かつて中村医師は日本に関して、こんなことを語りました。 『GDPの大きさや現金収入の多寡で豊かさを測るといった、全てを金で評価する社会は行き詰りますね。今の社会を作った古い世代が、自分達の考えと利益に固執しないこと、これが大事ですね。』 若い世代に希望を持つ方でした。 監督 谷津賢二
映画を観て下さった沢山の方々が想いを投稿してくれています。 その多くが中村医師の素朴な優しさと、真っ直ぐな勇気、そして深い慈しみの心への賛辞。本当に嬉しく拝読しています。 私にとって中村医師は、為政者が複雑にしてしまった社会で生きる為に必要な、温かな灯です。 監督 谷津賢二
9/24(土)から神戸の「元町映画館」@moto_eiで上映開始です。 中村医師とアフガン農民が命を賭したのは「生きるための戦い」でした。戦いに挑んだ中村医師の生き方が「本当の平和とは何なのか?」と静かに問いかける90分。 神戸と神戸近郊の皆さん、よろしくお願いいたします。 監督 谷津賢二
『裏切られ盗まれ、これまで色々ありました。しかし、どんな悪人にも真心はあり、それは信頼に足る。逆に善人の中にも影はある。それをひっくるめて、人は愛するに足り、真心は信ずるに足ると思いますね。』 2006年のインタビューでこう語った中村医師。人間観の全てだと感じました。 監督 谷津賢二
『平和とは取り敢えず戦いが無いことを言うのでしょうが、本当の平和とは人々が互いに助け合い、依存し合って生きていくこと。それをもう少し自覚し人の命を大切にする。そうすれば互いに得るものが多いと思いますね。』 中村医師が私に語った平和は温かく、思いやりに満ちています。 監督 谷津賢二
中村医師は偉大だが、尊大ではなく、静かな佇まいの人でした。ただ、ここぞという時の気魄は圧倒的でした。 仰ぎ見る聖人ではなく、喜びも悲しみも背負い懸命に生きた私達と同じ「人」だったと思います。 遺された言葉の多くは「命」と向き合う中で紡ぎ出された物だと思っています。 監督 谷津賢二
かつて横浜での講演会で、中村医師は聴衆の大学生にこう説きました。 『人が守るべき事は何かと問われましたが、逆に守るべきでは無いことの一つに「収入と地位」があると思いますね。こうした事に捕らわれず、喜びを持って進める事に、真っすぐに進んで行って欲しいと思います。』 監督 谷津賢二
2006年4月のインタビューで中村医師はこんなことを語りました。 『(社会で)みんな色んな物に縛られ生きてるんですね。その中で人間、最低限のルールとして持って置かなくちゃいけないこと、それは真心なんですね。これをしっかりと放さない。そのことが一番大切だと思いますね。』 監督 谷津賢二
2001年11月、中村医師はこんなことを語りました。 『ここでは色んなことに遭遇するんですね。みんなが善人じゃない。ウソはつく、人は殺す、悪いやつはいる。しかし、何かがあるんです、ここには。人間らしい共感できるものが。それに、私は励まされて来たということです。』 続く 監督 谷津賢二
2006年、講演会で中村医師は学生からこんな言葉をかけられました。「先生、私に何か良い言葉をいただけませんか?」。 そして中村医師が若者に贈った言葉は…「犬も歩けば棒にあたる」。 学生も聴衆もあっけにとられる中、中村医師はこう続けました。 続く ↓
『私も医者になりたての頃、40年後に作業着を着て、アフガニスタンで石を担いだり、パワーショベルを運転しているとは思ってもいませんでした。そして今は、この用水路建設の仕事が一番楽しいですね。一番自分にむいている仕事だと思っているんです。』 監督 谷津賢二
中村医師の深い洞察と言葉。 信頼は一朝にして築かれるものではない。利害を超え忍耐を重ね、裏切られても裏切り返さない誠実さこそが人々の心に触れる。それは武力以上に強固な安全を提供してくれ、人々を動かすことができる。私たちにとって、平和とは理念ではなく現実の力なのだ。 監督 谷津賢二
2005年6月、中村医師がペシャワール会会報に寄せた言葉。2回に分けてお伝えします。 ①『対テロ戦争とは、実体のない亡霊との戦いである。こんなものに先人たちの死を無駄にし、私たちの子供たちを供えてはならない。平和は軍事力では達成できないことを私たちは見てきた。』
