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抱えきれなくなるほどの苛立ちが、膨れ上がって、今にも爆発しそうで、再びチームメイトたちと向き合うことを恐れていた春日野に、『正しくないもの』『不確かなもの』『理由なんてないもの』、そういうあやふやなものに身を任せても、少しなら、お前なら、大丈夫さと言ってくれたのが四季でした。
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チームメイトたちもそれは理解していましたが、猪突猛進する春日野は、いつしか彼らの心を疲弊させていて、最初のテストステージが終わった時、入夏以外のチームメイトは春日野に背を向けてしまいました。春日野は正しかった。でも、チームメイトの心に寄り添えるほどの余裕がなかった。
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春日野がミュージカル学科候補生だった時、当時80人いた一般枠候補生は事務的に16チームに振り分けられ、たった5枠の合格枠を目指していました。稽古は他チームと合同で並列に行われ、4組のスター枠に並ぶためには並々ならぬ努力を自主的にしなければならないことを春日野は分かっていました。
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華桜会の健気な頑固ちゃん、春日野詩音の誕生日。春日野の70%はARCANA BRAVEとechoで出来ています(過言ではありません)。切なく、でも決して儚くはない、勇ましい彼。ふいに不安になって足が止まっても、いつでも視線はまっすぐと彼の背中に。春日野を語る上でやはり四季に触れることは外せません。
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既に来年度の悪さの計画は立てているかもしれません。手痛い報復を受けないよう、ほどほどに、思いっきり楽しんで。おめでとうございました!
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「お前、実は友達俺たちじゃなくてもいいだろ」
「きみらが友達じゃなくても困らないけど、きみらがきみらでなくなったら悲しいよ?」
そういう双葉なりの愛情で、双葉なりの楽しみ方で、双葉なりのあたたかさで――今までもこれからも、3人との友情は続いてゆきます。
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思えば遥斗も魚住も早乙女も凡人に非ず。名指しで愛情期待好奇の視線を向けられてきた彼らに、双葉が向けたものといえば「イケメンだネ! 友達になろ!(楽しそうだから!)」「きみら、先輩お姉さんたちの噂の的じゃーん! 友達になろ!(面白いから!)」というライトもライトな無差別うわずみ愛。
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遥斗が双葉の事を『男友達を堕落させる男』と言っていましたが、単に掃除洗濯料理ができて話し上手で気遣い無用の気持ちのいい奴――というだけではなく、双葉の、見返りを求めない、単純に自分が楽しむ為のエチケットとしての察しの良さや無差別な愛情深さが心地よいという事なのかな、とも思います。
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それでいて、遥斗がかつて可愛い弟くんとの距離感を測りあぐねていた事や、白鳥のように優雅なりっちゃんが遥斗と並べるよう必死に努力していた事、魚住が本当は遥斗との友情を大事に大事に心の奥に仕舞っている事。そういう、その人の、柔らかくて純粋な愛らしい部分を茶化すことは決してしません。
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オレの友達すっごい大味な人たちなんだけど8年噛んでも味すんの、最強っしょ!とゲラゲラ笑って生きてる双葉。ハイスペックな友人たちに「いつになったら大人になれるのかな~?」「体だけデッカイ子供」「りっちゃんは何もしないしマジで放置」等あけすけな物言いをしてくれるところが私は好きです。
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自称吟遊詩人としてOBズの伝説を面白おかしく伝承するのが双葉の生きがい。魚住の後ろをヒヨコのようについて回っていた中等部時代のミュージカル界のプリンス。高等部では王子と姫がキラキラゲリラ茶番劇で周囲をざわつかせ、華桜会時代は思い出しただけで笑い泣きする愛憎ドラマがありました。
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ちっちゃくってカワイイ双葉大我お兄さんの誕生日、でした! スタミュ界のキレ者クセ者クエナイ男枠――個人的には南條双葉入夏あたりだと思っていますが、大きなことを成すとその分大きな天罰がしっかり下る、それも双葉の武勇伝。タチの悪い悪戯に美味しいオチがついて、一生モノの笑い話になります。
