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「こないだ交通事故で軽く轢かれたんだけど、連絡先を相手と交換するんだよ。名前と住所と電話番号。初対面なのにね、ちょっと抵抗あるよね」と恋に盲目な友人に話したら、「ひらめいた」とだけ言い放ち、風と共に去っていったので、この暴走を引き起こしてしまった私の過失割合が何割なのか考えてる。
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確定申告で、税理士さんとの相談。「同人誌ですか……これ、作品の糧にしているなら新聞図書費なのでは？」「ゲームセンターの話、『ニーチェ先生』で書かれてますよね？ そしたら全部、取材研究費ですね」と言われて閃いた。森羅万象全てを漫画化したら、経費で暮らしていくことができるのでは……？
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ニーチェ先生に熱をあげている幼馴染が、ラミネート加工した真っ白な紙を渡していた。「これね、フリクションペンで書いているから、冷凍庫に入れると私の愛が読めるようになるの！」と豪語して、手の込みように感心したけど、放置の末に霜まで張り始めているから、彼の永久凍土には響かなかった模様。
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ファミレスで昼食。向かいの席にいた女児たちが「おいしいね」「ねー」とプリンを食べてるのを微笑ましく見てたら「将来、何になりたい？」という会話が。お菓子屋さんかな、看護師かもなと予想してたら「指定暴力団になりたい！」と堅気でない答えが飛び出たので、今日から姐さんと呼ばせて頂きたい。
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話題作の一番くじが入荷するも売り上げは芳しくなく、手書きPOPから異例の声掛け販売まで行うこと半月、完売の運びとなって休憩室で勝利に酔いしれていたけど「まだ5セット在庫があるから、頑張って売り切ろうね☆」とオーナーが打ち明け、エピソード1に過ぎなかった事実を前に暗黒面に堕ちそう。
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適職診断で「宗教家」という謎の結果が下されて首を捻っていたけど、数多の企業から祈りを捧げられている形で素質を発揮しているので、早く神へと昇華してこの薄汚れた世界を浄化したい。
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浪人生の従業員に、合格祈願も兼ねて桜をモチーフにした鉛筆を贈ったら「ありがとうございます！」と満開の笑顔をくれたけど、調子に乗って「これ削りカスも綺麗でサクラが散り落ちるようなんだ」と受験生に対する禁句を滑らせ、雰囲気が枯れ木の様相を醸し出したので、もっと言葉の園を豊かにしたい。
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休憩室に世界一辛い調味料であるデスソースが置かれていたのでニーチェ先生に「こ、これっ、物騒なものがあるんですけど……」と尋ねたら「僕の私物です。年末年始は強盗が多くなるので護身用に常備しています。粘膜に効きますよ」と語られ、このコンビニから死傷者が出る日もそう遠くなさそう。
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「レシートいらねぇ」「レシートよこせや」と日替わりで店員を翻弄していたお客様が突き返したレシートを、ニーチェ先生が鋭く叩きつけた。有線以外の音が消えた店内で「小蝿がうるさかったので黙らせました」と虫を潰したレシートをひらひらさせていたけど、せめてお客様を哺乳類として扱って欲しい。
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去年、旅先で買った煎餅が忘れられず「土産屋でも見つからなかったんだから諦めなよ」と諭されても「あの香ばしいもち米と風味豊かな海苔が最高なんだ！」「地元の名産品にふさわしい味」「日本の誇れる煎餅だよ！」と熱弁を繰り広げたのちに見つかった公式HPで、原産国：中国と書かれてた話します？
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大企業に勤めた友人が「こんにゃくで尻を叩く趣味に没頭している」と語り出し、企業を辞めるか人間辞めるかの二択に立たされていると心配したけど、別の悪友が「尻を叩くことにより脳内麻薬であるエンドルフィンが分泌されるから、合理的なストレス解消法だよ」と評価していて人間の奥深さ感じている。
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松駒演じる浦井健治さんに「今もコンビニで働いているんですか？」と御質問頂いたので「週6で勤務しています」と返したら「ドラマ撮影のときは週2でしたよね！？」と驚かれたのですが、当人すら忘れていた8ヶ月前のシフト状況を克明に覚えていらしたことに度肝を抜かれました。凄い記憶力です……！