②『砂漠からよみがえった緑の大地に立つとき、文字通り地についた平和な感情に支配される。 そして、この実感は座して得られたものではなく、命の尊さを共有しようとする努力の結実であることを知る。』 中村哲 監督 谷津賢二
真夏に始まった上映は今も各地で続き、観客動員数が3万人を超えました。これは観客の皆様と劇場の皆さんに支えられてのこと。心から感謝いたします。 人々の心にも荒野が広がるこの世情この世界。心の荒野を希望の灯で照らす中村医師の生き様に触れてみてください。上映は続きます。 監督 谷津賢二
皆さんへ改めて。 映画の観客動員数が3万人を超え、その事実の重みに気が引き締まる思いです。観て下さった方々が映画のことを誰かに伝えくださり、静かに広がって行く。 その様は中村医師が言う「良心を束ねて氷河となす」そのもの。この温かな流れが絶えぬよう、頑張ります。 監督 谷津賢二
今日は中村医師のご命日。あの日から3年が過ぎました。「希望、良心、信義」という旗を高く掲げた生き様。「仁と義」をまとい人に接した心根。「クレヨンしんちゃん」が好きで優しかった人柄。 私たちの心に希望の灯をともし続ける中村医師のことを、これからも伝え続けて行きます。 監督 谷津賢二
真夏に始まった上映は6か月目に入り、動員観客数はもう少しで3万5千人を超えます。 これほど多くの方々に支持されたこと、万感胸に迫る思いです。観客の皆さまと劇場スタッフの皆さんへは深い感謝しかありません。 来る年も中村医師の「希望の灯」を心して伝え続けたいと思います。 監督 谷津賢二
東京の「ポレポレ東中野」@Pole2_theater にて本日1/2(月)から1/13(金)までアンコール上映が行われます。僭越ですが1/5(木)、7(土)、8(日)の3日間、私の舞台挨拶があります。 新しい年も皆さんの心に中村哲医師の「希望の灯」が届くことを願い話しをさせていただきます。 監督 谷津賢二
昨年末の12月、アフガニスタンで取材をしてきました。3年8か月ぶりに見る用水路は静かに水を運び続けていました。 中村医師は生前「私の後継者は用水路です」と言っており、今回はその意味を心から実感できました。用水路が「希望」となり、人々の気持ちをしっかりと束ねていました。 監督 谷津賢二
1/6(金)から東京、大森の「キネカ大森」@kineca_omori で上映開始です。 新しい年も気後れすることなく「希望、良心、信頼」という言葉と、その言葉に真の命を吹き込んだ中村医師の事を伝え続けて行きたいと思います。 皆さん、キネカ大森の銀幕で中村医師に出会ってみてください。 監督 谷津賢二
中村医師がアフガンに遺した用水路のことを再び。蛇籠護岸が美しいカーブを描くのは、カマ第2用水路。恵みの水を、今も静かに運び続けていました。 中村医師が手掛けた全ての用水路は、地域の人々に愛され大切に守られていることを皆さんにお伝えいたします。 写真は22年12月21日。 監督 谷津賢二
言葉がもてあそばれ、もてあそぶ人間が重用される日本。そんな中で触れる中村医師の言葉に励まされる思いです。 『必要なものは多くはない。恐らく、変わらずに輝き続けるのは、命を愛惜し、身を削って弱者に与える配慮、自然に対する謙虚さである』(ペシャワール会 会報112号より) 監督 谷津賢二
この度、日本映画撮影監督協会(JSC)からJSC賞を授けていただきました。私に特段の撮影技術は無く、長く中村医師の撮影を続けてきただけ。ただ、その記録性への評価であるならばとても嬉しく思います。 映画を観て下さった皆さまからの応援のおかげ、心からの御礼を申し上げます。 監督 谷津賢二
埼玉県深谷市「深谷シネマ」@fukaya_cinema で1/15(日)〜1/28(土)までアンコール上映が行われます。 中村医師の生き様が「本当の平和とは?」「人にとって本当に大切なものは何なのか?」と皆さんの心に静かに問いかける映画です。 深谷市と近郊の皆さま、よろしくお願いします。 監督 谷津賢二