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これってパパのアカウントなんでしょ?どうして本名と関係ない変な名前をつけてるの?このアイコンは何?ちっともパパと似てないよ?どうして毎日「チンポ」ばかり言ってるの?ぼくには下品な言葉使うなと怒るのに。おうちのパパと全然ちがうよ……ねえ、どっちが本当のパパなの?
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左手で自販機をがっしりと抱き、右手の中指を釣り銭口に激しく出し入れしながら、
「どや?ええか?ええんやろ?上の段は“つめた〜い”でも、下の段は“あったか〜い”になっとるやないか」
と興奮した様子で独り言を喋っているおじさんの背後から二人組のお巡りさんが近付いてきました。
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ちょっと前まで若い子たちが「マジ卍」とか言ってたけど、20年後ぐらいに当時を振り返る番組でその様子が流れると、未来の若者たちから「は?マジ卍ってなんですか?全然意味わかんない。ザザデボス」といった具合に未来で流行ってる謎の言葉で馬鹿にされるんじゃないかなあ。
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『ポツンと一軒家』という番組、行ってみたら無愛想な老夫婦が住んでおり、家の奥に設置された座敷牢のようなものの中から呻き声がきこえるのでカメラを向けると、「あれを映すでねえ!帰れ!」と異様な剣幕で追い出されてしまった回とかないのかな
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薬物なんかより労働を取り締まれよ。労働は身体にすごく悪いんだぞ。
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「妻が最近ポメラニアンダンスを習い始めたんだ」と言って自宅で撮影した動画を上司が見せてきたので、ポメラニアンじゃなくてポリネシアンだろ相変わらずバカだなと思ってその動画を見てみたら、小太りの中年女が頭部にポメラニアンの特殊メイクを施し、現代舞踊のような奇妙な動きをしていた。
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マックに行くと二人組の女子高生が「ドラドー、アバルベオザパ?」「ギボ。ドルヘムスコーヌ」と会話していた。へえ、そんな風な考え方もあるかと聞き耳をたてていたら、片方の子が「ジャランバ!ジャランババランジャ!」と言い出したので、思わず食べていたゴワヌガを吹き出してしまった。
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他県ナンバーを見つけたら攻撃するの、部族っぽくていいな。槍でタイヤ突き刺してパンクさせ、石斧でフロントガラス割って車内から引きずり出し、森の中へ連れていって火あぶりにするんだろう。
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駅員は駅員棒を持つことを許可してあげるとよい。マナーの悪い客をその駅員棒で殴ったり突いたりしてもいいんだ。
ホームに横たわる客を見下ろしながら駅員棒の血を拭き取り、駅員がつぶやく。
「他のお客様のご迷惑となりますので……駆け込み乗車はご遠慮ください」
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陰鬱な顔をしていた後輩に片栗粉の入った小袋を手渡し、
「これを君に分けてやろう。闇ルートで手に入れたインフルエンザウイルスだ。使い方は君に任せるよ……」
と耳元で囁くと、しばらくしてから狂ったような笑い声をあげ、片栗粉を振りまきはじめました。
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いいねボタンなんて必要ない。いいねと思ったらスマホやPCの画面に向かって「いいね!」と叫べばいいんだ。電車の中だろうがおかまいなしさ。隣に座っている人にその画面を見せたあと、「いいね!」と耳元で叫んでシェアするのもいいだろう。
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同級生たちとコックリさんをやった時、硬貨が勝手に動いたのでとても驚いていると、
「ハハハ!ごめんごめん!驚いた?動かしたの僕だよ、僕。ビックリさんだよ」
と知らない男性が笑顔で手を振りながらこちらに走ってきたので逃げたことがあります。
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先日、1500円のハンバーガーを食べたのですが、凄かったですね。ハンバーガーの中に軍人がいるんじゃないかという美味さでした。
「前方に中年男の舌部発見!中尉、いかがなされますか?」
「肉汁を放射しながら突っ込め。ジャップのサルめ。米国ソウルフードの真髄を味わうがいい」
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「ポジティブな言葉しか並ばないSNSなんて信用できないからねえ。あたしゃまだツイッターでいいよ」
「母さん……」
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「労働→帰宅→睡眠→労働」のループはもうたくさんだ。「フワフワした動物撫でる→酒→睡眠→フワフワした動物撫でる」のループにしてくれ。それで月給50万。
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握手でイジメをなくしたいんだったら、いじめっ子の小指を詰めるぐらいしないとダメですよ。そして、「ほれ、エンコのうなったら、うまいこと手も握れんやろ?泣いてもしゃあないわ。これはイジメのケジメやで」と号泣しているいじめっ子のおでこをペシペシ叩いてやるんです。
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インターネットなんかやめて、みんなでサナトリウムにいこう。籐椅子に並んで座って日の光を浴び、療養するんだ。美しい詩集なんかを読むのもいいだろう。
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地面で仰向けになっている蝉に「おい、生殖行為はできたのか?どうなんだ?」とたずねると、ブブブと鳴いて空に飛んでいった。聞かれたくないことを聞いてしまったようだ。
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「酢豚にパイナップルを嫌う人は多いけど、パイナップルの缶詰めに酢豚が入っているよりはマシだと思う」と後輩に話すと、「そうなると、缶詰め工場の職員が酢豚弁当を食いながら作業していた可能性が高いですね」と名探偵ぶりを発揮してきました。
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後輩に注意する際、オリジナルことわざを使うようにしている。
「こういう状況をなんて言うか知ってるか?“カッパの皿にお湯をかける“というんだ。次からは気をつけろよ」
後輩、頭上にたくさんのはてなマークを出しながら首を傾げて去っていった。
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新入社員は驚いた様子で私の顔と蹴り飛ばされた弁当を交互に見ていたが、ここで私が謝罪すると頭のおかしな先輩だと勘違いされるので、身体を揺らしながら無言でその場を去った。彼にはそういう研修だと思ってがんばってほしい。