「……!……ゴボーッ!」サツバツナイトは吐血し、膝から崩れた。胸の穴は無惨に焦げながら、溶接じみて塞がれていた。ダメ押しとばかり、ニンジャスレイヤーはサツバツナイトの肩を掴み、呼吸を深めた。「……フウーッ……!」体内に残存していたサツバツナイトのチャドーが還元されてゆく。 44
全てのチャドーを吐き出し切ると、ニンジャスレイヤーはよろめき、呻いた。アブストラクト・オリガミのショックに続いて、チャドーへの拒否反応じみた衝撃の余波に、彼はしばし耐えた。霞む視界で、彼はサツバツナイトを見た。「後は……やれ!」「……ス……スウーッ……ハ、アーッ……」 45
絶え絶えの呼吸を継続するサツバツナイトを、ニンジャスレイヤーは注視した。彼はナンシーに伝えられた事を反芻し、サツバツナイトの額の呪いを観察した。邪悪な琥珀は彼の生命力同様、その力を失っている。彼は一瞬の思考を巡らせた。やれば、かりそめの処置を台無しにする事になってしまうか? 46
「スウーッ……。ハアーッ……。……」フジキドはチャドー呼吸を継続しながら、マスラダを見た。そして、決断的に頷いた。ついさっきマスラダがしたように。マスラダは右手を閃かせた。「イヤーッ!」「……スウーッ……!」フジキドは深く息を吸い、耐えた。マスラダは摘出した琥珀を握り潰した。 47
「……」そしてマスラダはフジキドの前に、崩れるように座り込み、アグラした。「スウーッ……。ハアーッ……」フジキドはチャドー呼吸を継続した。肌には血の気がなく、額からは血が流れ、断続的な震えが続いていた。「……奴も……まだ生きているか」マスラダは寝ブッダの肩のザナドゥを見た。 48
DDOOOOM……。くぐもった鳴動を感じる。オリガミの力は結ばれ、保たれている。だがマスラダにも当面、力はなかった。休息が要る。1分。30秒でも。「とにかく、疲れた」マスラダは呟いた。憔悴しきった二人は、無言で視線をかわした。マスラダは満身創痍の状況に妙なおかしみを覚え、鼻を鳴らした。 49
【テンペスト・オブ・メイヘム】 終わり。 次エピソードに続く。
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明智光秀はニンジャ。 Akechi Mitsuhide is a ninja. #ninja_fact
織田信長もニンジャ。 Oda Nobunaga is also a ninja. #ninja_fact
二人は燃え盛る本能寺でカラテで戦い、姿を消しました。 The two ninjas’ karate clashed in the burning Honnoji Temple and they disappeared. #ninja_fact
明智光秀は四本腕のニンジャとなり、ドラゴンの背にまたがって、現在のカナダ領に帰還しました。 Akechi Mitsuhide became a four-armed ninja, riding on the back of a dragon and returning to Canadian territory. #ninja_fact
◆親愛なる読者の皆さんへ:先週連載が完了したニンジャスレイヤーAoM最新エピソード【テンペスト・オブ・メイヘム】にて、6年前の予告シーンへとたどり着くことができました。これもいつも実況やRTスシやnote購読などで応援してくれているニンジャヘッズの皆さんのおかげです。深く感謝いたします🍣◆
🍣われわれはシーズン4の最終エピに向けて準備を進めていますが、これはかなりのボリュームが見込まれ、連載開始までいつもより長めの準備期間をいただく予定です。 また我々はこれを実際良い空白期間ととらえ、初ニンジャ読書の方でも楽しめる実況向けの再放送エピをチョイスしました!それは……🍣
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【このアカウントは】 ・「ニンジャスレイヤー」のエピソードをTwitterで連載しています ・今日は過去の読み切り名作エピソードを再放送します ・末尾に数字が振られている。その数字順に読んでいく ・数分ごとにツイートが飛んでくるがそういうわけでバグではない ・#ニンジャスレイヤー で実況
【今回の話は】 ・2030年代の「ネオサイタマ」が舞台です ・ジャンルは「サイバーパンク・ニンジャアクション小説」 ・常人にある日突然ニンジャソウルが憑依してニンジャになる世界観です ・サイバーパンクなので肉体を半機械化している奴も多い ・ニンジャのほうが強い ・治安は終わっている
【マグロ・サンダーボルト】#1
重金属酸性雨に濡れる灰色の電脳メガロシティ、ネオサイタマ。そこには、無数のスリリングな犯罪が息づく。誰もが違法行為と無縁ではいられない。郊外との境界線、パンキチ・ディストリクトの一角……このビルの地階にある雑然とした「トラタ・ハリマナカの運動機器とビデオの店」も例外ではない。 1
アベは見通しの悪い店内を歩きながらふと将来を考えた。いずれは自分も、そのようなミッションを任されるだろう。危険だが、ソンケイを獲得するためだ。ソンケイは非常に難しい概念だ。目に見えない秘密のゲームスコアめいたものであり、テクノ・タントラ業者たちのカルマポイント制にも似ている。 6
すなわち、殺人ミッション等をこなし、ソンケイをたくさん獲得することで、クラン内の地位が上がる。すると、より偉大なドスダガーやサカズキを授かる事ができる。またソンケイをたくさん積んだグレーターヤクザは、内側からオーラめいた威厳を放つとさえいわれる。「まあ、俺もいつかは、な……」 7