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最近こればっかり言ってるけど、Vガンダムの暗黒の源はウッソ自身でもなくウッソの両親でもなく、お姉さんたちが死にまくる事でもカテジナでもなく、(物語的にはウッソが乗り越える壁になるはずの)敵の大人が、みんな自分の人生のくだらなさに苛立つ段階すら通り越した、歩く死人ばっかだったこと。
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イデのコントロールはイデの「共感を得る」ことで可能だが、第6文明人の意識の集合体であるイデを安定的に共感させるためには「Twitterで呟くたび60億いいね余裕」レベルの能力が必要。結局「幼児がピンチ」や「動物の赤ちゃんが死にそう」等の鉄板ネタに頼ってその場凌ぎを繰り返すことに。
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ザンスカールって突き詰めると現代否定しか目的が存在しないという恐ろしい国で、「現代を破壊した後は、あれだ、原始母系社会とか、あんな感じのやつやろう」くらいの考えで壮大な非道をやるんだけど、Vガンダムの20年後にはそれに近い事をやる連中が大暴れするのを現実で見る事になってたという。
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F91やVガンダムを観たころは、まだ1stガンダムやZガンダムがリアルだと思っていた年頃だったので、鉄仮面やザンスカールは荒唐無稽に思えてガンダムらしくない、好きじゃないと思ってたけど、今という時代ではむしろ鉄仮面やザンスカールのほうがリアルなんじゃないかと気がしてしょうがない。
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どんどん優しくなる富野由悠季。Gレコまで来るともう人類への望みが「どんなんなってても構わんから10万年後も滅ばず存続してさえくれてればええ」レベルまでハードル下がってるので、劇場版の頃にはもっと優しくなってて後世では菩薩の姿で描かれると思う。成人男性だけ棘の生えた鉄球で殴ってくる。
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昭和ガンダム「人が解り合えんことが全ての悲劇を産んどるんや」→F91ぐらいから「別にコミュニケーションの問題やなかったわ」→Gレコ「ちゅうか考えてみたら今まで描いてきた殺し合いも悲劇というほどでもなかったわ。種が存続しとるんやったら悲劇でもないやろ今まで悲劇悲劇言うててスマンかった」
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「Gレコが子供向けのはずがない、子供に解る話ではない」と言う人を目撃してふと思ったんだけど、もしかして今は「子供の頃に観た作品を十何年後に観直して驚く」という体験は余りしないもんだったりするのだろうか?あるいは異常な長期間に渡って再放送しまくってた1stガンダムが頭おかしかっただけ?
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新作ガンダムが発表されるたびに聞こえてくる「期待してたのと違う。もっと、これこれこういうのが観たかった」という声、その「これこれこう」を拾い集めていくと、1stガンダムでもなければオリジンでもなく「絵柄が今風の機動戦士Zガンダム」が組み上がってしまいがちなのがZの強いとこではないかと
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「シリアスで悲劇で毎週メカがバンバン爆発して、情念を剥き出しにした男女があられもなくぶつかりあって殺し合ってガンガン死んでいって生き残っても心の傷がどんどん深くなってただ終局を望む、Zガンダムの終わりのあたりの雰囲気がいかにもガンダムって感じがして好きなんでしょみんな」ていう強さ
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「オカルト要素抜いてくれ」とか細かい注文はつくだろうけど、かなり多くの人がガンダムと言われればZ的なものを思い浮かべてるというの、「ついに1stガンダムを越える物は作れなかった」と言う富野監督が考えているよりはみんなの心の中のガンダムのイメージはZで塗り潰されてないか?と思ったりする
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Zガンダムってロボット戦争物ムーブメント最初の数年間の研究成果で、培われた基礎的ノウハウの塊みたいなもんなのでやたらめったら強固な存在で、ロボット悲劇趣味者を悦ばせる手練手管が詰まっていて、むしろ富野監督を苦しめているのは1stガンダムじゃなくてZガンダムなんじゃないかと時々おもう。
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Vガンまで富野監督は汚染された地球を描き「生物として正しく生きれば正しく死ねる」と呼びかけていたが、「その『正しく』が俺ら世代は無理なの!人生も世界も糞だ!」という若者からのカウンターを受け、散々悩んだ末に「地球はいいぞ」と若者に地球を好きになって貰おうと地球PRアニメを作りだした
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実際に住民である俺ですら、観てると気恥ずかしくなってくるほど富野由悠季が地球推ししてくる地球PRアニメ、シリーズ最新作は「ガンダム Gのレコンギスタ」略してGレコと言います。観たら間違いなく地球が好きなること請け合いなのでよろしくお願いします。地球はいいぞ。
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クンパ大佐の最期は意味不明というか、これだけ積み上げればそりゃ死ぬとしか。ジット団とベルリの戦いの巻き添えですが両者を地球に呼んだのは自分。行いが巡り巡って、赤子の質量によって老人がゲーム卓(ここはギアナ高地のテーブルマウンテン)から蹴り出されるという美しいフィニッシュに。#gレコ
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∀ガンダムは移民にまつわる土地や財産の話の他に「移民は地球の文化を壊すのでは?」という今ホットな話題も及ってたが、レット隊という「地球に移民して何世代も過ぎた自称ムーンレィス」を登場させ、本国のムーンレィス相手に謎の進化を遂げた風習で踊り狂うという異常に面倒臭い方法で表現していた
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Gレコの劇場版がパリで公開されるという話が本当だった&あまりにも急な発表だったので、TLが「Gレコ劇場版…!?すでに完成していたというの…?」という、ロボットアニメの登場人物みたいになった人たちの呟きで溢れている
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Gレコが放送された2014年の段階では「地球人が身の回りの暮らしを成り立たせているエネルギーが何かも知らず、そういう自分たちを自覚することもなく生きてるなど、いくらなんでもあり得ない、あまりに幼稚でガバガバ過ぎる設定を出してくるなんて富野もボケたな」と非難されまくっていたものですが… twitter.com/dreamconductor…
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富野アニメみたいと言うなら、「世界の間違いを正せ」と叫ぶ少女(16歳)が居たら、ちゃんと「急ぎ過ぎですよ!世界は次の世代がきっと何とかしてくれます!」と、自分たちは既に古い世代であると思ってる年下(13歳)の男の子が横から煽ってきてくれないと富野アニメという気がしない
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実物大ガンダムが固定されているのは、そのままでは自立できないからだと誤解されているようですが、本当の理由は強奪を防止するためですからね
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ガンダム作るとき「子や孫のスケールを超え、会うこともない遠い先の世代のため人生を費やせるか。ほぼ他人である数百年後の子孫のため自分の今を使い切れなければ地球は延命できない。それを可能にする仕組みは何だ」みたいな話にマジになってるのが富野監督で、興味ないのが安彦先生という違いがある
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劇場版GレコIIIのベルリは、失恋そのものも勿論ショックではあるけど、そこから更に派生して「はいそうです…好きな子の前で恰好いいとこ見せまくってる自分に痺れてました…イキりまくってました…俺Sugeeeって思ってました…ア゛ア゛ーーーー!!」ってなってて、TV版より更に可哀想なのが楽しかった