1351
「飛ばすぞ」の脅し文句で官僚を抑え込んできたが、ウイルスにその手は通じない。中軽症者を病院から自宅に「飛ばそう」として自民党にも撤回を求められた。あげくに広島での平和式典で原稿を読み「飛ばす」始末。この国の首相は居丈高に権力をふるうばかりで内側に自分の言葉をもっていない。
1352
ノリでくっついていたというけど、形容詞を一つ読み飛ばしたというようなレベルではない。前後の文脈が明らかにつながらない文章を、よくも平気で読み上げたものだ、と変に感心する。あれ、意味がつながらないな、と即座に気づきそうなものだが。意味も考えずに、文章をただ音声に変換していたか。
1353
読み飛ばし。のりで貼った事務方が悪い。
開会式不起立。アナウンスしない組織委が悪い。
感染急拡大。感染力の強いウイルスが悪い。
入院制限。厚労大臣の説明が悪い。
私? 私は何も悪くない。菅。
1354
「私は戦後生まれのものですから、歴史を持ちだされたら困ります」
官房長官時代の2015年、菅氏は沖縄でそう語った。こういう人が首相を、その前に国会議員をやってはいけない。この人にとっては広島も長崎も「持ちだされ」ては困る「歴史」でしかないのだろう。
1355
記者「感染拡大を招いたこれまでの総括や反省がなければ、国民に政治の声は届かないと思う。これまでの取り組みとその結果を、どのように自己評価しているか」
首相「私自身、自己評価することは僭越だと思う」
菅首相は「責任」や「反省」について問われると顔色が変わる。まともに答えることはない。
1356
「五輪が始まれば雰囲気が変わる」と楽観的にみていた政治家たちは今、五輪後の内閣支持率低下と感染急拡大の惨状に何を思う。「感動」が何もかも解決してくれるはずだったのに、なんで……とでも。
1357
コロナの緊急事態に加えて大雨による緊急事態。
首相の姿がみえない。
1358
特攻隊員が沖縄への出撃前につくった川柳――
生きるのは良いものと気が付く三日前
ジャズ恋し早く平和が来れば良い
特攻へ新聞記者の美辞麗句
特攻隊神よ神よとおだてられ
勝敗はわれらの知つた事でなし
父母恋し彼女恋しと雲に告げ
海軍飛行予備学生の手記『雲ながるる果てに』(白鴎遺族会編)から。
1359
1993年の細川首相以降、歴代首相は、8月15日の全国戦没者追悼式で、アジアの戦争犠牲者を追む言葉や反省を述べてきた。これを安倍首相が2013年に取りやめ、菅首相も触れなかった。
一方、天皇の「おことば」に「深い反省」という文言が加えられたのは2015年。改元後も毎年、継承されてきた。
1360
「菅義偉首相が自民党総裁選で再選され、首相を続けてほしいとの回答は27.5%。続けてほしくないは65.1%に上った」共同通信。
そもそもこの人は何がしたくて国会議員になり、首相にまでなったのか、そこがさっぱりわからない。電話料金の値下げ? カジノの設置? 公文書の隠蔽?
