人を見かけると、日々の当たり前に感謝が出来る素敵な人なんだなと思う。そういう人は帰り際、店員さんに「ごちそうさまでした」と声をかけている。品性や人柄はふとした言動から垣間見える。張りぼての優しさよりも大切なこと。
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20歳くらいの頃に、あるミスコンテストに出場した。予選落ちして帰ろうとしていたら東スポの記者さんに声をかけられた。「僕の中ではあなたがグランプリでしたよ」と。そして翌日の紙面に実際のグランプリの方より大きく私の写真を載せてくれた。そこから10年以上たち、仕事場でその記者さんと再会。→
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バスに乗って発車を待っていた時の事。閉まりかけたドアに男性が杖を挟んできた。「もう1人来るからちょっと待ってよ」と。運転手さんが「発車時刻なのですみません」と丁寧に返しても「すぐ来るから」と杖をどかさない。声を荒げる男性に誰も注意できない中、それを見ていた小さい子がこう言った。→
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「ねぇママ、杖ってああいうふうに使うものなの?」男性は我に返ったような表情になり、バツが悪そうに杖をひいて立ち去る。純粋な一言に救われた。子どもたちの汚れのない瞳はいつも大人たちを見ている。カッコいい背中、真っ直ぐな背中を見せていたい。あんな風になりたい!と思われる大人でいよう。
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補足ですが、バスは1時間に1本しかないような場所ではなく、5〜10分間隔で次のバスが来ます。男性は第一声から怒鳴っていたし、お連れの方はまだ姿さえ見えていなかったです。ツイートだけでは伝えきれませんが、運転手さんも少しは待った上で次のバスも来てしまうため真摯に対応されていました。
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知ってた?『ちっちゃいことは気にするな、それワカチコワカチコー!』ゆってぃさんのこのフレーズ。実は“ワカ(若さ)チ(力)コ(根性)”という意味なんだって。それを知ってから娘たちとおまじないの様に歌って踊っている。不思議と元気になるんだよ。クヨクヨしても仕方ない!ワカチコで今日も前向きに。
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小さい頃、母からよく指摘された。食事中「お茶」と言う私に「お茶がなぁに?私はお茶って名前じゃないよ」と。「お茶をください」慌てて言い直す。正直面倒くさかった。時は経ち。母と同じセリフを今度は私が娘に言っている事に気が付いた。ウザいだろうけど伝え続ける。いつか分かる時がくるから。
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幸せな人というのは『環境や条件に恵まれた人』ではなく『幸せを見つけるのが上手な人』なんだよね、結局。
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ドーナツ屋さんに買いに行くと残り4つ。自分が買いたい数もちょうど4つ。でも自分の後ろに1人並んでいる。そんなシチュエーションのとき、あなたなら何個買いますか??
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小さい頃から人の顔色を伺って生きてきたから“相手が求めている正解”を出すのは得意だと思う。でもそうしている内に自分の本音が分からなくなった。欲しかったものをいらないフリして譲ったり。失礼なことを言われてもヘラヘラしたり。気が付けばもう41歳。そろそろ自分自身を大切にしてあげたいのよ。
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ファミレスで後ろの席の男女がケンカ。ヒートアップした女性が男性に向かってジュースをぶちまけた。勢いよく飛び散って娘のスニーカーが濡れてしまった。男性が「巻き込んですみません。濡れてませんか?」と声をかけてくれたけど「大丈夫です」と答えた私。母として毅然とした態度でいたかったのに、
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大きな声や争いが苦手な私は恐怖心が勝ってしまった。「大丈夫じゃないよ。スニーカー汚れたよ?」とヒソヒソ言ってきた娘の目に、その姿はどう映っていたかな。「万人にいい人でいることで大切な人を守れないなら意味がない」団長から昔言われたセリフが頭をよぎる。もっと強くなりたい。いや、なる!