🍀いちは🍀(@BookloverMD)さんの人気ツイート(古い順)

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似たようなケースで、一人暮らしの高齢患者さんが、 「夜中にドーンと大きな音がして、起きると部屋が荒らされてた。寝なおして起きたら片付いてたのでたまげた」 と訴え、家族は苦笑。 「タヌキに化かされたんですかねぇ」 と言うと、患者さんは嬉しそうに爆笑。これもまた、しばらくは治まった。
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客観的には分からない「内的体験」について、幻聴・幻視・妄想という解釈・説明をされるのは、体験した本人にとっては「自分の頭がおかしいと言われている」「否定されている」ようなものだろう。 初手でここからスタートすると、後々がうまくいかないのではなかろうか(たぶん)。
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人からされて嫌なことは人にするな。 これはそのとおりだと思うが、こればかり強調しすぎると、「自分はされても平気だから人にしても良い」と勘違いされるかもしれない。 一番大切なのは「嫌と言われたらやめる」、そして「嫌がられていることに気づく」ではなかろうか。
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「嫌と言われたらやめる」は、まず親や大人が手本を示すことに失敗していることがある。 たとえばコチョコチョ。子どもが嫌な素振りを見せたり、「やめて〜」と言ったりしても、かまわずに続けてしまう人がいる。 された子ども、見た子どもは、これをどう思うだろうか。
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「自分の機嫌は自分でとれ」はかなりハイレベルで、誰もができることではない。 ワンランク下げた「不機嫌を隠せ」さえ決して簡単ではない。 だから、とりあえず「八つ当たりはするな」。 つまり、自分の機嫌がとれなくても良いから不機嫌は隠せ。たとえ隠せなくても八つ当たりはするな、絶対。
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職場の仕事ぶりから「発達障害では?」と検査を勧められ来院するも、実際は知的障害ということがある。 ところが、両親は「普通」と思っていることも多く、この場合、実はその両親にも知的障害がありそうだと感じることがある。 それとは別に、両親が無意識に「松葉杖」になっているケースがある。続
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「無意識の松葉杖」の典型パターンは、診察室でのこんな会話だ。 「お仕事は何を?」 本人「営業です」 父「何の営業とかあるでしょ」 本人「あっ、車です」 「土日は何を?」 本人「ぼーっとしてます」 母「買い物行ったり、洗濯手伝ったりするでしょ」 本人「あっ、うん。買い物とか洗濯とか」 続
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学校を卒業するまでは、両親によるこうした「無意識の松葉杖」に支えられ、「ちょっと反応の遅い子」くらいの評価で切り抜けられたのが、松葉杖のない環境に置かれることで困難が見える化する。 続
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こういうケースでは、診断結果を伝えるのに神経をつかう。 自分たちがサポートしているなんて思いもせず、「ちょっと反応は遅い子だけど知的には普通」と考えている両親にとって、知的障害というのはまさかの診断だ。 だから、心理師と協力して、焦らずゆっくり理解してもらう。 続
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精神科医からのお願い。 家族が「死にたい」と言い出して受診させる場合、クリニックではなく、その場で入院を決められる精神科病院を選んでください。 一日の遅れ、場合によってはたった数時間が、取り返しのつかない自殺決行につながることがあります。
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クリニックの長所は多々あれど、この「即時性」は病院にしかない。 優秀なクリニックがすぐに近くの病院と入院調整をしても、早くて数時間かかるし、あるいは翌日の入院予約ということもありえる。 そして、身体疾患の患者さんと違い、自殺願望の強い人はそれまでの間に逃げ出すことがある。
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“カウンセリングをやっておりますと、「こうなった原因は何ですか?」ということをよく聞かれます。ここでみなさんに少し想像してほしいんですけど、たとえば赤信号で突っ込んだ車が事故したとします。一命をとりとめた運転手は酒気帯びだった。どうやらこれが原因らしいぞと思いますね。続
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80代の女性。若いころから農業に従事していたが、セミリタイアしている。 最近、身体が弱ったように感じ、声も以前みたいには大きく出せない。医療に携わる孫に話してみても「もう、そういう歳だね」と流されてしまう。自分でもそういうものかなと思っていた。続
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ある日、かかりつけ内科を受診したら、いつもの若い主治医が不在で、院長が代診してくれた。 診察室に入る姿を見た院長は、こう言った。 「パーキンソンかもしれませんよ」 パーキンソンの薬を内服したところ、身体は動く、声も出る。
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後日、孫にこの話をしたところ、 「あーっ……」 と後悔なのか反省なのか、続く言葉を失っていた。 農薬への長期間の暴露は、パーキンソン病のリスク因子と考えられている。 彼女は現在90歳を超え、精神科医である孫は祖母の訴えを聞き流さぬよう気をつけるようになった。
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身内、特に高齢者の不調の訴えを「歳のせい」と聞き流しがちという医療者は、決して俺だけではないと思う。 病院外だと、医療者としての思考や感性が鈍る気がする。それは時に一般の人より鈍感になるほどに……。それが「オフ」というものかもしれない。 オフのリスク。
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いよいよ自殺すると決意したら、最後の挨拶をしに受診してください。そのときは強制入院させてでも全力で阻止しますから。こんな話をすると、だったら受診せずに決行しようと思う人もいるかもしれませんが、あなたは挨拶に来てくれる人だと信じているので、あえてこうしてお伝えしています。続
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重病で入院しているパパやママについて、 「◯◯ちゃんがお利口にしてたら帰ってくるよ」 などと励ますのは良くない。 もしもそのまま亡くなったら、その子はその死を誰の責任と考えるだろうか?
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親族が精神科受診を止めたせいで予約キャンセル、そしてそのまま自殺されるケースがあった。 これを殺人というと酷だが、命を奪う一因であったことは確かだ。 悔しい。
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依存症の人たちには、子どものときに身につけるべきだったスキルが欠けている人が多い。 そのスキルとは何か。 挨拶、お礼、謝罪 ではない。 そういう社会的マナーは問題なく身につけている人が多い。 彼らに欠けているのは、「NOと断るスキル」だ。 続
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嫌なことを頼まれたのに、断れない。ストレスが溜まる。そのストレスから逃れるため、依存物質や行動に頼る。 だったら、NOと断れば良いではないか。 ところが、断るほうがより強いストレスになってしまう。特に機能不全家族で育った人は、断っても良いんだということを教わってこなかったから。 続
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まず、NOと断っても良いんだということを知る。 そして、断るために体調や用事などの嘘を使うのではなく、率直かつ上手に断ることを身につける。 1つめは俺もクリアしているが、2つめは難しい。難しいが練習している。
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「死にたい」という人を助けることに意味があるのか。たとえ病院で一時的に保護したところでどうなるというのか。 少し古い本だが、その答えがここにあるように思った。 挫折の心理学 amzn.to/3mDeBC7
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精神科医1年目のとき、統合失調症を患う音楽家が入院していた。 若い頃に発症し、処方薬を飲まず、重症化して日常会話はできなかった。 その人のお気に入りは病棟のピアノで、しかしもう演奏はできず、一つの鍵盤を人差し指でそっと押しては、響く音を愛でるかのように目を閉じるのだった。 続
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受け持ちではなかったので詳しいことは知らないが、その人の姿を遠目に見ながら、音楽がその人に与えてきたであろう恵みと、音楽への没頭が奪ってしまった治療とに想いをはせては、答えの出ない自問を繰り返した。 患者さんの人生にとって、治療とはなにか。 いまだに答えは見つからない。