101
ナランフレグ。相手なりに堅実な末脚と時計がかかる馬場、内枠を利した騎乗が最高にかみ合った。推してきた馬だけに、押さえに回したのが悔やまれる。何のフロックでもない勝利。ロータスランドは行けなくて危うしと思ったけど、ミライの鼓舞に応えた。悔しい②着やね。キルロードにはたまげたの一言。
102
メイケイエール。大外枠からの延長ローテでやっぱり行きたがった。ただ、あれだけ苦労しても、追ってからしっかり伸びとるからね。ヴィクトリアマイルやなくてここはナイスローテやったけど、次はどうするのかな。今日のを見ると1200m照準でいったほうがいいと思う。このメンバーでは地力歴然やった。
103
レイパパレ。出負け気味のスタートから自分のリズムで楽にハナ。あの道悪で前半59秒8やから、かなりの適性やった。追いかけたサリオスからバタバタになって、コントレイルとグランアレグリアもバテて、まとめてモズベッロに差されたからね。とにかく馬場を味方につけたジャイアントキリングやった。
104
リバティアイランド。2400m向きの体形やないんやけど、ここに向けた仕上げと能力で余りあるカバーをした。ここまでのパフォーマンスになったのは一度負けとるラヴェルが先に抜け出したで安全策を取ったのもある。東京コースの敗戦も糧にしたってこと。ハーパーはオークス向きのスタミナを利した②着。
105
ドウデュースはどうしても大外を回したかったか、距離を懸念して終いだけの競馬をしたかったのか。それにしても後ろからすぎた。ワンツーがいい位置取ってただけにね。ダノンベルーガは内枠が堪えてた。そもそも目標はダービーやしね。キラーアビリティは久々感あって、これも直線伸びない所に入った。
106
エフフォーリア。完全にダノンザキッドと明暗を分けた。前走を教訓に外から早めにユウガが踏んで、そこでタケシは動けない位置にいたことで豪脚がタマった。どっちもマイナス体重やったけど、絞った(エフ)と減ってしまった(ダノン)違いもあった。エピファネイアの馬力を引き継いだ見事な爆発力やね。
107
アーモンドアイ。普通であればラッキーライラックが完勝している展開と時計。道悪巧者の懸念があったけど、良馬場でも変わらないインパクトで豪脚を使ってきた。とんでもなく強い、怪物級の牝馬やった。ラッキーは相手がアンラッキーだっただけ。主要レース組が力を出し切って、締まった桜花賞やった。
108
ソングライン。2頭のライバルを射程に脚をタメて、絶好の仕掛けで弾けた。スターズオンアースがモタモタして外に運んだことでヴィクトリーロードが開けた。ソダシは負けて強し。目立つし目標にされやすい脚質やからね。スターズオンアースは位置取れて驚いたけど、仕掛けてからが中距離馬の反応やね。
109
オレとすれば不思議な天皇賞春やった。キセキがスタート出て、2週目からの運びからもやられたなと思ったの。最後の直線入るとアレって止まり方で、レースの上がりもかかりすぎ。フィエールマンの頑張りとルメールは見事やったけど、スティッフェリオと2頭だけが普通に走ったって印象。他が走ってない。
111
スターズオンアースには驚いた。普通なら差してこれんペースと位置やったもん。馬体増えてたのにも好感持てるし、4歳牡馬勢との対決を是非見たい。ルメールで使い分けられちゃうか。マテンロウレオはノリの読みがハマった。勿体なかったのはマリアエレーナ。主張して位置取ってれば圏内に加われとる。
112
サートゥルナーリア。もっと楽勝すると思ってた。ルメールが安全に運んだのもあるし、ユウガとケイタがそれ以上に勝負懸けてきたからな。ヴェロックスもダノンキングリーも称賛に値する走り。ただ、サートゥルは皐月が最大の難関だったと思うんや。無事にさえ出走すれば、ダービーも負けるところない。
113