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「『ニーチェ先生』が累計180万部を突破しているのに、まだコンビニ店員やってんの！？」とよく言われるのですが、先日、携帯電話を機種変更しようとした際に「勤務先はどちらですか？」「自営業とのことですが業種は？」と詰められて、咄嗟に「コンビニです」と隠れ蓑にできたので手放せないです。
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「頭痛が痛い」や「馬から落馬」といった表現を見ると日本語の崩壊に嘆かわしさすら覚えるけど、「違和感を感じる」の違和感のなさ凄い。
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人間誰しも体調不良や急用に直面するので、シフトを欠勤することは致し方ないにせよ、可及的速やかに連絡を入れたり「今度代わります！」と好条件を提示したり謝罪と感謝を述べたり出来るわけで、そういうのを怠った張本人よりシフトを厳守した相棒や社員・バイトの方々に迷惑が及ぶ仕組みが心底嫌い。
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温厚な先輩を誘って飲食施設に行ったら、改装で休業中の店舗だらけ。「間が悪い……！」と凹んでたら「やってるお店が少ないってことは、すぐに入るお店を決められるじゃん！ 迷う時間が食事を楽しむ時間に変えられるよ！」と言われたので、ふわっふわの心を持ってる人、いつ会っても良いものですね。
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「ニーチェ先生」LINEスタンプ、配信中です。辛辣な姿勢を崩さない仁井君から下衆全開な渡利さん、爽やかで汎用性の高い柴田君や愛が歪んだ塩山さんまで揃い踏みですので是非！
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対人恐怖症を抱える私に嬉しいセルフレジが、CDレンタル屋に登場。「操作が難しいらしいけど、レジを長年やり続けてるから楽勝でしょ」と挑んだら、カードの挿入口すら判別できず、千円札が獰猛に食われて悲鳴をあげ、タグが解除できず防犯ゲートを大音量で轟かせたので、機械恐怖症にも罹患しそう。
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接客中は感情を殺してるのでお客様に心動かされることはあまりないけど、小動物のような女性のお客様が小さめのコンビニスイーツを2つ購入された際、「がっつり食べたいので大きめのスプーンくれますか……？」と耳を赤らめながら言われたとき、心が溶けていくのを感じた。
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退勤後、毎年恒例の初詣に参りました。「ここの絵馬に書いた願いは叶うから今年も期待しちゃうなー」と話したら「次巻の原稿作業は終わったのですか？ 初詣も大事ですがその時間できっちりやるべき仕事を終わらせて万全を尽くした方が叶うのでは」と返され、”誰”と行ったかお察し頂ければ幸いです。
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「何で文章を書いているの？」と聞かれたので「自己承認欲求の塊だから死後も構われたい。生きた爪痕を残せば、年1回程度は誰かが墓前で思いを馳せてくれることに賭けてる」と身勝手な夢を語ったら「良き家庭を築けば子孫が命日に偲んでくれるじゃん」と返され、それが出来ないからこうしてるわけで！
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大雪に見舞われようと、乗用車が突っ込んでこようと、断水や停電が発生しようと、未曾有の大震災でお店が半壊しようとも、24時間365日営業を貫き続けてきた当店。地域一帯が更地と化したらさすがに休業するかと思ったけど、逞しく青空市でも開きそうなので、隕石が落ちてもコンビニは滅びないのでは。
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単行本『ニーチェ先生』のカバーをめくると、表紙と連動した140字の書き下ろしツイートが出てくるのは御存知かと思いますが、巻数が進むにつれて、電池残量が刻一刻と減っていることには気付きましたか？ 私は今、知りました。
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満員電車に不満を持っている友人に「おっさんの広い背中を直に感じたり、スーツに付いてる動物の毛から強面なのに犬猫を飼っているギャップに思いを馳せたりできるから、満員電車は嫌いじゃないかなー」と諭したら、「お前を野放しにしている鉄道警察隊が信じられん」と怒りの矛先を変えられた。
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誰もいない廃墟と化したmixiに5000字越えの記事を投稿したんですが、これ、人類が死に絶えた地球の海岸線で瓶詰めの手紙を流す気分にとても近い。
こんなはずじゃなかった