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本日、8月27日、『ニーチェ先生』第4巻の発売日です。仁井君の万物を射抜くような眼光が目印です。実写ドラマ化に関する情報も解禁になりました。超力作の表紙に最高な帯を巻いて頂けるなんて至極光栄です！ 是非お手に取って頂ければ幸いです！！
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『ニーチェ先生』100万部突破の大人気作家なので励ましのお便りを頂くのですが、一枚の褌が届いたり、「私の副人格が愛読しています」と主人格さま直筆の文章を頂いたり、「私たちの一員になりませんか」と宗教勧誘の案内を添えられたり、あと何万部売れば普通のファンレターを手にできるのですか。
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『ニーチェ先生』第4巻発売！ 累計部数100万部突破！ 実写ドラマ化の詳細発表！ こんなにも華々しい日に当の原作者は何をするかといえば、空いたシフトの穴を埋める作業です。レジに立って4巻の販売状況を肌身で感じます。しがないコンビニ店員である現実は何一つ変わらないの本当に不可思議。
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可愛らしいカーテンが彩る部屋でお裁縫に励む塩山さんに女子力の片鱗が垣間見えますが、一心不乱の顔に狂気が滲み出ており、目を凝らすと部屋の観葉植物が枯れ果てている描写もあり、一筋縄でいかない彼女が伝わる一枚絵ですね。塩山さんが載っているページは校正していて滅茶苦茶楽しいです！ ＞RT
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おでん70円セールの最中、「時間旅行に出掛けたい」と従業員が呟いたので「セールの終わった未来に高飛びですか？」と尋ねたら「1927年のテキサス州オーククリフに現れて、製氷会社の氷小売販売店を襲撃する。コンビニが誕生しない世界線に飛び移るんだ」と続いたので、休憩室も安息の地でない。
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某コンビニチェーンが出店して以来、北京では「おでん」が空前のブーム。1店舗あたり1日平均1420個も売れており、日本なら地区表彰される売上数に匹敵するので「ここが中国だったら死んでいた」と感謝の念を抱いて勤務したいですね。私は一刻も早くコンビニが進出していない国に亡命したいです。
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ラブソングの最高傑作が出来たと豪語する友人に押され「今時、歌を捧げるなんて古風な……」と思いつつも試聴したら、足音やドアの開閉音、話し声が奇跡の融合を遂げた曲が流れ出し「彼女の生活音に耳が惚れたからサンプリングしたんだ」と制作秘話まで語られ、最先端の愛情表現に理解が追いつかない。
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齢68とは思えぬ肉体美で、老いてますますといった宇井さん。先日の懇親会で和気あいあいと始めたビリヤードで「僭越ながら第一打を務めます」と放たれたブレイクショットにより、9番ボールが導かれるようにポケットへ吸い込まれたので、宇井さんの謎一覧表に真新しい項目を書き加えました。 >RT
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「稼ぎたいです！ 週5は入ります！」と熱意溢れる新人に心打たれてたので、各従業員のシフトを譲って早2週間、「退職したいです！」「急だね。来月かな？」「今日辞めます！」と大胆な問答を朝礼で繰り広げ、シフトに特大の風穴を開けて颯爽と去り、今、当店の爆弾低気圧に休日が吹き飛ばされてる。
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若者のFacebook離れと聞いて「おっさん濃度が高まっている桃源郷ってことじゃねぇか！」と急ぎ足で駆け込んだところ、元同級生たちの昇進記念パーティーやら教会を貸し切った結婚式やら育児風景の投稿まで目にしてしまい、思わぬデジタル飛び道具に痛手を負ったので殺傷性の高いSNSだなと。
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世の実写化に対し「原作と外見が違う！」と怒りの声を見るたび、二次元を三次元に翻訳すれば食い違いも起きるし、行き過ぎた原作至上主義は誰も幸せにならないと思っていましたが、原作をここまで大切に再現して頂けると昂りますね。滅茶苦茶格好良いです。撮影がより一層楽しみになりました！ >RT
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もし赤ペン先生が40代独身の無骨なおっさんだったならば。粗雑な字で「ここ前も間違えたところだろ」などと添削されたい。たまに「やればできるじゃねぇか」とデレて欲しい。自由記入欄の相談事にテキトーながらも的を得た回答をして欲しいし、進研ゼミおっさん講座の開講を私は心から望んでいます。