ゴールドシップ。破天荒もいいところ。京都で理想とされる乗り方も何もないもんね。ゲート入らなかったこと、開いてから進んでいかなかったことも追い風にしたんやから、このコンビは大したもん。スタミナ比べに持ち込んで、追い上げてきたんが、スタミナ自慢のフェイムゲーム。今年は血の競馬やった。
115
ブラストワンピース。負けたクラシックの2戦は力負けじゃなかった。それを帳消しにする、馬の力を信じた池添らしい騎乗やった。オレもその勝負強さに何度もやられてきたしね。有馬記念も3歳馬で今年を席捲した勝負服。厩舎も初G1制覇で肩の荷が下りたやろし、再戦が待たれる馬達との対決が楽しみやね。
116
恐るべし江田照。最初からもう行く気も行く気。ストレイトガールの勝利を演出してケイタよりも目立っとる。正直、今日は順当やと思っとったけど、それが恥ずかしくなるくらい、気持ちのいい逃げ。ちなみに、競馬場に着いて、最初に顔合わせた騎手が江田照。地下馬道を軽快に自転車で飛ばしとったな。
117
スタミナが要る良馬場で位置を取り合って人気3頭は距離、状態、テンションと悪い部分がまとめて出てもうた。アカイイトは早くから追ってマクりきっての圧勝やから、潜在的な適性がかなりあったってこと。②着もキズナのステラリアで、来る時はまとめて来るもんなんやね。恐れいりましたってワンツー。
118
ワグネリアン。パドックでは心配なテンションやったけど、ユーイチは皐月賞と中間の調整でレースにいけば掛からない確信があったんやろね。今日の馬場と展開で勝つならあの競馬しかない。最高に攻めた騎乗やったし、ローテとキャリアがモノを言っとる。しかし、金子さんはとんでもない馬主さんやね。
119
30分前の豪雨が明暗を分けた。返し馬からグシャっグシャって蹄音で、完全に道悪適性が出たね。そんな中でクロノジェネシスの独壇場。勝負所は手応えが違ってたし、プラス10キロの馬体も頼もしかった。良馬場ならこうも着差離れなかったと思うけど、凱旋門賞で走りを見たくなるような巧者ぶりやった。
120
ジャスティンパレス。成長力といい距離の融通性といい、ディープっぽくないディープ産駒。ともあれベストは2000mちょいやと思う。能力でカバーした感もあったし、1枠からあの進路を選んだルメールは流石。また、その道を作ったのはディープボンド。キレ味に屈したけど、歴戦のキャリアを存分に魅せた。
121
アスクビクターモア。幸が飛ばしてくれて、田辺は折り合いの心配をしなくて済んだ。あのペースを勝ちに動いて凌ぎきったで、王道の地力を見せつけた格好。少し侮ってたけど、世代レベルを示した上で、天皇賞に向かうライバル達にバトンを繋いだ。ボルドグフーシュは隼人が前走で使える脚を把握してた。
122
ジャックドール。チーム矢作の隊列に翻弄されず上手く乗った。ただ勝ったんやなくて、G1にも繋がる勝ち方。地力で洋芝こなしたけど、フットワークからも軽い馬場のほうがより向いとる。天皇賞が楽しみや。パンサラッサは行かせてもらったんが大きかった。ここ2走のダッシュの鈍さはちょっと気になる。
123
オルフェーヴル。馬が凄えのは分かっとることやけど、陣営も凄い。返し馬の入り方もそうやし、抜け出してからの悪癖も徹底的に矯正されとる。宝塚を使わんかったのも英断やったね。持ってるモノが違い過ぎるし、凱旋門賞は無事にゲートインを祈るのみやわ。今年は日本馬が歴史を変えよると思う。
124
リスグラシューの圧勝、アーモンドアイの敗戦には衝撃を受けたけど、まずパドックの気配で唸らされたのはワールドプレミア。さらに8キロ増は成長分で、前進気勢が強くなって、追われてからの推進力も素晴らしかった。気合いも入ってたし、良血のお坊ちゃんか目覚めてきた感じ。これは来年楽しみやわ。
125
アーモンドアイ。馬も凄いしルメールも凄い。能力を信じきった仕掛けをしとるし、若干高いテンションでもゴーサインを待って、内回りであの末脚やからね。ミッキーチャームが残したのも、勝った人馬が直線まで動かなかったから。牝馬三冠はまだまだ序章。JCでもとんでもない競馬を見せてくれるはず。