1361
「『責任は私にある』と言うのはいいんですが、『私が責任をとる』と言っちゃいけません。おわかりでしょうけど、念のため……」
前任者からそんなアドバイスでも受けたのだろうか、菅首相。
1362
菅首相では総選挙の勝利は難しい。別の「顔」にすげかえたい。しかし、本人はやる気満々。続投に意欲をもやす。さて、どうするか……。
自民党の人々はそんなことで頭がいっぱい、コロナの感染爆発をどうするかまで頭が回らないらしい。病院で診てもらう前に亡くなる人が相次いでいるというのに。
1363
〈菅さんは…「(五輪に)挑戦するのが政府の役割」と語ったそうですが、東条英機が「人間一度は清水の舞台から飛び降りることも必要だ」みたいなことを言って対米開戦に突っ込んでいった、そのレベルからいまだに脱せていない。日本の統治システムの宿痾だと私も思います〉杉田敦法政大教授、朝日新聞
1364
「(会見で)記者団の質問に正面から答えなかった場面が散見される」という朝日新聞の指摘に、首相が書面で答えた。「私なりの言葉で、すでにそれぞれお答えしている」
大根はあるかと聞かれて人参は売り切れたと答える。それじゃわからん。いえ「私なりの言葉で答えました」……そんな感じですね、首相
1365
入管の闇を明るみに出そうと、亡くなったスリランカ女性ウイシュマさんの遺族らが行政文書の公開を求めたら、黒く塗られた文書が多数出てきた。「これがその闇でございます」とばかりに。
人権の擁護、啓発を担当する法務省が人権を侵害し、記録を隠蔽する。この国の政府はどこまで堕ちていくのか。
1366
ウイシュマさんの映像は全面開示を拒否。学術会議会員への任命拒否理由を書いた文書も開示拒否。開示したら不当な権力行使がばれてしまう、だから開示できないのだろうと誰しも思う。
それとも、開示請求があったその日に、またしてもシュレッダーにかけたか。
1367
横浜市長選について菅首相「大変残念な結果だが、そこは謙虚に受け止めたい」時事通信。
菅、麻生、二階、安倍……。「謙虚」という言葉から、ほど遠い政治家ばかり。彼らはみな「謙虚に受け止めたい」という決まり文句を傲然と言い放つ。
1368
何十カ所もの病院に断られたあげく、高熱にうなされながら亡くなっていった人たちとその遺族。その無念を首相はどう受け止めているのか。せめていちど自分の言葉で語ってはどうか。自分で原稿を書いて、読み飛ばしたらもとに戻って読み直す。命は一人に一つ。命と健康を守る責任者なら、せめて。
1369
二階氏が菅氏を支持するのは、自分が自民党幹事長として権力をふるい続けるためには、菅氏が総裁である必要があるからだ。ほかの人が総裁になったら幹事長を下ろされる。すべて自分の利益のためであって、菅氏の政治姿勢を評価してのことではない。その結果、衆院選で負けたら、その時はその時さ、と。
1370
首相就任早々、「国民のために働く」と言うから、何を当たり前のことを言っているのか、前任者への当てこすりか、と思っていたが……。国民のために働いてくれよ、菅政権。感染爆発をどうするんだ、臨時国会を召集しないのか。
1371
「いま国民は疫病で命が危うく、自国の『棒読み政治家』を哀しみはじめた。当然だ。棒で読まれる官僚の作文には、心がない。国の復興は経済からではない。きちんとした教養と言葉からだ。中身のない人材を要職にならべても、政治や経済は活きない。命も守れない」磯田道史氏、毎日新聞書評欄。
1372
「国民の命と健康を守ることが五輪開催の前提条件」と言ったことを首相は覚えているだろうか。政治に努力賞はない。政治責任は結果責任ですぞ。
1373
岸田氏が二階おろしで支持を集めそうだとみるや、横から手を出して二階氏をおろす。まさに仁義なき戦い。権力者というのは、自分の権力をどう維持するか、そこしか頭にないんだなあ。病院で診てもらえないまま相次いで人が亡くなり、ワクチンを希望する人が長い行列をつくっているというのに。
1374
「臨時国会9月上旬見送り 政府・与党」と読売新聞。衆参いずれかの4分の1以上の要求で内閣は臨時国会の召集を「決定しなければならない」と憲法(53条)は定める。つまり、召集は憲法上の義務であり、「見送る」自由は政府にない。記事には「憲法」の「け」の字もない。ひどいなあ、読売。
1375
岸田氏が二階はずしに言及したと聞いて、二階氏は「失敬だ!」と不快感をあらわにした。ところが、菅氏が幹事長交代を告げたら「遠慮せずに人事をやってもらいたい」と答えたという。この違いは何なのか。
二階氏は菅氏に弱みでも握られているのか、と勘繰りたくなる。