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物腰柔らかく誰に対しても誠意とリスペクトを忘ない一方で、友人達にとんでもキャッチフレーズを付けたり、星谷の前で鳳パイセンを切り裂きジャック呼ばわりするなど、無邪気に毒のシャボン玉を吹いて歩いたりもする彼。存外出来上がりきっていない、まだまだ成長中の男の子。好きです。おめでとう。
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星谷と鳳が運命の出会いを果たし、互いの人生が強烈に輝く唯一の『今』になったように、彼らほどドラマチックな出会いの場面ではなかったものの(笑)辰己と柊もまた、運命的に出会い、出会ったからこその特別な未来が拓けたのだと思うと……辰己は立派な『スタミュ』の主人公でした。
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彼が持って生まれたもの、そして柊から教えられたこと、それらを武器に、時には声をあげて敵に立ち向かい、時には冷静に自分と異なる考え方に耳を傾け、ライバルと「戦いたい」とぶつかっていった、第3期の辰己。
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辰己はスター・オブ・スターというトップを取り、柊という、決して奢らず決して他者を蔑ろにしない優れた王の背を見て、帝王学を学んだのです。何者にも打ち砕かれない強固な剣を常に厳しく己に向けて、他者へは柔らかな笑顔を向ける。自分が主役であるより、より良いカンパニーの一員である事を望む。
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そして辰己も柊と出会っていなければ今の辰己にはなりえなかったろうと、3期まで書いてみて改めて思います。彼の本質はチャレンジャー。もしteam柊でなかったら(ましてや鳳門下であったなら(笑))、ひたすらに上を目指し未知の世界を求めるのに夢中で、周りを見ることなど惜しんでいた気がします。
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何より柊は――辰己(率いる今のteam柊)と出会っていなければ、今より少し頑なな柊だったと思います。用意された人生を寄り道なしでまっすぐ進んで行く、演者である前に柊家の跡取りである柊。自分の為の我儘など、決して言わない柊。指導者として心満たされた鳳との距離も、縮まらないままだったかも。
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自分が思い描いていた理想、演者としてのスタイルを、活き活きと体現して結果を残していった辰己を見届けて、綾薙教育も捨てたもんじゃないなと先生にでもなりそうだなと感じます。それはそれで良い人生な気もしますが、今の鳳を知る身としては、ほんの少し寂しい気がしますね。
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辰己は持ち前の柔軟性と実は旺盛な好奇心とチャレンジ精神を鳳に容赦なく刺激され、もしかすると今以上に自由に溌剌と、固定概念をぶち壊す勢いで、とんでもないミュージカルスーパースターへの階段を大股跳びのショートカットで駆け上がり、鳳は――演者を目指すのをやめていたかもなあと思いました。
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第3期まで書いてみての辰己の印象は、何となく取り違えられたteam鳳っ子のようだなあという感じ。演者としての辰己の本質は、柊より鳳に似ているのかもしれません。鳳と辰己の『沈黙のディアローグ』を聴いた時、一度、もしも辰己がteam鳳に入っていたらどうだったろうか…と想像したことがあります。
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賢いサル、優しくて懐っこいイヌ、強いだけでなくネコ科らしいわんぱくさも持ち合わせるトラ、可愛くてちょっと怖がりなウサギ。そんな干支の中で少しばかり異質、アジアではどことなく神聖な存在でありながら、西洋では悪の権化のようでもある、神秘的で勇ましいドラゴン。辰己琉唯の誕生日でした。
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「那雪いいですね!」と仰って下さったことが嬉しく、また完成した映像を見た時、蓋を開けてみればドドンと真ん中に配置されていた那雪を見て、なんだか変なところで感動してしまったのを覚えています。『僕でよければ』と言っていた彼が……嬉しいな。おめでとう! おかゆ作って。
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2年生組14人の『我ら、綾薙学園華桜会』最後の分割画面カットにて、「サブリーダーズのカットにもう1人入れるなら誰がいいとかありますか?」という確認が回ってきて、星谷と一番一緒にいた功労者ということで那雪ではどうかとお返事しました。