AkoTakahashi(@Ako_Takahashi)さんの人気ツイート(古い順)

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ミュージカルは突然歌うから嫌いとか、日本人にこの作品は無理とか、英語で慣れてるから日本語は違和感とか、ビリーに限らず翻訳ミュージカルについてはネガティブな声も絶えないけど、そういうのを見聞きするたびに思うの。全部楽しめばいいのに、もったいない!って。
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実は昨春の最初の訳詞打合せの時、演出のサイモンから「electricity」は「電気」という言葉で訳詞して欲しいと言われました。○○○な意味の言葉にして欲しいと言われることはよくありますが、言葉を限定されたのは訳詞家人生で初めてだし、ビリーの全歌詞の中でも言葉指定はここだけでした
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サイモンが言った理由は以下です。 「electricity」という歌詞の裏には「石炭」がある。加えて「石炭と電気」で「過去と未来(時代変遷)」もあらわしているから、と。 これを昨夜、リー・ホールさんに聞いたところ、本当にそうだった!(サイモンを信用してなかったわけじゃなく(続
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正直、私は最初、「電気」にするのは抵抗があったんです。でも帰宅して「石炭」を念頭に置きながらライブ版dvdを見直してみたら・・・あのナンバーの見え方がガラリと変わりました。それまではビリーのシーンだと思ってたけど、あれは父さんや炭鉱夫たちやあの町の人々全員のシーンでもあったのだと
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つまり・・・「石炭」は発電の材料でもあったわけで、たくさんの「電気」を生み出し、一つの時代を築いてきた。炭鉱夫たちは英雄だった。でも時代は変わり、彼らは〝過去〟の〝恐竜〟になろうとしてる。そんな中、その「石炭」の町に育ったビリーはダンスと出会った。
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グランマやマイケルの言葉、ウィルキンソン先生のレッスン、父の決意、兄の葛藤、ママの手紙、そして炭鉱夫たちの最後の応援。すべてがビリーをあのオーディション会場に運んだ。そしてあのダンス。あの時、ビリーが身体中に感じてる電気は、「石炭」が生んだ「電気」みたいだな、と。
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でもビリーがもっと輝くためには石炭とは別のエネルギー源が必要で、だから旅立たなきゃいけない。ウィルキンソン先生の最後のセリフもまさに真理。でもあの輝きが消えるわけじゃない。ビリーは未来へ羽ばたき、炭鉱夫たちは誇りを持って、時代の舞台から降りていく。
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先日またビリーエリオットを見て、いろいろ思い出したので、また訳詞の裏話を。Electricityと共に、本国のレクチャーにより、自分の解釈が大きく変わったのがThe letterでした。画像にて。ネタバレしかありません。ご注意を。 リピする方は是非以下の視点でも観てみてください。
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ビリーエリオット、大千穐楽! ここまでの何が欠けても、この日は来なかったのですね・・。 素晴らしい舞台になりますように!   今日書かないと、もう書けないので「The Letter」の「love you forever」が「いつまでも」になるまでの訳詞裏話を。
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演劇通訳ってご存知でしょうか?ストプレでもミュージカルでも海外からスタッフが来日する際、稽古場にずっと帯同し、通訳する方々です。私が尊敬する方に鈴木なおさんという方がいて、今まで様々な作品でご一緒して、ずっと凄いと思ってきました。そんななおさんの仕事を紹介する記事が・・・
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メリーポピンズは訳詞もオーディションで、4曲訳詞して本国に送って審査…決まったのが稽古開始の2か月前で、そこから超特急で訳詞作業。決定時の注文もほぼ韻のことしかなかったけど、昨夜、追加楽曲を作ったジョージ&アンソニーにも、日本語の韻について聞かれました。
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訳詞して気づいたこと。ミュージカルの歌詞は登場人物の感情を吐露するものが圧倒的に多いけれど、メリーポピンズはそれが殆どない。代わりに、みんなを元気づけ、勇気付け、鼓舞し、人生を豊かにする歌が次から次へと出てくる。だから観ると元気になる!
