原画にクレジットされている「長谷川明子」は田中敦子さんのペンネームです。キキがデッキブラシにまたがって飛び立つシーンを担当しています。 #魔女の宅急便
#魔女の宅急便」の企画がジブリに持ち込まれたのは1987年春で、当時宮崎駿監督は「トトロ」を制作中だったため、若手の片渕須直監督を起用することに。しかし、作品のスケールが当初より大幅に上回ったことで宮崎さんが監督をすることになり、片渕さんは演出補として参加することとなりました。
キキの魔力は戻りましたが、肩に乗ってきたジジは猫の鳴き声をしています。絵コンテには「やっぱり言葉は戻らない」「完全な猫になっている」とあるので、やはりジジは喋れないままのようです。 #魔女の宅急便
お爺さんが「あのデッキブラシはわしが貸したんだぞ」というシーンで、画面の右上に宮崎駿監督がカメオ出演しています。#魔女の宅急便
自由の冒険号の船長の声を担当したのは大塚明夫さんです。宮崎駿監督の次作「紅の豚」ではカーチス役を担当しています。#魔女の宅急便
当初、キキが老婦人からケーキをプレゼントされるシーンで映画は終わる予定でした。しかし、それでは物足りないと感じた鈴木敏夫さんが「ラストに派手なシーンが欲しい」と注文を出し、キキが飛行船からトンボを救出するという原作には無いオリジナル・シークエンスが追加されました。 #魔女の宅急便
キキは老婦人やバーサに対し、背筋を伸ばしたまま膝を曲げて挨拶していますが、これは「カーテシー」というヨーロッパの伝統的なお辞儀です。女性のみが行います。 #魔女の宅急便
ウルスラがキキの横顔をスケッチするシーンの絵コンテには、「諸星大二郎風のキキ」と書いてあります。宮崎駿監督が諸星大二郎さんの漫画が好きなことは明らかになってますし、いろいろと影響を受けています。 #魔女の宅急便
ウルスラの絵は青森県八戸市立湊中学校養護学級による木版画「虹の上をとぶ船」が元絵です。同シリーズの『星空をペガサスと牛が飛んでいく』を写真撮影し、そこに男鹿和雄さんが油絵風のタッチを加え、そこにウルスラがキキをイメージした少女の顔を加筆して出来たものです。 #魔女の宅急便
高山みなみさんはウルスラ役でオーディションを受けており、キキ役には同年代の女の子が起用される予定でした。しかし、宮崎監督の提案でキキ役に変更され、ウルスラ役には別人を立てることになりました。が、現場で高山さんがもう1度ウルスラも演じることになり、1人2役となりました。 #魔女の宅急便
キキの魔力が弱くなった原因は様々な解釈ができますが、宮崎駿監督自身は魔法を万能の力ではなくキキの潜在能力と限定して捉え、魔力が弱くなったことも思春期特有の通過儀礼と考えています。つまりは原因はハッキリしないのですが、それが思春期だと・・・。 #魔女の宅急便
絵コンテによると、初めて自転車に乗るキキは、カーブで体を地面スレスレまで傾けるシーンで「ホウキで飛ぶより素敵」と感じています。 #魔女の宅急便
ジジは13歳のオスの黒猫です。魔女は女の子が生まれると、同じ年に生まれた黒猫を一緒に育てます。原作では、キキのお母さんにも「メメ」という名前の黒猫がいたことが明かされています。13歳の猫と言えばお爺ちゃんですが、リリーさんに恋してしまったようです。 #魔女の宅急便
ニシンのパイを冷たい態度で受け取る孫娘は、キキに感情移入している観客からは嫌な人間に見えますが、宮崎駿監督によると、あれは孫娘の正直な気持ちで、仕事をしていく上で世間ではよくあることとして描いたことのようです。 #魔女の宅急便
老婦人に仕えている老女中の名前は「バーサ」です。「婆さん」と呼ばれているわけではありません(笑)。声を担当したのは関弘子さんで、次の宮崎駿監督作品である「紅の豚」でもピッコロ社のバアちゃん役をやっています。 #魔女の宅急便
老婦人の声を担当したのは加藤治子さん。本作から15年後には「ハウルの動く城」でサリマン役も担当することになります。老婦人はシナリオ段階では1人暮らしでしたが、お年寄りが持つ寂しさはキキでは埋められないということで、老女中と2人で暮らしているという設定に変更されました。 #魔女の宅急便
ウルスラは18歳の画学生。原作では「絵描きさん」となっていて、映画でも名前で呼ばれることは1度もありませんが、名前は設定されています。当初、宮崎監督は27歳と設定していて、鈴木敏夫さんがキキと同世代がいいと提案し、話し合いの結果、間をとって18歳ということになりました。 #魔女の宅急便
キキが最初に猫のぬいぐるみをお届けした家は、アラン諸島の1つイニシュモア島にあるキルマーヴィー・ハウスがモデルになっています。1988年5月に宮崎駿監督がアイルランドを旅行した際、この民宿に宿泊しました。#魔女の宅急便
同世代のオシャレな女の子とすれ違う時に自意識過剰になるキキ。宮崎駿監督いわく、黒い服は一番粗末な服で、それを着て大勢の人の中に行くことはキキにとって辛いことだと分かった時に、初めて修行の意味が分かってくるんだとか。#魔女の宅急便
おソノさんの夫であるパン屋の亭主は30歳。台詞は少ないが、声を担当したのは山寺宏一さんで、他にキキを注意した警察官やテレビ中継のアナウンサーの役もやっています。#魔女の宅急便
キキは空飛ぶ宅急便を思い立ちますが、「宅急便」はヤマト運輸が商標登録している宅配サービスです。映画プロダクション風土舎が「#魔女の宅急便」の映画化を企画した際に同社にスポンサーを要請し、ヤマト運輸も当初は難色を示したものの黒猫が登場することから承認することとなりました。
宮崎駿監督が描くヒロインは生活感が無くトイレにも行かないと言われることが多かったのですが、本作では等身大のヒロインを描くことに挑戦し、キキがトイレに行くシーンもあります。ポスターのラフ原案にはキキが便座に座る絵もありましたが、さすがにボツとなりました。#魔女の宅急便
トンボにオバサン呼ばわりされてしまいますが、おソノさんはまだ26歳です。声を担当したのは「アンパンマン」でお馴染みの戸田恵子さん。キャラクターデザインを担当した近藤勝也さんによると、若い頃の小川真由美をイメージしたキャラなんだとか。 #魔女の宅急便
おソノさんがキキを招き入れてインスタントコーヒーを淹れるシーンは、宮崎駿監督が本作公開前年(1988年)の5月にアイルランドのアラン諸島を旅行した際、民宿の女将さんにコーヒーを淹れてもらった実体験がもとになっています。コーヒーの瓶のラベルも同じなんだとか。#魔女の宅急便
キキが降り立ったコリコの町は、スウェーデンの首都ストックホルムの街並みが参考にされています。キキがバスとぶつかりそうになった陸橋と似たような風景がクングス・ガータンにあったりします。 #魔女の宅急便