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『国葬』自体が目的ではなく「国葬でないと全世界からの弔意に応えられない」から国葬をするのであって、飽くまでも国葬自体は手段。
故人にはこの国葬にどれだけお金を使おうがお釣りが来るだけの実績がある中で、全世界からの弔意をどう受け取るか。美しい国 日本 の腕の見せ所ですよ岸田総理。
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これは私が僧侶として得た大切な教訓なのですが、どんな人間関係であれ『死』という最大のマイナスフィルターを通して1つの物事を見た時に、ほんの一瞬でも共感し合える人同士の関係は良好になる可能性がありますが、『死』を通してもわずかな共感すら生まれない関係は絶対に良好になる事はありません
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政治と宗教、宗教法人の扱いが盛んに議論されている今この時だから知って頂きたいのは、仏教の伝統教団(◯◯宗)など皆さんも聞き馴染みのある宗派には「カルト宗教対策」を主旨とした部署や専門家がいる場合がほとんどで、対カルト宗教の戦いは僧侶も必死であるという事。
カルト宗教と戦うというのは
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なにも巨大な教団を相手取って裁判をするだとか、そういった事だけではなく、もっと身近な世界に主戦場があり「カルト宗教を脱会できない」「カルト宗教を脱会した後の生活が怖い」といった方の相談を受け適切な行政機関と繋いだり、時に直接寺院にやってくるカルト会員との対話があったりと多岐に渡り
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ます。
寺院には日夜不特定多数の参拝者がおりますが、中には夫婦という体で参拝し「仏教の話を聞きたい」と言いながら、実際にはカルト会員で赤の他人同士、僧侶との問答を研修のように、乗り越えるべき試練のように思い込まされていたなんてパターンも実際にあるのです。
そして調べていくと、過去に
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その支部の方が脱会の相談をしていたのがそのお寺だった、という流れ。
もし万が一、宗教法人の代表である住職なり寺族がカルトに飲み込まれた場合、その寺のお檀家さんや地域が非常に危険な状態となりますし、僧侶が毅然とした対応を取ったとしてもカルト会員にしてみれば勲章的な心情になるという
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なんとも救い難い困難な状況も多く存在するのが実際の現場です。
しかもこれは先にご紹介したいわゆる専門家ではなく、一般寺院の僧侶の身に起こる問題です。
近頃、国としての宗教法人の取り扱いが盛んに議論されていますが、どうかこういった一面も知ったうえで議論を重ねて頂ければと思う次第です
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そして、仮に課税というワードがすべての宗教法人に向かった場合、恐らくカルト教団側は会員から「税込み」で集金するだけで、教団の本体はなんのダメージも負わないでしょう。
ですから皆さんにも注視して頂きたいのは、伝統教団への課税の話題には恐らくダメージを負いづらい「カルト側の都合」も
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多分に含まれ、それが「カルト宗教対策を実施する伝統教団」への大きなダメージになるという事です。
宗教法人への税制上の処遇に関しての賛否は承知の上ですが、情報として置いておきます。
最後に、私たち仏教の伝統教団は「カルト宗教対策」を含むご相談の後、自らの宗派への改宗は一切求めません
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どうか「あれ?おかしいな」と思った段階で家族や友人、行政機関や寺社などにご相談下さい。
過去ツイも引用しておきます。
最後までご覧頂きありがとうございました。 twitter.com/6SYAKU_HOUSHI/…
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昨年もお伝えしたのですが、夏は『心霊スポットに行った方』からのお祓い依頼が急増します。すると結構な割合で「盛り塩はしておきました」と仰ります。しかしそのご報告は「今朝は今年1番の快便でした」程の意味しかありませんので、余計な事をせずさっさと寺にいらして下さい。現場からは以上です。
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【お詫び】
昨夏より多くの女性から「今年1番の快便」には余りに大きな意味がある、とのご指摘を頂いております。快便の持つ意味を見誤り大変申し訳ございませんでした。どうぞ皆様が快便でありますように。
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スニーカーいいね問題、お坊さんだと「そちらのお数珠は、まさか...琥珀?!」「えぇ、先代の形見(当時で100万円)でして」「これは凄い!良い物を拝ませて頂きました」「いえいえ。ん?そのお数珠は、まさか...象牙?!(当時で50万円)」と、ごく稀に爆裂高価格帯お数珠の披露合戦みたいになる時がある
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お盆なので少しお話を。「匂い」と記憶は密接な関係を持っていて、特定の匂いを嗅ぐ事で懐かしい記憶や当時の感情が蘇る現象が起きますが、それをプルースト効果と呼びます。もう10年程のお付き合いになるお宅にお盆のお経に上がると、いつも決まって「またタバコを1本吸って下さいませんか」とお願い
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され、いつものタバコを1本吸わせて頂く。奥様は私が吸うタバコの煙を見ながら「...おかえり」と呟く。毎年この"儀式"とも言えるルーティンをしてからお盆のお経を上げる。
このお宅とはご主人の葬儀からのご縁なので、私はご主人と会った事もなければ当然話した事もない。家族から伺った生前の姿のみ
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が私が"思い浮かべる"ご主人の在りし日の姿で、それは極限られた情報の更に断片の想像でしかない。
しかし、毎夏あの"儀式"の度に奥様から溢れる「...おかえり」がご主人への言葉だと言う事は想像に容易い。
恐らく奥様はご主人が吸っていたタバコの匂いから、在りし日のご主人の記憶を蘇らせ、
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毎夏、私がタバコを吸う事で「...おかえり」とお出迎えする事が出来ている。
きっと生前の思い出深い"良い記憶"と共に、お盆の時間を過ごしている。私はそう勝手に思っていた。そう思うのが自然だとも思っていた。
今年もいつも通り呼び鈴を鳴らし、いつも通り出迎えられ、いつも通り仏壇の前に座ると
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あの儀式が始まった。
すると奥様が「いつも喧嘩になると窓際に行って背を向けながらタバコを吸う人だった。私はそれがすごく嫌だった」と思い掛けない事を仰った。
この世代の男性はタバコを吸うというのがある意味でカッコいい事で、銘柄がそのままその人のトレードマークになっていたりという背景
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から私が勝手に会った事もないご主人の"良い記憶"を頭の中で作り上げ奥様に投影していただけで、蓋を開けてみればそんな安直なものではなかった。
ではなぜ毎夏、私は仏壇の前でタバコを吸っているのか。奥様の言葉を待つ。
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「主人が背を向けてタバコを吸うのは、私が後ろから抱きつけば許してやらない事もない、そういう不器用な''許し"だった。私は顔を見て話し合いたいのに主人はそれが出来ない人だった。だから背を向けられるのがすごく嫌だったけど、それも愛おしかった」
「主人はいつも『死ぬ時はお前が先に死ね』と