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Step in time の歌詞も今回初めてちゃんと知ったのですが・・・ Step in(踏み込む、介入する) In time(間に合うように) Step in in time(タイミングよく力を貸す) Step in time(リズムに合わせてステップ踏む) …というように、意味を何重にも組み合わせていて見事です。
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トップハットの歌稽古が始まっています。有名な楽曲の数々だし、ショーシーンも多いので、JBと同様の手法で英語を残しつつ訳詞しています。決して「英語残し」が好きなわけじゃなく、作品によって使い分けています。こちらは台本翻訳もやっています。お洒落なミュージカルコメディです。ご期待下さい
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「TopHat」開幕しました。ロンドンスタッフ陣のあたたかさと緻密さ。日本のスタッフ&キャストの真摯で情熱的な姿勢。素晴らしいカンパニーです。日常の「悲・苦・辛・怒etc.」を忘れて、笑って、酔いしれて、極上の3時間を過ごせます。是非シアターオーブへ!
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トップハット、終わってしまったけれど、翻訳の立場から忘れられないことを。ベイツ役の浅野さんがどうしても引っかかるとご相談にいらした台詞がいくつかありました。別のシーンの別の台詞だったのですが、それぞれ英語ではなんて言ってるのか原語台本を見ると、全部同じ「cleverly」だったのです!
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それを私は各シーンに合わせて「上手い具合に」とか「見事に」などと変えていたのですが、うわ、またcleverlyだ!とびっくり。確かにわざわざ言葉で言わなくても、浅野さんは演技でcleverlyであることを表現されていたので、言葉はいらないんだなぁと・・・。俳優さんの感覚って凄くないですか?
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日々がめまぐるしくて、お知らせが全くできていませんが、、 メリポピ・リターンズ、訳詞しました。 いやーーー!もうーーー!リップシンクがーーーー!想像以上の難しさでした!! はっきり口が映っているところは、その口の形にあった言葉にしなければならないのですが、1箇所でも口が映ってると、
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しかも英語は音符がないところでも口が動くので、「ここどうにかなりませんか」と言われたところもあったけど、そこをどうにかするとメロディが変わっちゃうんですよね・・・難しい! 意味、イントネーション、フレーズの長さ、演者の動き、加えてリップシンク・・・ 吹き替えの訳詞は難易度最高でした
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その母音の合わせが先決になるので、その前後の歌詞もそれに合わせなきゃならないし、結局、歌詞全体をそこから逆算して調整しなければならない。 例えばこれが舞台作品で、リップシンクがなかったら、ぜんぜん違う歌詞になるなぁと思った曲もありました。
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私がオファーを受けた時はすでに主人公の設定は決まっていたんだけど、座長は笑顔が本当に魅力的な方で、それを先に知ってたら、いつもふわっと笑ってみんなに元気を与える青年の物語に無理にでも変えたかったと思うほど。本当に素敵な笑顔だったな。
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常々思ってることだけど。Pはもっと対外的にも名前を出して先頭に立って、どうしてこのスタッフで、このキャストなのか、どんな作品を目指してるのか語って欲しいな。 私たちはPの作った土台の上でしか戦えないし、その土台がぐにゃぐにゃだったとしても、逃げ場はないので。
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RT 「ジョセフ」は旧約聖書の中の物語ですが、楽曲が多彩ですっごく楽しいです! ダレンの演出意図は明確で、間違いなく新しいジョセフが生まれると思う。 私は初のロイド=ウェバー作品なので、それもワクワクしてるし、また藪くんの笑顔に会えるのも楽しみです。
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一つの公演をするために、何年も前から準備する。たくさんの情熱、時間、お金、努力が費やされてる。公演中止で全てが飛んでしまう。何よりお客様の楽しみと感動が奪われる。そのためにやってきたのに…! 私たちの仕事は有事に弱い。感染拡大は公演中止に繋がってしまうから政府の対応を注視してきた
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そして9月にはこちらも。まさに今、翻訳作業中です。めっちゃ楽しくて洗練されたコメディミュージカルになると思います! twitter.com/stage_natalie/…