戦争研究所(ISW)のリポート ・東部イジュームからロシア軍は着実に南下 ・マリウポリでは戦闘が続く ・沿ドニエストルでは偽旗攻撃。だが現地駐留のロシア軍2個大隊ではオデーサ攻撃には不十分。モルドバ自体の不安定化が狙いか ・南部で住民投票の動き。5/9に次々と「独立」を宣言する可能性も twitter.com/TheStudyofWar/…
読み応えのあるRUSI(英国王立防衛安全保障研究所)のリポート。ウクライナ侵攻について、独自ソースも交えて詳細に分析。 結論は、ロシアは外交・軍事・経済面で長期戦に向けた準備を進めており、楽観できる状況ではないということ。5月9日に「戦争」を宣言する可能性も。 rusi.org/explore-our-re…
【キーウ攻略の失敗】 ・ロシア軍の動きを止めたのはウクライナ軍の対戦車兵器だが、ロシア兵を殺したのは大砲だった ・地元住民がロシア軍の動きを通報。ドローンで標的の位置を捉えて砲撃した ・ロシア側にも重火器はあったが相手の配置を摑めず。攻撃部隊が渋滞の後方で詰まり、反撃できない問題も
【東部ドンバスの今後】 ・ロシアが東部戦線への集中を宣言し、5月9日までに拙速に戦果を求めるとも思われた ・だが、制圧には時間も人員もかかるとロシアは理解をしたようだ ・両軍は夏を越す長期戦に向け、準備を整えている ・時間をかけることで、欧米からはウクライナに軍事支援が入り続ける
【ロシアの兵器生産】 ・ロシアの軍需産業は海外製の部品に依存している ・墜落したロシア軍の巡航ミサイルを4月に現地で回収し、内部のコンピューターを分析すると、多くの部品は米国製だった ・ただ軍民両用の部品も多く、中国などの協力国もおり、ロシアへの部品の流入を遮断するのは容易でない
【ロシア国内の動き】 ・限定的な「特別軍事作戦」というストーリーから「戦争」に転じて動員を強める可能性 ・3月中旬からのロシア政府の内部文書を分析すると、国民に対して戦争を正当化する方向性にある ・キーウ攻略の失敗を釈明する動きは乏しく、むしろ国民にさらなる犠牲を求める準備がみられる
【ロシアの情報機関FSB】 ・ウクライナでの諜報を担うFSB第5局への信頼は傷ついた ・劣勢をみて、ウクライナ国内の協力者の多くはカネを持ち出し、ロシア側との連絡を絶った ・ロシア軍とFSBとの間では責任の押し付け合いが起きている ・モルドバでの工作活動をみると、ロシアの野望はまだ衰えていない
【結論】 ・ウクライナの勝利を信じる向きもあるが、今後も厳しい戦いを強いられる ・ロシア軍は短期的にはドンバス、中期的には夏にウクライナを倒すことを目指す ・長期化すれば、欧米側も経済的な苦境で団結が揺らぐリスク ・敗戦が現実的となった場合、ロシア軍がエスカレートする事態も想定を
米下院で「ウクライナ・レンドリース法案」が可決。上院も通過しており、大統領の署名を経て成立する。 防衛物資の貸し出しについて、手続きを省いて決定する権限を大統領に与えるもの。第2次世界大戦中にドイツと戦った英国などへの迅速な支援を後押ししたことでも知られる法律。 twitter.com/HouseDailyPres…
ちなみに、すでに大量の武器提供を実施しているなかで、バイデン政権が今後、どれだけ「レンドリース法」を活用した軍事支援に乗り出すか、そのインパクトはまだ少し見通せないところがある。
ウクライナなどへの「武器貸与法」成立へ、米国 第2次大戦で威力:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASQ4Y…
ロシア軍による残虐行為について問われ、珍しく言葉を詰まらせた米国防総省のカービー報道官。 「プーチン氏は理性的と思うか」 記者の質問に米国防総省報道官は…:朝日新聞デジタル asahi.com/articles/ASQ4Z…
米国防総省の戦況分析1 【ドンバス情勢】 ・ロシア軍の進軍は一進一退で、1日に数キロ。予定より数日遅れ ・3方向から包囲。1)支配済みの東部地域、2)イジュームから南下、3)マリウポリから北上 ・イジュームから南下は3ルート、1)南西のドブロピリヤ、2)南のスラビャンスク、3)南東のリマン
