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洗濯物をたたんでくれた子に、Yさんが「ズボンは端と端を合わせなきゃ」と否定的なひと言。で、子供は「もうやらない」と。まず「ありがとう。助かるよ」。次に「タオルがきれいにたためたね」とよい部分をほめ、その後で「ズボンは端と端を合わせると楽だよ」と言えばよかったかも。言葉は順番が大事
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先生だったとき、ある母親から「ノートの使い方が上手だと、家でほめてるんです。先生からもほめていただけるとうれしいです」と頼まれました。それで、私も「ノートの使い方が上手だね。うまく間を空けてあって見やすいよ」等とほめました。後で知ったのですが、この母親は塾の先生にも同じお願いをし
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「子供をしつけよう。教えよう。これを直そう」と思い過ぎていると、叱ることが増えます。「この子と楽しく過ごそう。人間同士として付き合おう。二度とない今を味わおう」くらいの気持ちでいた方が、心が楽になってゆとりが出てきます。子供と日々向き合う上で、ゆとりほど大切なものはありません。
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子供は親の言うことは聞かないけど、することは真似します。親が叱ってばかりいると、子供は「うまくいかない時は、それを理由に相手を責めればいいんだ」と学んで真似します。これが裏の教育です。うまくいかないことに対して、親が工夫・改善する姿を見せていると、子供も「工夫が大事だ」と学びます
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子供は親の言うことは聞かないけど、することは真似します。親が叱ってばかりいると、子供は「うまくいかない時は、それを理由に相手を責めればいいんだ」と学んで真似します。これが裏の教育です。うまくいかないことに対して、親が工夫・改善する姿を見せていると、子供も「工夫が大事だ」と学びます
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子供が皿を割ると、親は「何やってるの!」と言います。言う方は平気でも言われた方は嫌な気持ちになります。職場の大人同士なら、こういう言い方はしないのに、子供には言ってしまいます。本当は職場の他人より子供の方が大切なはず。大切な人は実際に大切にしましょう。親しき仲にも礼儀あり。
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連休でダラダラしている子は、休み方を知っている賢い子です。見習って親もダラダラしましょう。休日とは休む日のことですから。でも、日本人は休むのが下手ですね。
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「人は聞き方が9割」「人は見た目が9割」「仕事は準備が8割」等いろいろな説があります。私は「人生は思い込みが10割」と言いたいです。「自分はダメだ」と思えばダメになり、「できる」と思えばできるようになります。子供がよい思い込みができるようにしてあげるのが子育て・教育の要です。
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公立中学で中3の数学授業を参観しましたが悲惨のひと言でした。塾で学んで既に理解している子がいる一方、小学校の内容を理解していない子もいます。彼らは分からないまま座っているだけ。学力格差が大きい中での一斉授業は生徒も先生も不幸。IT活用の個別学習なら各自の学力に応じて学べるのに。
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「しつけのためなら叩いていい」「お尻なら叩いていい」「後でハグすれば叩いてもいい」「叩かれる痛みを教えるために叩くことも必要」などは、心理学の研究で間違いと判明しています。恐怖をもとにしたしつけや教育は全て有害です。恐怖心の反動は攻撃性であり、恐怖心が強いと攻撃的になります。
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以前は「叩かれる痛みをわからせるために叩くのはアリ」「お尻ならいい」等、叩くことを容認する説がありましたが、心理学や脳科学の研究で完全否定されました。叩かれて育った子は、モデリング効果により叩く人になることが心理学で判明。体罰や暴言を受けた子は、脳自体が萎縮することが脳科学で判明
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「忘れ物で自分が困れば直すはず。だから、放っておく」と言う親。でも、実際はこの自業自得方式では直りません。そもそも、それで直るならとっくの昔に直っていたはず。もう何度も困ってきているのですから。実際は、放っておかれた子は直るどころかますます忘れ物が増えます。先生に叱られ、友だちの