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「夕勤がいません」「タスケテ」と数十件のLINE通知、血で滲んで読めないので、今日はこのまま帰っても良いですか？
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コンビニバイトは漫画原作業との相性が抜群だ。接客業だから人間観察の検体には事欠かない、各種雑誌や新聞で世の流行が追える、品出し・清掃から電話対応まで幅広い業務で見解を得られる。何より、魑魅魍魎といっても過言ではない従業員に恵まれる。原案の源泉であるコンビニと私は一蓮托生なのです。
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無理を承知で「仁井君のペンを少しの間、お借りしたいのですが……」と申し出たところ「数日待って頂ければお貸しします」と意外にも快諾頂いたのですが、「どうぞ」と無機質な包装で手渡されたので、押収した証拠物件感がどうにも否めません。 ＞RT
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ドイツ語は外来語の語尾にierenをつけて「○○する」という動詞の造語を作っているのですが、親日家の多いドイツでは「日本式の生活をする」をtatamisieren（タタミジーレン）と表現すると聞いて、異国の言語にも何食わぬ顔で混ざれる畳の和やかさは、侵略兵器の域に達しているなと。
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今日も今日とて夕勤の代打出場。「100万部突破したのにコンビニバイト！？」「専業作家になって辞めちゃえば？」との声も頂くのですが、道化師が見世物小屋から出たら外では生きていけないのと同じように、「勘違いするな、私は、一介のコンビニ店員だ」と魂に刻まなければ見向きもされないのです。
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「夕勤、出れる人がいません……誰か……」の遺言じみたLINEひとつで世界が色を失ったけど、茶と黒と白が入り混じったレッサーパンダのような頭髪で精悍な顔つきの常連さんに「おっ、兄ちゃん、最近頑張ってるなぁ！」と労われるだけで心象風景が虹色に染まったので、24時間365日頑張れそう。
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「話があるんだ」とオーナーから切り出されたので、手負いの獣の如く警戒したら「頑張ってくれているから時給10円あげるね！」と7年間微動だにしなかった基本給の大きな動きに沸いたけど、「話は変わるけど、来週のシフト埋まらないんだ」と続いたので、昇給じゃなくて買収ですよねと問い詰めたい。
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公私問わず「今後の展望は？」と尋ねられるのですが、将来設計が整っていたら私は今頃、正社員だったわけで。本を出版する夢の実現にも10年の歳月を費やすとは思わず、誰もが軽視していたコンビニバイトこそ何よりの助けになっているのも予想外なので、「今を真摯に生きる」以上の回答が出せません。
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合理性の塊である友人が節目節目にツーショット写真を撮りたがるので、「思い出を大事にするタイプなんだね」と話したら「他人の顔を覚えるのが苦手で。三次元だと手の施しようがないけど、二次元に変換すれば認識出来るから写真は便利」と返され、十年来の友人なのだからいい加減覚えて頂きたい所存。
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万人に好かれて全肯定されたいと喚く私に対して「目的地に一歩進めば違う場所からは二歩離れるよな？ ある層に好かれよう面白がられようとすれば違う層から嫌われるのは当然だ。だからな、お前をなじる声は、目的地に進めている何よりの証だぞ」とおっさんがくれた言葉は、文章を綴る灯火にしている。
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寝起きで指されて「繁盛している」を「しげもりしている」と朗読してしまい、本名とは一字も関係ないのにアダ名が「しげもり」になった私の話ってしましたっけ？
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立ち読み客が急増し陳列が乱れ売上が低迷した雑誌コーナー。「怖くて注意出来ません」と悩む新人君を前にニーチェ先生が「言葉でなく態度で示しましょう」と全書籍を縛ることを提言して1週間、綺麗な雑誌が増え売上が回復したと同時に彼の縛り速度が向上したので、一挙両得の新人指導に舌を巻いてる。
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ティンパニに顔を突っ込む、演奏中にシャンパンの栓を抜く、初心者のように稚拙に演奏する……風変わりな指示が書かれた楽譜は数多くあります。その中でもドイツ音名のＨ（ハー）とＧ（ゲー）のみで構成され、音符自体が二言の粋なメッセージである、頭髪が凶作な音楽家に捧げられた曲の話が好きです。
こんなはずじゃなかった