米国防総省の戦況分析2 【東部での戦術】 ・砲撃や空爆を先行させ、地上部隊を進軍 ・進軍遅れの理由は、1)ウクライナ軍の抵抗、2)キーウ攻略の失敗を繰り返さないよう補給路を確保 ・南北からドンバスを包囲する狙いだが、実現は遠い ・戦闘と同時に、長期の大規模攻撃に向け態勢を整え続けている
米国防総省の戦況分析3 【マリウポリ情勢】 ・マリウポリ周辺の部隊(12BTG)の多くが、北西のザポリージャ方面に移動を始めた ・マリウポリを制圧したわけではなく、空爆は続いている ・空爆は無誘導爆弾の使用が目立つ。精密誘導兵器が不足しているとみられる
米国防総省の戦況分析5 【ロシア軍の戦力】 ・ウクライナ国内:92BTG ・ウクライナ国外で待機中:20BTG ・侵攻開始時には計125~130BTGだった ・ダメージがあり、各BTGが100%の戦力を保っているわけではない ・東部への戦力投入を急いだため、キーウ周辺から撤退後に、十分な補給ができていない
米国防総省の戦況分析4 【その他地域】 ・キーウやオデーサを含むウクライナ中央部や西部でも攻撃 ・ウクライナ軍の補充・増強を阻む目的か。電力施設(電車の運行停止狙い?)や武器製造拠点への攻撃も ・オデーサへの攻撃は、南部のウクライナ軍が東部に応援を回せないよう釘付けにする目的か
米国防総省の戦況分析6 【ウクライナ国外での訓練】 ・榴弾砲の訓練(6日間コース)。1期目の50人を終え、2期目の50人が訓練中。さらに100人超が別の場所で訓練中 ・Q-64レーダーの訓練(2週間コース)は15人 ・M113装甲兵員輸送車の訓練(5日間コース)は60人 ・フェニックスゴーストの訓練はまだ
米国防総省の戦況分析7 【武器支援】 ・今後24時間で、米国から12機以上の輸送機が到着 ・過去24時間で、7カ国から20機近い輸送機がウクライナ周辺に到着 ・M777榴弾砲(90門)のうち60%以上がウクライナ国内に届いた ・スイッチブレードは100機が到着済み。フェニックスゴーストも第1陣が今日到着
ウォレス英国防相。最近のプーチンの言動をみると、5月9日の戦勝記念日に「特別軍事作戦」から「ナチとの戦争」に移行する下準備をしているようだ。具体的な情報はないが、5月9日に戦争を宣言し、大量動員をかけても私は驚かない。英LBCラジオでの発言から。 lbc.co.uk/news/russia-wa…
佐藤丙午教授のインタビュー。“外交で妥結する、問題が解決するといった結果の裏側には軍事力が存在します。…こうした大前提が日本では語られません。リアルより願望で考えるからでしょう。軍事という現実ではなく、こうありたいという基本で物事をとらえるからだと思います” asahi.com/articles/ASQ4X…
核戦略の専門家である、米ジョージタウン大のマシュー・クローニグ教授のインタビュー。「核の脅し」を使うロシアに対し、エスカレーションを避けつつ効果的に対抗するにはどうしたら良いのか。抑止論の考え方を聞きました。 asahi.com/articles/ASQ4Z…
Q:バイデン政権の対応は? “うまく対応していますが、慎重すぎる。「核戦争を避けたい」と公言するたびに、抑止力を弱めています” “ウクライナに米軍派遣しないと明言したのも間違い。チェスであれば、自らクイーンを盤面から外す必要はない。その駒を使う予定がなくても置いておけば牽制になるのです”
Q: 核のチキンゲームに米国はどう対抗? “そもそも、ロシアにはこの戦争を自ら戦う意思があり、米国にはないという問題があります。…抑止論において、チキンゲームの勝敗を決める要素の一つは、紛争を重視している度合いです。重視する者ほど、リスクを冒すことができるからです”
ロシアのラブロフ外相は、第2次世界大戦の対独戦勝記念日である「5月9日」までにウクライナにおける軍事行動を終えるのか問われ、「我が軍は、戦勝記念日を含めたどのような日付にも無理に行動を合わせることはない」と述べた。 asahi.com/articles/ASQ4Y…