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「寝る前に子供をほめる」を毎日実行しましょう。寝る前にほめられると、寝ている間ずっと幸せな気持ちが続きます。これで子供の自己肯定感が育ち、親子関係もよくなります。ほめる時刻にケータイのアラームをセットすれば忘れません。ついでに自分もほめるようにすれば、親の自己肯定感も育ちます
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子供がだらしがないのは親のせいでもなく、その子のせいでもなく、生まれつきです。そして、だらしがない子は、大人もそうですが、創造性が高いとか共感力が高くて癒やし系であるなどの長所を持っていることが多いです。だらしがないことを叱っても直らないので、そこは諦めて長所を伸ばしましょう。
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ていました。つまり、子供は家、学校、塾で同じことをほめられたのです。三カ所で同じことをほめられれば疑いようがありません。その子はノートの使い方に自信を持つようになり、勉強もさらにがんばるようになりました。私はこれはいい方法だと気づき、「チームでほめる」と名づけました。
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親は子供にけっこうひどいことをしています。でも、子供は許してくれています。だから、親も子供を許しましょう。
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日本では、子育てを妻に任せきりで、自分は仕事しかやらないという夫が未だに多いです。「仕事は家族のためにがんばっているのだ」が夫の言い分。そして、「子供が巣立ったら夫婦で旅行しよう」などと思っていたりします。一方、妻は「子供が巣立ったら離婚しよう」と思っていたりします。
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子育てとは、子供に同じことを何万回も言う生活です。誰がやってもそうなります。元々そういうものなので、諦めて、どうせ言うなら明るく楽しく言いましょう。すると、子供はその度に親の愛情を感じます。毎回、嫌みで否定的で攻撃的な言い方だと、弊害が大きいです。言う方も自分の言葉で疲弊します。
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自立している子とは、親がやって欲しいことを進んでやってくれる子のことではなく、やりたいことを自分で見つけてどんどんやれる子のこと。自立という点では、「やるべきことをやらない」「片づけができない」子より、「自分がやりたいことがない」「やりたいことがあってもやれない」子の方が心配です
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子供への対応に大人の本性が表れます。子供に高圧的で強権的なら、あなたはそういう人なのです。自分より弱い人には必ずそうなり、強い人には卑屈になります。子供に対しても謙虚で温和なら、あなたは誰に対してもそうでいられます。子供は鏡のような存在。大人のありのままの姿を映し出してくれます
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子育てが終わった人は、「子供の成長は早い。あっという間に大きくなった」と言います。そして、「仕事、家事、雑事に追われ、気づいたら子供は大人になっていた。もっと楽しめばよかった」という声も。実は、子供が「本当に子供らしい子供」でいる期間は意外と短いものです。個人差も大きいけど小学4
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改札で子供が「切符がない」と言って泣き出し、「だらしない」と叱り、見つかるまで探させる親。まず「大丈夫だよ」と安心させて一緒に探してあげるのが人の道では?その姿を見て子供も友達に同じ行動ができるようになるのに。しつけを優先して人の道から外れないように、親である前に人間でありたい。
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朝自分で起きて、自分で顔を洗って、ご飯を食べたら歯を磨き、自分で着替えて、自分でカバンの支度をして学校へ行く。帰ってきたら、自分でうがい・手洗いをして、自分で宿題をやり次の日の準備をする。親も先生もこういうことを「自立」と呼んでいます。でも、これらは本当の自立ではありません。「親
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20代女性Eさん曰く「私の母の自慢は、私の幼稚園の弁当で手を抜いたことはなく、授業参観や学校行事にも皆出席。夏休みの自由研究でよく賞を取らせたことなど。でも私はそんなことより、もっと話を聞いて欲しかっだし、あんなに叱らないでニコニコしていて欲しかった」。これが子供の正直な気持ち。
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「わがままを言わない。人に迷惑をかけない。自分できちんとできる」などを子供に求め過ぎると逆効果です。子供が「親の顔色を伺い本音が出せない」「親の前でよい子を演じ外で発散する」「自分に自信が持てない」等の状態になる可能性大です。親にすらわがままを言えない子は内に不満を溜め込みます